北欧神話をはじめ、数々の伝説が語り継がれるノルウェージャンフォレストキャット

[2016/12/13 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

猫種:ノルウェージャンフォレストキャット
猫舎名:Cattery Tick Tack(キャッテリー チクタク)
ブリーダー/動物取扱責任者名:北見 友美
登録情報:15東京都販第003148号(販売)
繁殖歴:6年
住所:東京都足立区
メール:ticktackcat@gmail.com
Webサイト:http://www.ticktack-cat.jp/

東京都・足立区の住宅地の中にある「Cattery Tick Tack(キャッテリー チクタク)」。一般家庭の中での繁殖で、猫たちは自由に家の中を動き回り、のびのびと気ままに暮らしています。以前にペットとして飼っていた猫が病気のために、2歳という若さで虹の橋を渡りました。その原因のひとつに「遺伝」という言葉を見つけ、次世代に伝えてしまう疾患の恐ろしさを実感しました。遺伝的疾患を排除することはできないのかを考え、結果として、健全な子猫を繁殖することを目指してブリーダーになることを決意。

「若くして病気で猫を亡くした悲しい経験を持つブリーダーとして、新しいオーナーさんに1秒でも長く同じ時間を歩んでいけるように健全な子猫を繁殖していきたいと思います」と北見ブリーダー。その意味を込めて、キャッテリー名も時計の秒針が刻むチクタクという音に決めました。ヨーロッパラインのノルウェージャンフォレストキャットをこよなく愛し、徹底した健康管理をしながら、健全な子猫を産出するために尽力しています。

ノルウェージャンフォレストキャットの特徴と魅力

ノルウェージャンフォレストキャットは大型の猫種で、原産はノルウェーのスカンジナビア半島を中心とした北ヨーロッパです。非常に厳しい寒冷気候に適応しながら、数百年もの間、力強く生きてきました。古い歴史を持つ猫ですが、1984年に正式な品種に公認されて世界に知られることとなりました。頑丈な体格とダブルコートと呼ばれる厚手の二重層の被毛からは、自然適合してきた強さを垣間見ることができます。少し吊り上がったアーモンド形の目、逆正三角形の頭部、大きく幅広い耳などが理想とされています。

「スタンダードに近いことはもちろんですが、何よりも健康でなければと思っています。ですから、わが家の猫たちの健康管理は徹底して行っています。また、人懐っこい子猫に育つようにリビングなどで、つねに人と一緒に過ごせるように環境を整えています。健康と性格のよさが自慢です」と北見ブリーダー。確かに、リビングで出迎えてくれた親猫も子猫もみんなフレンドリーで、かわるがわる寄ってきて挨拶をしてくれます。毛並みもよく、重量感のあるしっかりとした体格でとても健康的です。徹底した管理のもと愛情をかけて育てられていることがよくわかります。

飼育環境

自宅兼猫舎は静かな環境の住宅地の中にあります。2Fが猫舎スペースで、リビングに雌猫と子猫、ブリーダーの寝室、そこへ続く部屋、廊下などオープンにされた空間には雄猫と引退した猫がいます。ほかには、トイレ専用の広い部屋もあります。基本的に猫たちはそれらの部屋で自由に過ごしています。ケージはスプレーをする雄猫用に設置してありますが、状況に応じて使用しています。各所にキャットタワーもあり、好奇心旺盛な猫も満足できる仕様になっています。

エアコン・空気清浄機は各部屋に完備され、冬場には石油ファンヒーター、次亜塩素酸水の噴霧器も使用しています。床は多くがフローリング仕様で、汚れても拭き取り可能で清潔です。各部屋はキレイに清掃され、嫌なニオイもなく、快適な飼育環境が整えられています。猫たちは日々、好きな場所で過ごし、のびのびと気ままに暮らしていけるように十分な飼育スペースが確保された猫舎です。

