世界でもっとも美しいと評価される日本の「ソマリ」。好奇心旺盛で人懐っこく甘えん坊

[2017/11/07 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “健全なブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

猫種:ソマリ
猫舎名:Cattery GAIAFOLK(キャッテリー ガイアフォーク )
ブリーダー/動物取扱責任者名:三瀬順子
登録情報:第10361号
繁殖歴:5年
住所:徳島県徳島市
メール:Webサイトの「Contact」から
Webサイト:https://www.gaiafolk.com/

 

徳島県・徳島市の自然豊かな住宅地の一角にある「Cattery GAIAFOLK(キャッテリー ガイアフォーク )」。ここは、ソマリの中でもルディとレッドのカラーを専門としているキャッテリーです。一般家庭での繁殖ですが、猫たちは広い空間の中でゆったりと暮らしています。猫を飼いたいと考えていたときに、縁あってソマリを迎えることになりました。

その後、CFAのキャットショーへに参加するようになります。数年にわたりたくさんのソマリに接して勉強するうちに、気づけば優美で人懐っこいソマリに魅了されていました。そして、美しいソマリを迎えたことをきっかけに、ブリーダーとしての道がスタートしました。
「CFA(The Cat Fanciers’ Association, INC)のスタンダートを守りながら、健康で美しいソマリを繁殖していきたいと思っています。優美で人懐っこいソマリの魅力を、より多くの方に知っていただきたいです」と三瀬ブリーダー。ソマリをこよなく愛する熱意あるブリーダーです。

CFA(The Cat Fanciers’ Association, INC)は猫の品種改良により遺伝的な欠陥を排除した各種血統猫の健康促進を最大の目的とし、アメリカ、カナダ、南米、ヨーロッパ、アジア(日本含む)、ロシアなどに600以上の所属クラブを持つ世界最大の愛猫協会として活動する非営利団体です。

ソマリの特徴と魅力

ソマリはアビシニアンがルーツで、アビシニアンの繁殖過程でときどき現れる長毛の個体が開発されてできた猫種です。当時、長毛のアビシニアンは、種としてはスタンダードからは外れた個体だったので、長いあいだ表舞台に立つことはありませんでした。そんな不遇な猫の魅力が見出されたのは、1963年のカナダで開催されたキャットショーでのこと。たまたま連れて来られた長毛のアビシニアンを目にした審査員のひとりが、その豪華で美しい姿に魅了され、ブリードをスタートさせました。

そして、生まれたのがソマリです。アビシニアンの原産国であるエチオピアの隣国ソマリアにちなんで「ソマリ」と名付けられました。アビシニアンのチャームポイントを持ちながら、さらにソマリとしてゴージャスなコートを持つ魅力溢れる猫です。
しなやかで、均整の取れた筋肉質のボディ。大きく開いた華やかな耳。きつねのようなゴージャスな尾にライオンのたてがみのような首のフリルを持ち、つま先立ちで優雅に見えることからバレリーナキャットと呼ばれています。被毛はティックド・タビーという毛の1本1本に色の帯が入る特徴がセミロングの毛を更に美しく仕上げています。人間に深く関わって行動することが大好きで、ほかの猫にも友好的です。表情がとても豊かで多くの人に愛されています。

「わが家のソマリはとっても甘えん坊で、人と深い信頼関係を築きます。人の顔を舐めるのも我が家のソマリの特徴です(笑)。わが家の自慢でもある華やかな耳やキレイな横顔(ジェントルカーブ)、均整のとれたボディ、ルディやレッドの美しい被毛を継承しながら、CFAのスタンダードを満たした性格のよいソマリを産出していきたいです」と三瀬ブリーダー。確かに、どの猫も初めて会う人にとても友好的です。大きな耳や美しくきらめく被毛が印象的です。愛情をかけて育てられていることがうかがえます。

飼育環境

自宅兼猫舎は住宅地の一角にあります。目の前には畑が広がり、とても静かな環境です。1Fの広々としたリビングは、猫たちが自由に暮らす生活空間です。リビングの横には男の子の部屋があります。2Fには子育て部屋があります。リビングと男の子の部屋にはケージがいくつか設置してありますが、必要に応じて使用しています。

