日本書紀にも登場する?日本最古の改良犬 狆(ちん)

[2016/11/29 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:狆(ちん)
犬舎名:Leo Star Kennel (レオスター犬舎)
ブリーダー/動物取扱責任者名:石川 茂
登録情報:第91-032(販売)
繁殖歴:8年
住所:神奈川県横浜市
メール:amy@wine.plala.or.jp
Webサイト:http://www2.plala.or.jp/leostar/inu.htm

横浜市・瀬谷区の閑静な住宅地にある「Leo Star Kennel(レオスター犬舎)」。ここは日本犬種で初めて公認犬種として海外で認められた狆(ちん)を繁殖する犬舎です。狆の繁殖を始めたのは約8年前。以前からシベリアン・ハスキーの繁殖をしていましたが、繁殖犬の引退とともに次に繁殖する犬種を探していました。そんなときに知り合いに薦められて出会ったのが狆でした。

「当時の狆は近親交配が多く、親犬や産まれてくる子犬にいくつかの問題が生じている状態でした。その中で健全な狆を作出することに奮闘しているブリーダーと出会い、日本原産の犬である狆の種の保存に使命感を感じて繁殖をスタートしました」と石川ブリーダー。それ以来、健全でよりスタンダードに近い子犬の作出に力を注いでいます。2016年に、JKC(ジャパンケンネルクラブ)にてインターナショナルチャンピオンを完成しました。生体を取り扱っていることを強く認識しながら、徹底した管理をしている責任感のあるブリーダーです。

狆の特徴と魅力

狆は日本原産の愛玩犬の1品種で、別名「日本スパニエル」と呼ばれています。奈良時代に朝鮮から日本の宮廷に献上された犬が祖先と言われており、その後、長い年月をかけて改良が加えられ、現在の姿になりました。日本の歴史の中で独自の飼育をされてきたため、体臭が少なく、性格は温和で物静かな犬種です。

人とともに暮らしてきたので、飼い主の様子を観察して賢く振舞います。体高と体長がほぼ同じ長さで、耳は前方に垂れ、丸く大きな目と短い口吻が特徴的です。長くシルクのような被毛がとても美しく、優雅で洗練されたスタイルが魅力的です。

「わが家の狆の魅力は、何と言っても健全であることです。健全である上でスタンダードに沿った犬を産出することをつねに目指しています。だからこそ、年々、犬質がよくなってきていると実感しています。狆は神経質な性格の子が多いと言われますが、わが家の狆は人懐っこい性格で、賢く、しつけやすいですね」と石川ブリーダー。確かに、初めての人にも友好的に接してくれます。また、猫と一緒でも問題なく生活していて、ほかの動物とも友好的に過ごせるようです。長い被毛をなびかせながら歩く姿はとても優雅で、白と黒のコントラストが鮮やかです。思わず撫でたくなる魅力あふれる犬たちです。

飼育環境

一般家庭の中での繁殖で、犬たちが生活する場所は1Fリビングとその隣にある寝室、奥の部屋の3部屋です。何かあればいつでも対応できるように、石川ブリーダーの寝室にも自由に入れるようにしています。奥の部屋は扉を開けると庭に出られるようになっており、天気のよい日は庭で運動をしています。ケージは2つ設置されていますが、必要に応じて使用。犬たちは基本的にそれらの部屋で自由に過ごしています。

各部屋にエアコンが設置され、夏・冬と使用し、冬場は石油ファンヒーターも使用します。空気清浄機も設置され、必要に応じて次亜塩素酸水を入れて噴霧しています。

「除菌・消臭は次亜塩素酸水を使用しています。床のフローリングなどの汚れを落とすには、ペットにもやさしいオレンジクリーンを使用しています」と石川ブリーダー。狆に必要なトリミングは定期的に行い、犬たちはキレイな状態を保っています。嫌なニオイはなく、衛生面にも気を使っています。猫と一緒の生活ですが、うまく共生をしている飼育環境となっています。

