フライボールなどドッグスポーツで大活躍するボーダー・コリー

[2016/09/13 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:ボーダー・コリー
犬舎名:Borderlane Kennel(ボーダーレーン犬舎)
ブリーダー/動物取扱責任者名:小根山立基
登録情報:07-印旛保1-63(販売)07-印旛-2-62(保管)
繁殖歴:15年
住所:千葉県富里市新橋
電話:080-3380-5717
メール:lyly3687@icloud.com
Webサイト:http://borderlane.crayonsite.com/

千葉県・富里市の豊かな自然に囲まれた場所にある「Borderlane Kennel(ボーダーレーン犬舎)」。のどかな細道を進んだ先に自宅兼犬舎があります。自宅敷地内に広いドッグランと飼育施設を備えています。もともとヨークシャー・テリアのブリーダーでしたが、1997年に本業である犬の雑貨を扱うモーリスクラブの仕入れに訪れたイギリスで、初めてボーダー・コリーに出会います。クラフツというドッグショーでの出会いでしたが、最初の印象は「素晴らしく頭のよい犬がいる」だったそうです。その後、それが純血種のボーダー・コリーであることを知り、コントラストの美しいカラー、知的な瞳、優れた運動能力に魅了されていきます。

1999年に初めてのボーダー・コリーを迎え、ショーを楽しみながら繁殖への具体的な準備を開始。2001年に初めての子犬たちが産まれ、ボーダー・コリーのブリーダーとしての道がスタートします。以来、世界へチャレンジできるレベルの、健全で美しいボーダー・コリーの産出に力を注いでいます。ブラック&ホワイトのカラーにこだわりを持つ、リピーターの多い犬舎です。

ボーダー・コリーの特徴と魅力

ボーダー・コリーは8世紀から11世紀にかけて、ヴァイキングがイギリスへ持ち込んだトナカイ用の牧畜犬がルーツと言われています。羊を追うなど、性能を重視した使役犬としての歴史が長く、外観やサイズの統一性が無かったため、公認犬種(スタンダードの制定)としての認定は世界的に近年始まったばかりです。コントラストの美しい被毛を持ち、優れた骨格と運動能力、並外れたスタミナと俊敏さを備えています。性格は温厚でとても従順。そして、好奇心旺盛で、学習能力も知能指数も非常に高い犬種です。

「私が理想とするボーダー・コリーはビューティ&ブレイン。まず、美しく、愛らしいこと。そして、ボーダー・コリーとしての性能をしっかりと持っていること。その両方をバランスよく兼ね備えていることです」と小根山ブリーダー。親犬も子犬も確かに凛とした顔立ちで品があり、その中にある愛らしい表情が美しさを引き立てています。優雅な姿で走り、無尽蔵のスタミナを誇り、スピードや方向を瞬時に変えらえる性能は、本来の牧畜犬としての使役を全うできるものです。性格はとても明るく、1頭1頭、愛情をかけて育てられていることがうかがえます。「優れたボーダー・コリーの証」を十分に持った犬たちです。

飼育環境

犬舎は自宅の敷地内にあります。十分な換気ができるよう開閉式の窓がいくつもつくられていて、気温に合わせて扇風機やエアコンで温度管理。1頭1頭が個々に仕切られた空間で日々を過ごします。清掃もしっかりされ、嫌なニオイもなく、とても清潔に管理されています。犬舎の横には芝生が敷かれた広いドッグランがあり、十分な自由運動と日光浴をしています。その一角は竹林になっており、時間帯によってはほどよい日影ができるため、犬たちに心地よい休憩スペースにも様変わりします。

「以前は東京の多摩地区に住んでいたのですが、ボーダー・コリーたちの生活環境を整えるため、2006年に自然豊かなこの地に移住しました。ここにはイギリスのシェイクスピア・カントリーを彷彿させる風景が点在していて、ボーダー・コリーには最適の地といえます」と小根山ブリーダー。犬舎のある千葉県・富里市は日本初の牧羊地であり、牧場に行って実際に羊を追わせることもあるそうです。そんなボーダー・コリー発祥の地に近い条件を持つ、ストレスフリーな飼育環境で、犬たちはのびのびと暮らしています。

ブリードの考え方

「まずは、とにかく健全であることです。親犬たちは日常の健康チェック、ワクチン接種時の健康診断に加え、遺伝的疾患に関してもきちんと検査をしています。そして、母犬の出産は生涯で3回程度。母体の安全性も考慮します。そのうえで、よりスタンダードに近く、理想的な犬を産出するよう、次世代のブリーディングを考えた交配プランを実行しています」と小根山ブリーダー。また、ボーダー・コリーはもともと使役犬の歴史を持つ犬種なので、フレンドリーかつ性能を十分に備えていることも重要であると話します。

