立派なひげがトレードマークのジャイアント・シュナウザー

[2016/10/11 10:04 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:ジャイアント・シュナウザー
犬舎名:モンテソルケンネル
ブリーダー/動物取扱責任者名:丸山恭司
登録情報:第225706005号(販売)
繁殖歴:29年
住所:静岡県御殿場市上小林
電話:0550-88-3800
メール:http://montesolkennel.jp/contact_form.html
Webサイト:http://montesolkennel.jp/

静岡県・御殿場市にある「モンテソルケンネル」。林道を入ると森の中に800坪を誇る犬舎があります。ここはシュナウザーの中でも最も大きいジャイアント・シュナウザーを繁殖している犬舎です。もともと犬が大好きで、12歳のころにアルバイトをして貯めたお金で、初めてシェットランド・シープドッグを家族に迎えました。繁殖をしたいと考え、独学でブリーディングを学び、産まれた子犬を近所の方に譲ったりしたそうです。その後、学業もありブリーディングからは離れ、世界を見たいという夢を叶えるために21歳でメキシコに渡りました。現地では、まず生活のために観光業、ショー・レストランビジネスを手がけ、ミュージシャンとしても活躍。ビジネスが軌道に乗り、再び犬を飼うことになります。現地でハンドラーに師事し、ドッグショーに参加していたときにサモエドに出会い、ブリーディングの世界に戻ります。

そして、トイ・プードル、ヨークシャー・テリアを経て、ジャイアント・シュナウザーに至りました。その間、アメリカの有名なミニチュア・シュナウザーの犬舎で修行し、トリミングの技術も習得。38歳のときに犬を連れて帰国します。日本での本格的なブリーディングのスタートです。好きな言葉は“求道心”、モットーは“犬と人間のよりよいコミュニティーの創造”。つねに理想を追求し、共生社会の実現を目指しています。リピーターも多く、トップレベルのジャイアント・シュナウザーに出会える犬舎です。

ジャイアント・シュナウザーの特徴と魅力

ジャイアント・シュナウザーはドイツのヴァイエルン地方の牛追い犬を目指し、スタンダード・シュナウザーにグレート・デーンやブービエ・デ・フランドル、ロットワイラーなどを交配して、力強い犬種を目標として作出されました。長い眉毛、口ひげや顎ひげが特徴的な容姿。筋肉質で大きな体ですが、性格は穏やかで愛情深く、飼い主や家族に忠誠心を示します。とても賢く、作業意欲も旺盛なので、しつけや訓練がしやすい犬種と言えます。

「ブリーディングはつねに進化しなくてはいけないと考えています。もともと、アメリカからの血統でスタートしたのですが、本来の使役目的を果たせるような犬質を求めて、1999年からはヨーロッパの血統を入れるようにしました。それにより、しっかりとした骨格構成を持ち、そこにエレガンスさが加わった、魅力あふれるジャイアント・シュナウザーを生み出せたと思っています」と丸山ブリーダー。

作出の過程で入ってきた攻撃的な性格を排除していき、フレンドリーになるよう性格も重要視。その結果、モンテソル犬舎の犬たちは、国内だけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、中南米、オーストラリア、アジアといった全世界のドックショーで「ベスト」「キング」「クイーン」という評価を得るまでになっています。それは、丸山ブリーダーの犬に対する深い愛情とブリーディングに対する熱意、そして長きに渡る努力の成果であると言えます。

飼育環境

犬たちが生活する犬舎は、約800坪の広大な敷地の中にあります。犬舎は森林に囲まれていて、夏場も気温が上がることがなく、とても過ごしやすい場所です。7つの用途別ドッグランがあり、犬たちは毎日たっぷり運動をしています。「基本的に運動は、腐葉土の上でさせています。そうすることで骨格がしっかりしてきますし、微生物も多いので抵抗力もつきます。大自然のマイナスイオンの中で、犬たちは健康的にのんびり暮らしていますよ」と丸山ブリーダー。

犬舎内は真夏でも冷房が必要ないくらいの涼しさ。冬場は床暖房が設置されているので、寒さの心配もありません。オゾン水での洗浄や次亜塩素酸の自動噴霧で殺菌消毒はしていますが、あまりケミカルなことはせず、自然の中で自己免疫力を高め、生活することを目指しています。水はフードよりも重要と考えており、犬たちの飲料水は富士山の伏流水を使用しています。「もともとショードック・ケンネルからスタートしているので、お預かりしている犬も一緒に暮らしています。毎日、1頭1頭を自転車やバイクを使って引き運動をさせています」と丸山ブリーダー。大自然という環境の中で手厚いサポートを受けながら、犬たちは進化を続けています。