ブリードの考え方

「当初から、スタンダードに沿った、健全な狆を産出することを目的に繁殖をしているので、それはいまも変わらずに邁進しています」と石川ブリーダー。犬質はもちろん、親犬の健康面、衛生面には十分に留意しながら繁殖をしています。子犬は万全な健康状態で飼い主にお引き渡しをすることを心がけています。

遺伝的疾患についての対応

狆に多い遺伝的疾患は特にないそうですが、過去のインブリード(近親交配)による影響で親犬や子犬にさまざまな問題が見られるようになったそうです。

「親犬が妊娠しない、自力で子犬が産めない、子育てをしない、出産頭数が極端に少ないなど由々しき問題です。解決しなければならないリスクの高い問題が山積みとなり、多くの狆のブリーダーが廃業してしまいました。この問題を排除するには長い時間が必要です。どれだけ時間がかかっても健全な狆を増やすために努力をしたいと思っています」と石川ブリーダーは話します。

交配は、アウトブリード(異系交配)を中心に行っています。。スタンダードを求める場合には、いろいろなタイプが産まれてくるのでマイナス面はありますが、あくまでも近親交配の問題を排除することを優先しています。繁殖を始めて約8年。アウトブリードで血を薄めていても、まれに問題のある子犬が産まれるそうです。また、子犬のときには問題がなくても、成長過程で出てくることもあるとか。排除にはまだ時間がかかると、リスクの高い繁殖に尽力している姿には頭が下がります。

狆は日本で守るべき日本犬種です。今後、狆のブリーダーが増え、健全な狆の種の保存がなされていくことを強く望みます。ほかにも、毎年のワクチン接種時には、主治医に犬舎まで来てもらい、念入りに健康診断を受けています。何か問題があればすぐに対応しているそうで、とても頼りになるブリーダーです。

※インブリード(近親交配)は親子、兄弟姉妹、叔父と姪、叔母と甥というように非常に近い親族間での交配を意味します。両親の優秀な遺伝子を受け継ぐことができますが、同時に短所も強く受け継ぐことになります。また、悪質な劣勢遺伝が奇形として表に出ることがあるなどの短所があります。アウトブリード(異系交配)は、非常にかけ離れた血統間による交配を意味します。体質が安定し、タイプが改良されやすいのですが、どんなタイプの子犬が産まれるかわからないという短所があります。

引き渡しまでの生活環境

母犬はリビングにあるケージの中で出産をします。「寝室のすぐ横なので、出産時は24時間、何かあればいつでも対応ができるようにしています」と石川ブリーダー。離乳の時期まではそのケージの中で過ごします。子犬たちはすくすくと成長し、少しずつケージの外で遊ぶようになります。生後2カ月で1回目のワクチン接種。母犬と石川ブリーダーの愛情を受けながら、兄弟姉妹と過ごします。また、同じ空間にいる猫とも一緒に過ごします。ワクチン接種後はそのほかの成犬とも接しながら社会性を身に付けていきます。

「お引き渡しは早くても生後75日です。ほとんどの場合、生後3カ月、2回目のワクチン接種くらいまではここにいます。その時期までいろいろな犬たちと過ごすことで、犬の世界のルールを学びます。猫も一緒に過ごすので、わが家の子犬は猫との同居もOKです」と石川ブリーダー。こうして、子犬たちはたくさんの愛情を受け、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「日々のお手入れはブラッシングをしてあげるといいでしょう。特に耳の後ろが毛玉になりやすいので、まめにブラッシングが必要です。シャンプーは2カ月に1回程度で大丈夫です。汚れたときには濡れたタオルで拭いてあげるといいでしょう」と石川ブリーダー。昔、狆は散歩や運動があまり必要のない犬種と言われていましたが、現在は適度な運動は必要です。ただ、フードの量は少なめ。太らないように気を付けてあげることが大切です。お引き渡し後のアドバイス等は、犬の生涯に渡り行っているそうで、飼い主は安心して子犬を迎えられます。

犬舎トピックス

常時、子犬が産まれているわけではありませんが、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

[編集部]