また、18カ国の有名犬舎のブリーダーが会員となっている、世界的に権威のあるイギリスのボーダー・コリークラブ(BCCGB)の日本人初のメンバーでもあります。国内のブリーダーとの交流はもちろん、このような海外の歴史あるクラブのブリーダーたちとも交流を持ちながら、つねに勉強し知識を得るようにしています。ボーダー・コリーに対する深い愛情と、世界を視野に入れたブリーディングに力を注ぐボーダーレーン犬舎。リピーターが多いのもうなずけます。

遺伝的疾患についての対応

「ボーダー・コリーは性能重視である使役犬の歴史が長かったため、未検査による繁殖が繰り返し行われ、いくつかの遺伝的疾患を抱えています。そのため親犬たちの検査を行い、十分に検討したうえで交配をしています。すべての子犬たちがクリアできるように、生まれてくる命と、家族の一員として愛情を注いでくれる飼い主さんのためにも、その先の世代のためにも、つねに注意深くブリーディングを行うべきだと考えます」と小根山ブリーダー。下記は、ボーダー・コリーの主な遺伝的疾患とボーダーレーン犬舎がとっている対策です。

コリー眼異常(CEA):視神経と網膜の発達異常が原因で起こる目の疾患
対策:オーストラリアの検査機関にてDNA検査を実施
緑内障:視神経に障害が起こることで視野が狭くなる目の疾患
対策:国内の専門医による検査を実施
股関節形成不全:股関節の形成異常
対策:レントゲン検査とJARDによるレントゲン診断で専門医によるHIPスコアを取得
セロイド・リボフチティノス(CL):神経細胞を冒す脳の疾患
対策:オーストラリアの検査機関にてDNA検査を実施
遺伝性好中球減少症(TNS):白血球の一部である好中球の減少により起こる免疫の疾患
対策:オーストラリアの検査機関にてDNA検査を実施

このように、ボーダー・コリーは親犬にできるだけの検査を実施したうえでブリーディングする必要があるので、ブリーダーとしての資質は重要です。しかし、それは遺伝的疾患の発病防止により、不幸な子犬を産出しないという高い意識の表れとも言えます。飼い主としても、しっかり理解して子犬を迎えるのは大切なことです。このような対応をとっているボーダーレーン犬舎は、とても安心できる犬舎です。

引き渡しまでの生活環境

子犬は自宅のリビングに設置したケージの中の産室で生まれます。そこで、母犬と小根山ブリーダーの愛情を受けながら、すくすくと成長していきます。
「子犬の体重が500gを超えるまでは、子犬がお母さんの体でつぶされないように24時間つきっきりでサポートします。私が寝るのもこのリビングです。1kgを超えるまでも、それに近いサポートをしています」

その後は、成長とともにケージから出て、親犬や兄弟姉妹と遊ぶようになります。リビングで子犬を育てることは、さまざまな生活音を自然に聞くことができ、子犬の適応能力を高めることに役立つそうです。このように社会性を学んでいきます。生後45日で1回目のワクチン接種、その1カ月後に2回目のワクチン接種を行います。引き渡しは生後60日以降。

「子犬は必ず見学に来てもらい、決まった段階で20ページ程度のパピーノートを渡しています。子犬の母子手帳で、初めて外で遊んだ日の様子、子犬が産まれた日からのことなどの成長記録を記載しています。両親の情報や飼うための心得など、それを読んで子犬を迎える準備をしてもらいます」と小根山ブリーダーは話します。飼い主にはとても心強い「母子手帳」です。こうした準備を経て、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「犬の生涯に渡ってお付き合いをしていきます」と小根山ブリーダー。少しでも疑問や不安を感じたときには、いつでも連絡をもらうようにしているそうです。24時間対応しているとのことで、飼い主はとても安心できます。また、譲渡時に渡されるパピーノートの中にはいろいろなアドバイスを記載しているので、それも参考にしてもらっているそうです。ボーダー・コリーは作業意欲もスタミナもあるので、好奇心を満足させる遊びやドッグスポーツなどもオススメです。飼い主もアウトドア派になり、一緒にいろいろな場所に行きましょう。被毛は伸び続けるタイプではないのでカットは必要ありませんが、綺麗な毛並を維持するために、日々のブラッシングやシャンプーをしてあげるとよいそうです。

犬舎トピックス

ボーダー・コリーの繁殖は不定期です。繁殖回数も抑えているので、問い合わせ時に子犬がいないこともあります。タイミングもありますので、あきらめないで問い合わせてくださいとのことです。年に数回のパーティーや勉強会も開催しています。小根山ブリーダーはJKC公認の審査員でもあります。犬に関する幅広い知識を持つ専門家ですので、飼い主にはとても心強い存在となることでしょう。

[編集部]