ブリードの考え方

「自分のタイプのラインをつくるのには、何十年という時間がかかります。ブリーディングというのはコピーをつくるものではありません。また完璧もありません。少しでも足りないところや、反省を踏まえて向上させていくものだと思っています。ブリーダーは、終わりのない探究心を持ち続けなければ、良質な犬はつくれないと考えます」と丸山ブリーダーは説明してくれます。

日本のドッグショーにおいては、初の2年連続オールブリードNo.1という快挙を成し遂げたところですが、それでも、同じ掛け合わせは2回までと決めているそうです。それは、さらなる飛躍を目指すためです。また、ご自身は海外生活も長く、世界中のショーに参加しているので語学も堪能です。世界のブリーダーと交流を持ちながら、さまざまな情報を得るなど、探求心が尽きることなく邁進しています。

遺伝的疾患についての対応

ジャイアント・シュナウザーの個体としては、遺伝的疾患の少ない犬種です。健康ですし、病気に対して心配なく育てられます。「最近はパテラ(膝蓋骨脱臼)とか股関節形成不全があると言われていますが、それらは、もともと犬が持っていたものではなく、人間が後でつくってしまったと考えています。産まれたときから股関節形成不全の犬はいません。実際に産まれて1週間くらいに子犬のレントゲンを撮っても異常は見当たりません。そう考えると、原因はその後の環境と食事なのだと言えるのです」と丸山ブリーダーは語ります。

産まれてから動き出すまで、そして動き出してからの生活環境と食事で、75%は決まるといっても過言ではなく、それらについて徹底管理して対応しているそうです。長きにわたるブリーディングの経験が生かされています。

引き渡しまでの生活環境

子犬は犬舎内の個室で産まれます。子犬はそこで成長していきますが、母犬と離す時期は特に決めていないそうです。その都度、子犬の成長や母犬との関係性を見ながら見極めていきます。その間、丸山ブリーダーが愛情を込めてサポートしています。ワクチンは完全離乳をしてから約10~14日後に1回目を接種。初めてのワクチンなので、3種か5種の少ない種類のものを接種するようにしています。引き渡しは60日以降。対面販売でのみ対応し、子犬の育て方についての細かいレクチャーをしてからお譲りしています。経験豊富な丸山ブリーダーのもと、多くの子犬は生後3カ月までここで過ごし、社会性を身に付けながら立派に成長していきます。こうして、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

しつけや訓練がしやすい犬種ではありますが、リーダーシップを取りたがる一面があるので、子犬のときから始めるとよいそうです。日ごろのお手入れは、濡れたタオルで拭いてあげる程度でOK。キレイにトリミングしたいという飼い主には、丸山ブリーダーが自ら伝授しているそうですが、教える項目が多いので少々根気を必要とします。ジャパンケネルクラブ(JKC)のトリミング教本に丸山ブリーダーのトリミング方法が掲載されているので、そちらをご覧になるのもよいでしょう。トリミングサロン等に連れて行く場合は、45日に1回程度の頻度であれば、キレイな状態を保てます。また、そして、子犬を迎えたあとに注意したいことをアドバイスしてくれました。

「生後1歳半までの犬にはボール投げで遊ぶのはケガのもとですから、絶対にしないでください。ボールは獲物と一緒で、特に遊び盛りの子犬は、無我夢中になって膝などをケガすることが多いのです。また、複数頭でのボール投げも最悪です。どうしても遊びたいのであれば、水の中に投げてそれを取りに行くという方法にしてください。膝などにかかる負担が軽減されます」まだまだ成長過程で骨格構成がしっかりできていないため、子犬にとっては最悪の遊びとなります。育て方やしつけ、お手入れなど、何かあればすぐに相談に応じているそうなので、まずは、丸山ブリーダーに相談するのが得策です。

犬舎トピックス

丸山ブリーダーは、JKCハンドラー教士、JKCトリマーA級、JKC審査員などの資格を持っています。まさに犬についてのプロフェッショナルでとても頼りになります。安心して子犬を迎えることができるでしょう。

[編集部]