天真爛漫でボール遊びが大好きなフラットコーテッド・レトリーバー

[2016/10/25 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:フラットコーテッド・レトリーバー
犬舎名:モンテソルケンネル
ブリーダー/動物取扱責任者名:丸山恭司
登録情報:第225706005号(販売)
繁殖歴:29年
住所:静岡県御殿場市上小林
電話:0550-88-3800
メール:http://montesolkennel.jp/contact_form.html
Webサイト:http://montesolkennel.jp/

静岡県・御殿場市にある「モンテソルケンネル」。林道を入ると森の中に800坪を誇る犬舎があります。ここはフラットコーテッド・レトリーバーを繁殖している犬舎です。もともと犬が大好きで、12歳のころにアルバイトをして貯めたお金で、初めてシェットランド・シープドッグを家族に迎えました。繁殖をしたいと考え、独学でブリーディングを学び、産まれた子犬を近所の方に譲ったりしたそうです。その後、学業もありブリーディングからは離れ、世界を見たいという夢を叶えるために21歳でメキシコに渡りました。現地では、まず生活のために観光業、ショー・レストランビジネスを手がけ、ミュージシャンとしても活躍。ビジネスが軌道に乗り、再び犬を飼うことになります。現地でハンドラーに師事し、ドッグショーに参加していたときにサモエドに出会い、ブリーディングの世界に戻ります。

そして、数々の犬種のブリーディングを経て、フラットコーテッド・レトリーバーに出会います。20年前からブリーダーの犬を預かってハンドラーとして、15年前からは顧客の犬をプロデュースするという形で携わっていましたが、2000年にイタリアで開催されたワールドショーに出ていた北欧タイプの犬を見て衝撃を受けます。その後、理想を追求するなら自分でブリーディングするしかないと、8年前から100%スウェーデンの血統を持つ犬を入手して再スタートしたのです。好きな言葉は“求道心”、モットーは“犬と人間のよりよいコミュニティーの創造”。つねに理想を追求し、共生社会の実現を目指しています。リピーターも多く、トップレベルのフラットコーテッド・レトリーバーに出会える犬舎です。

フラットコーテッド・レトリーバーの特徴と魅力

フラットコーテッド・レトリーバーは19世紀半ばにカナダ人がイギリスに連れてきた、セント・ジョンズ・ウォーター・ドッグ(小型のニューファンドランド種)等と、イギリスのセター犬種などを交配して、良質な回収犬を目指して作出されました。水陸両用犬としての使役目的を持つ犬種です。第2次世界大戦末期には絶滅の危機に陥りましたが、現在は安定した繁殖が行われ、世界中で人気犬として愛されています。性格は優しく、飼い主や家族の指示に忠実です。ほかのレトリーバー種よりもさらにフレンドリーで、愛想がよく、遊ぶことも大好きな犬種です。

「2000年に出会った北欧タイプの犬は、これまで自分が携わっていた犬とはタイプ、体質、顔の形までも違っていて、本当に衝撃を受けました。スウェーデンの血統から産まれた子犬たちは、骨格構成に無駄がなく、肩甲骨、上腕骨の長さが良好であり、また角度を持っています」と丸山ブリーダー。

一般的に、フラットコーテッド・レトリーバーは細くて軽いといったイメージを持っている人が多いのですが、モンテソルケンネルの犬は、レトリーバー種として一日中作業ができる体力とバイタリティ、そして骨の構成を持っています。本来、フラットコーテッド・レトリーバーは成犬になるのが遅い犬種(Late maturing Dog)と言われています。9歳という高齢でもドッグショーで入賞する犬もいます。その点でも生涯を通じて、とても美しく、魅力のある犬種だと言えます。産出される子犬のほとんどが、ショークオリティという高い犬質を誇るモンテソルケンネル。そこには丸山ブリーダーの審美眼が最大限に生かされています。

飼育環境

犬たちが生活する犬舎は、約800坪の広大な敷地の中にあります。犬舎は森林に囲まれていて、夏場も気温が上がることがなく、とても過ごしやすい場所です。7つの用途別ドッグランがあり、犬たちは毎日たっぷり運動をしています。「基本的に運動は、腐葉土の上でさせています。そうすることで骨格がしっかりしてきますし、微生物も多いので抵抗力もつきます。大自然のマイナスイオンの中で、犬たちは健康的にのんびり暮らしていますよ」と丸山ブリーダー。

