ゴージャスという言葉がふさわしいノルウェージャンフォレストキャット

[2016/08/12 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

猫種:ノルウェージャンフォレストキャット
猫舎名:Cattery Fantarja(キャッテリー ファンタージャ)
ブリーダー/動物取扱責任者名:外崎ゆみ子
登録情報:第100698号(販売)
繁殖歴:15年
住所:東京都八王子市叶谷町
メール:Webサイトの「E-mail / contact」から
Webサイト:http://fantarja.jp

東京都・八王子市の閑静な住宅地の中にある「Cattery Fantarja(キャッテリー ファンタージャ)」。その外観はまるでカフェレストランのような、本当に素敵な建物です。一般家庭の中での繁殖で、猫たちはそれぞれの部屋を自由に動き回り、のびのびと過ごしています。「天気のよい日は外の空気をも感じられるように、ウッドデッキに出られるようにしています」と外崎ブリーダー。より自然に近い飼育環境を目指しています。

たまたま本で目にした、ノルウェーの森に生息するワイルドで美しいノルウェージャンフォレストキャットに魅了され、ヨーロッパのブリーダーたちと交流をもつようになりました。その後、ノルウェーのブリーダーから「純血種」の素晴らしい子猫を譲ってもらう機会を得て、キャットショーに参加するようになり、ブリーダーとしての道がスタートしました。ヨーロッパタイプのゴージャスな猫の産出を追求しており、世界のトップブリーダーを目指し日々邁進しています。

ノルウェージャンフォレストキャットの特徴と魅力

ノルウェージャンフォレストキャットは大型の長毛種で、北欧の神話にも「森の妖精」として登場する美しい猫です。ノルウェーの厳しい寒さに適応しながら、数百年もの進化を辿ってきました。筋肉質でしっかりとした骨格、ダブルコートと呼ばれる厚くゴージャスな被毛は、その歴史を物語ります。この猫種には「アメリカライン」と「ヨーロッパライン」の2系統が存在しています。これは各キャット協会のスタンダード基準の違いからきているものです。

「アメリカラインの顔は正三角形で、ボディと尻尾はヨーロッパラインに比べると少し短め、コートは長めでフワッとしています。全体のバランスが完成するのがヨーロッパラインよりも早く出来上がるのが基本です。とにかくかわいいという表現が似合います。ヨーロッパラインのボディは長方形で、手足と尻尾が長め、コートは撥水コートで覆われ、大きな体型、高齢になるにつれ野生本来の美しさと貫録を感じるのが基本です。どちらも美しい猫ですが、私は野生的で大きなボディ、そしてカラーや模様を自然に感じるヨーロッパラインのノルウェージャンフォレストキャットが大好きです」と外崎ブリーダー。

確かに親猫たちはとても大きく、ワイルドな容姿をしています。凛とした顔立ちが、クールビューティーという言葉を連想させます。よりスタンダードに近い猫を目指し、あくまでもヨーロッパラインにこだわりながら、ノルウェージャンフォレストキャットの「種」を後世に繋ぐために尽力しています。

飼育環境

自宅兼猫舎は静かな環境の新しい住宅街にあります。1Fと2Fに飼育部屋、2Fに子育て部屋がありますが、基本的に猫たちはフリーで家の中を動いています。猫舎は十分な飼育スペースが確保されており、家の中は全館空調システムで、寒い日も暑い日も自動で快適な温度に調整されます。空気清浄機能もあるので、快適な環境がキープされます。また、ウイルスや菌を除菌・消臭するという弱酸性次亜塩素酸水を24時間自動で噴霧しているので、衛生的で嫌なニオイもありません。

床は全室フラットで掃除がしやすく、素材もフローリング仕様で、汚れても拭き取り可能です。また、2Fの階段上は猫が誤って転落しないように落下防止の対策がなされて安全です。1Fには広いウッドデッキがあり、天気のよい日は猫たちもそこで日光浴を楽しみます。きちんと害虫対策もされており、細部にわたる対策からは、外崎ブリーダーの猫に対する愛情が感じられます。

ブリードの考え方

「わが家では健康面を考えて、すべて血統が離れたアウトブリードでの繁殖をしています。それは遺伝的疾患をできる限り継承させないようにするためでもあります」と外崎ブリーダー。まずは健康であること。そして、よりスタンダードに近いヨーロッパラインにこだわりながら、より質の高いノルウェージャンフォレストキャットの産出を目指しています。そしてそれは、世界にも認められるようになるという目標でもあります。

遺伝的疾患についての対応

ノルウェージャンフォレストキャットに懸念される遺伝的疾患はHCM(肥大型心筋症)です。メインクーンのように遺伝子検査はまだ確証が得られるまでには至っていないため、心エコーや心電図などで診断するしかありません。

「わが家の繁殖はヨーロッパから来た猫の血統で行っています。ヨーロッパの場合は、遺伝的疾患が発見された場合はすべて登録されているので、それを何代もさかのぼって確認することができます。また、ヨーロッパは日本よりも検査技術が進んでいて、日本ではできない検査もできます。その上で、問題のない血統を持った猫をヨーロッパから迎え、遺伝的疾患をできる限り継承しないように、離れた血統で繁殖をするようにしています」と外崎ブリーダー。

繁殖を始めて約15年経ちますが、徹底した管理のおかげで、遺伝的疾患を持つ子猫は出ていないそうです。それでも、毎年のワクチン接種時には、きちんと心雑音等を含めた健康診断を受けて万全な状態を保っています。また、海外のブリーダーとも交流をしながら、最新の情報を入手し、最善の対策をしている頼もしいブリーダーです。
※ヨーロッパから猫を輸入する場合、狂犬病発症国であるかどうかで検疫が厳しくなります。ワクチン接種をしたのちに、マイクロチップ装着、狂犬病ワクチン接種、血清検査などを行い、6カ月の待機期間を経てやっと日本への輸入許可がおります。結果、1歳近くならないと日本には輸入ができないのです。その間に必要な遺伝子検査も行われるので、遺伝子疾患に対しての予防は日本よりも万全だそうです。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなると母猫は2Fの子育て部屋に移動します。母猫はそこで出産をします。生後1カ月ころに子猫は離乳し、自分でトイレができるようになると、リビングに移動して過ごすようになります。生後2カ月で1回目のワクチン接種。その後、生後2カ月半~3カ月の時期まで、外崎ブリーダーと親猫の愛情を受けながら兄弟姉妹と過ごします。ほかの猫たちもリビングにやってきます。子猫は多くの猫と接することで、社会性を学んでいきます。また、リビングで過ごすことで自然に生活音にも慣れていきます。人間との共生には必要な要素です。そうした環境の中、子猫たちはすくすくと育ち、新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。
※震災の例もあるように、災害時などに迷子になる場合もあるので、それに備えて全部の子猫にマイクロチップを装着しているそうです。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

事前に準備しておくものをアドバイスしたり、飼い主の疑問や要望に合わせてサポートしています。長毛種はシャンプーの必要もあるので、詳細にアドバイスをしてくれます。猫の生涯にわたってお付き合いが続くので、飼い主は安心して子猫を迎えることができるでしょう。

猫舎トピックス

親猫の健康を考え、繁殖の頻度はそれほど多くありません。常時、子猫が産まれているわけではありませんので、興味のある方はWebサイトをチェックしてみたり、「E-mail / contact 」からお問い合わせください。

[編集部]