ブリードの考え方

「第一に健康であることです。初乳を飲めなかった子猫や、お引き渡しまでに少しでも問題があった子猫は、オーナー募集はしません。また、お引き渡し前の健康診断で獣医師から太鼓判をもらえなかった子猫も、たとえ予約が入っていてもお断りしています。わが家に残して去勢避妊して育てます」と北見ブリーダー。自身の経験から、子猫の健康について徹底した考えを持ち、実践しています。そのためには親猫も健全であることは必須。健康管理を徹底し、ストレスを感じないように、できるだけ自由に部屋の中で過ごせるようにしています。

特に母猫は負担がかからないように出産の頻度は年1回。6歳で繁殖を終わらせます。「健全な猫」の追求とほかの血統のよさを取り入れることを目的に、アウトブリード(異系交配)にこだわりを持ちながら交配をしています。その上で、ヨーロッパラインのよりスタンダードに近い子猫を産出できるよう努力を続けています。

「ヨーロッパラインにこだわる理由はもちろん容姿などもありますが、ヨーロッパのブリーダーの考え方に感銘を受けたことによります。それは、遺伝的な疾患を絶滅させるため、疑いがあれば子孫を残さないという勇気ある考え方です。わが家もその考えのもと、彼らのような誇りを持つブリーダーを目指しています」と決意を語ってくれました。国内・海外のブリーダーと交流を持ち、常に新しい情報を入手しながら繁殖をしている熱意あるブリーダーです。
※ノルウェージャンフォレストキャットには「アメリカライン」と「ヨーロッパライン」の2系統が存在しています。これは各キャット協会が設定したスタンダード基準の違いからきている流れです。

遺伝的疾患についての対応

ノルウェージャンフォレストキャットはHCM(肥大型心筋症)に注意が必要です。遺伝子検査はまだ確立されておらず、定期的に心エコーや心電図で検査をして対応しています。

「わが家ではこれまで遺伝的疾患は確認されていませんが、交配前には必ず検査をして問題がないことを確認しています。遺伝的疾患は両親猫には見られなくても祖先から継承してしまう場合もあるので、できる限りそれを防ぐために、離れた血統で交配を行うことも大切だと考えています。また、海外では心臓の形も問題視しているとのことで、日本での医療技術の高い麻布大学動物病院で定期的に検査もしています」と北見ブリーダー。ほかには、毎年のワクチン接種時には血液検査も含めた健康診断をしっかりと受けて、万全な状態を保っています。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなると、リビングに設置されたテーブルの下にケージが用意されます。空気清浄機と次亜塩素酸水の噴霧器を24時間稼働させて、よい環境を維持します。母猫は安心できる環境で、北見ブリーダーに見守られながら出産をします。離乳が始まり、子猫が自分でケージから出られるようになると、リビングで自由に過ごすようになります。

その後、子猫は引き渡しの時期(生後3カ月以降)まで、北見ブリーダーと親猫の愛情を受けながら兄弟姉妹と過ごします。もちろん、ほかの雌猫たちとも接しながら、社会性を身に付けていきます。一般家庭と同じ環境の中で過ごしているので、子猫はさまざまな生活音を耳にしながら成長していきます。そのため、引き渡し後の新しい環境に慣れるのも早く、飼い主に喜ばれることも多いそうです。ワクチンは生後60日目と生後90日目に接種します。同時に血液検査も含めた健康診断も受けます。獣医師の太鼓判をもらい、引き渡しの準備を整えます。2回目のワクチン接種から7~10日後の体調のよいときに引き渡しとなります。こうして、子猫たちはすくすくと成長し、新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

飼い主には手づくりの「ネコちゃんの飼い方ガイドブック」を渡しています。猫に関わる法律や睡眠、遊び、食事、病気、避妊・去勢、お手入れについての説明などが書かれています。また、成長の記録や健康診断・ワクチン接種の記録、猫ちゃんの情報なども記入できるようになっているので、とても便利に活用できます。お手入れの方法は引き渡し日に実演しながら説明しています。譲渡後も子猫の生涯に渡って、手厚いサポートをしているので、飼い主は安心して子猫を迎えられます。

猫舎トピックス

不定期な出産で、子猫がいない時期もあります。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

[編集部]