犬舎内は真夏でも冷房が必要ないくらいの涼しさ。冬場は床暖房が設置されているので、寒さの心配もありません。オゾン水での洗浄や次亜塩素酸の自動噴霧で殺菌消毒はしていますが、あまりケミカルなことはせず、自然の中で自己免疫力を高め、生活することを目指しています。水はフードよりも重要と考えており、犬たちの飲料水は富士山の伏流水を使用しています。「もともとショードック・ケンネルからスタートしているので、お預かりしている犬も一緒に暮らしています。毎日、1頭1頭を自転車やバイクを使って引き運動をさせています」と丸山ブリーダー。大自然という環境の中で手厚いサポートを受けながら、犬たちは高い犬質を維持しています。

ブリードの考え方

「自分のタイプのラインをつくるのには、何十年という時間がかかります。ブリーディングというのはコピーをつくるものではありません。また完璧もありません。少しでも足りないところや、反省を踏まえて向上させていくものだと思っています。ブリーダーは、終わりのない探究心を持ち続けなければ、良質な犬はつくれないと考えます」と丸山ブリーダー。8年前から100%スウェーデンの血統を掛け合わせてブリーディングをしています。その中で、自分の目でよい犬を探し求めています。それでも、同じ掛け合わせは2回までと決めているそうです。それは、さらなる飛躍を目指すためです。また、丸山ブリーダーは海外生活も長く、世界中のショーに参加しているので語学も堪能です。世界のブリーダーと交流を持ちながら、さまざまな情報を得るなど、探求心尽きることなく邁進しています。

遺伝的疾患についての対応

フラットコーテッド・レトリーバーの個体としては、遺伝的疾患の少ない犬種です。「パテラ(膝蓋骨脱臼)や股関節形成不全があると言われていますが、それらは、もともと犬が持っていたものではなく、人間が後でつくってしまったと考えています。例えば、産まれたときから股関節形成不全の犬はいませんし、股関節形成不全の犬もいません。実際に産まれて1週間くらいに子犬のレントゲンを撮っても異常は見当たりません。そう考えると、原因はその後の環境と食事なのだと言えるのです」と丸山ブリーダーは語ります。

産まれてから動き出すまで、そして動き出してからの生活環境と食事で、75%は決まるといっても過言ではなく、それらについて徹底管理して対応しているそうです。「スウェーデンからの血統によるブリーディングで、カウホック、パテラ(膝蓋骨脱臼)、股関節形成不全といった疾患が限りなくゼロになりました」よい骨格構成に加えて、生活環境と食事でサポートすることで、遺伝的疾患に対応しています。長年の経験が生かされています。

引き渡しまでの生活環境

子犬は犬舎内の個室で産まれます。子犬はそこで成長していきますが、母犬と離す時期は特に決めていないそうです。その都度、子犬の成長や母犬との関係性を見ながら見極めていきます。その間、丸山ブリーダーが愛情を込めてサポートしています。ワクチンは完全離乳をしてから約10~14日後に1回目を接種。初めてのワクチンなので、3種か5種の少ない種類のものを接種するようにしています。引き渡しは60日以降。対面販売でのみ対応し、子犬の育て方についての細かいレクチャーをしてからお譲りしています。経験豊富な丸山ブリーダーのもと、多くの子犬は生後3カ月までここで過ごし、社会性を身に付けながら立派に成長していきます。こうして、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「わが家のフラットコーテッド・レトリーバーは非常に毛質がよいので、ほとんど汚れません。日ごろのお手入れは、足回りをキレイにすることは必要ですが、あとは濡れたタオルで拭いてあげる程度でOKです」とのことですが、45日に1回程度の頻度でトリミングサロン等に連れて行くとキレイな状態を保てるそうです。そして、子犬を迎えたあとに注意したいことをアドバイスしてくれました。

「生後1歳半までの犬にはボール投げで遊ぶのはケガのもとですから、絶対にしないでください。ボールは獲物と一緒で、特に遊び盛りの子犬は、無我夢中になって膝などをケガすることが多いのです。また、複数頭でのボール投げも最悪です。どうしても遊びたいのであれば、水の中に投げてそれを取りに行くという方法にしてください。膝などにかかる負担が軽減されます」まだまだ成長過程で骨格構成がしっかりできていないため、子犬にとっては最悪の遊びとなります。育て方やしつけ、お手入れなど、何かあればすぐに相談に応じているそうなので、まずは、丸山ブリーダーに相談するのが得策です。

犬舎トピックス

丸山ブリーダーは、JKCハンドラー教士、JKCトリマーA級、JKC審査員などの資格を持っています。まさに犬についてのプロフェッショナルでとても頼りになります。安心して子犬を迎えることができるでしょう。

[編集部]