エアコンは各部屋に完備され季節に応じて使用。冬場は床暖房も併用しています。また、空気清浄機と脱臭機も稼働していて、温度や空気の管理がしっかりなされています。床は基本的にタイルとフローリング仕様で、掃いたり拭いたりと掃除がしやすい素材にしています。男の子の部屋はスプレー対策で防水性のあるフロアクッションを腰の位置まで張っています。過度な除菌・消臭はしていないそうですが、嫌なニオイはなく、掃除が行き届いた清潔な環境が保たれています。猫たちがのびのびと暮らせる快適な飼育環境です。

ブリードの考え方

「わが家はラインブリード(系統交配)とアウトブリード(異系交配)を中心に行っています。世界一美しいと評価されている日本のソマリのラインを大切にしたいと思っています。もちろん、アウトクロスによって健康には配慮しています。クオリティが高く健全なソマリをつくっていきたいです」と三瀬ブリーダー。

じつは、ソマリは猫種として確立した歴史が浅いため個体数が少なく、血が濃くなることによる遺伝的なデメリットが出ないように、アビシニアンとの交配が許可されています。親がソマリ×アビシニアンである場合、短毛の子猫が生まれます。これをCFAではショートヘアソマリとしています。外見上はアビシニアンと見分けがつかなくても、ソマリの遺伝子が入っているのでショートヘアソマリとなるのです。ソマリ×ショートヘアソマリの場合、長毛に育つ子猫も現れます。それはソマリとされます。CFAでは、ショートヘアソマリは1代目のみ使うことができ、2代目以降はつかうことができません。

「わが家の繁殖では、ショートヘアソマリやアビシニアンとの交配はしていません。いずれは、そういった交配についても検討する必要はあると認識はしていますが、現在、世界でもスタンダートを満たせるソマリの血統が少ないのが現実です。あくまでもCFAのスタンダードを満たす美しい猫を作出することを目標としています」と三瀬ブリーダー。キャットショーに定期的に参加し、国内はもとより海外のブリーダーと交流を持ちながら、つねに知識を高めるよう努めています。向上心のあるブリーダーです。

遺伝的疾患についての対応

「ソマリで気を付けるべき遺伝子疾患は溶血性貧血の一種である『PK-Def(ピルピン酸キナーゼ欠損症)』と目の網膜に異常をきたし失明してしまう病気の『PRA(進行性網膜萎縮症)』です。どちらの疾患についてもアメリカの検査機関で親猫たちのDNA検査をしています。そのうえで、キャリアの交配を避け、発症する状況を作らないようにしています」と三瀬ブリーダー。

「ソマリはお腹が弱いとよく聞きますが、そんなことはありません。わが家では、親猫だけでなく新たに迎え入れた猫たちにはPCR検査を行っています」とあるように、毎年のワクチン接種時にはしっかりとした健康診断を受けています。また、小さい頃から食事にも気をつかい、しっかりとしたお腹になるように育てています。健全を維持するためには大切な要素と考えているからです。飼い主にとって安心できる対応をしています。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなると母猫は2Fの子育て部屋に移動します。設置されたシェルターの中の産箱で、三瀬ブリーダーに見守られながら出産をします。子猫たちは、母猫と三瀬ブリーダーの愛情を受けながらすくすくと育っていきます。

子猫の足腰がしっかりして行動範囲が広くなると、子育て部屋全部が子猫たちの遊び場になります。毎日部屋を自由に動き回り、母猫や兄弟姉妹と楽しく過ごします。生後2カ月を過ぎたころに1Fの成猫たちのいるリビングにもデビュー。ほかの猫たちと接することやテレビやチャイム、掃除機の音など生活音に慣れることで、さらに社会性を身につけていきます。ときには子育て部屋にほかの猫が遊びにくることもあります。

「子猫は生後約60日で1回目のワクチン接種をします。その後、約90日で2回目のワクチン接種。お引き渡しは生後3ヶ月以降となります。ベテランのオーナーさんであれば、状況をみて少しお早めにお渡しすることもあります」と三瀬ブリーダー。こうして、子猫たちは新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。

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しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「お引き渡し後は、よいニュースだけでなく、不安や心配事、どんなに小さな疑問でも、何でも相談してくださいとお伝えしています。猫とオーナーさんが幸せに暮らせるよう、全力でサポートしたいと思っています」と三瀬ブリーダー。お引き渡しの前から生涯にわたって、ちょっとした疑問や相談、飼い方のアドバイスをしてくれます。また近くであればシャンプーにも行っているそうで。飼い主は安心して子猫を迎えることができます。

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