17世紀から現在まで愛され続けるアメリカン・ショートヘア

[2016/08/26 6:00 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

猫種:アメリカン・ショートヘア
猫舎名:Cattery Ammycrystal(キャッテリー アミ―クリスタル)
ブリーダー/動物取扱責任者名:田口明美/田口紀孝/田口紀美江
登録情報:第11-1-14号(販売)
繁殖歴:40年
住所:千葉県柏市大津ヶ丘
電話:047-191-0171 FAX:047-191-0171
メール:akemi27@jcom.home.ne.jp
Webサイト:http://ammycrystal.ciao.jp/

千葉県・柏市の閑静な住宅地の中にある「Cattery Ammycrystal(キャッテリー アミ―クリスタル)」。一般家庭の中での繁殖で、猫たちはリビングを中心に暮らしています。「つねに人と一緒に過ごしているので、自然に人懐っこい、甘えん坊になっていきますね」と田口ブリーダー。約40年前に、知人より純血種の子猫を譲り受けたことをきっかけに、その美しさに魅了され、その子猫が見たいという自然の流れで、ブリーダーとしての道がスタート。その後、アメリカン・ショートヘアに出会い、キャットショーに参加し、評価を受けた猫を中心に繁殖。よりスタンダードに近い子猫の産出に努めています。長年の経験と知識を生かした繁殖は、多くの飼い主から信頼を得ています。リピーターの多い猫舎です。

アメリカン・ショートヘアの特徴と魅力

アメリカン・ショートヘアは、17世紀にイギリスからの開拓民の船であったメイフラワー号に乗って、アメリカ大陸に渡ったと言われています。航海中は船内の食料をネズミやその他の害虫から守り、陸上でも同じように家や倉庫の使役に役立った猫です。現在のアメリカン・ショートヘアはその子孫で、愛らしいルックスは多くの人を魅了し続けており、今もなお人気の猫種です。害獣を捕らえる目的を持っていたため、活発で運動神経は抜群です。まん丸の頭と太い首、筋肉質でがっしりとしたボディが特徴的です。

「わが家のアメリカン・ショートヘアは大型でがっしりしています。力強い顎(マズル)や引き締まった首、輝きのある密度の濃い被毛が自慢です。性格は穏やかで聡明。飼い主の意図を読んで行動する面もあり、とても賢い猫です。飼いやすいので、初心者の方にもオススメです」と田口ブリーダー。もともと人間とともに生活してきた古い歴史を持つ猫なので、どんなことにも馴染みやすく、老若男女、子どもに対してとても寛容だそうです。ペットとして理想的な猫種と言えます。

飼育環境

自宅兼猫舎は静かな環境の住宅街にあります。玄関から続く廊下には、キャットショーで評価された盾やリボンが数多く並んでいて圧巻です。猫たちは人とともに生活する1Fのリビングと、2つの飼育部屋で過ごしています。リビングには猫のために工夫を凝らしたキャットタワーなどが設置され、遊び好きなアメリカン・ショートヘアも満足できる楽しい空間になっています。

エアコンは部屋ごとに設置され、季節により快適な温度に調整されます。大型の多機能空気清浄機も設置され、除菌・消臭も考えられています。また、玄関からリビングに入る扉は開けなくても換気ができるようなリフォームがなされています。2つの飼育部屋にはケージが設置されていて、必要に応じて使用しているそうで、猫が過ごしやすいように改良されているケージもあります。長年の繁殖経験を十分に生かした飼育環境となっています。

ブリードの考え方

「わが家では母猫の健康面を考えて、出産から出産まで最低7カ月は間隔をあけるようにしています。帝王切開した場合には10カ月~1年です」と田口ブリーダー。猫舎では雌猫だけを保有しているため、交配はすべて外交配になります。お相手となる雄猫を探すのはとても難しいそうです。スタンダードにより近くなるような交配を望んでいるため、雌猫はすべてキャットショーで評価を受けた猫。そのお相手の雄猫にも同じような条件を望んでいます。

「お相手を探すのはたいへんですが、健康的でタイプのよい子猫を産出するために、妥協をせずに探します」と田口ブリーダーは話します。その中で、信頼の置けるブリーダーに交配をお願いしているそうです。ほかにも、各種の勉強会やブリーディングシンポジウムに参加したり、ネットで情報を検索したりするなど、猫の繁殖に必要な最新情報をつねに収集しています。約40年のベテランブリーダーであっても、なお学び続ける姿勢には頭が下がります。その熱意が素晴らしい子猫の産出につながっているのでしょう。

遺伝的疾患についての対応

アメリカン・ショートヘアは遺伝的疾患の少ない猫と言われています。古い歴史を持つ猫種なので、形成の初期段階でさまざまな猫と交雑されているので、それらを排除しながら進化してきました。体が丈夫で長生きする傾向にあります。ここ数年、アメリカン・ショートヘアにはPKD(多発性嚢胞腎)という遺伝的疾患を持つ個体がいると言われています。成長とともに腎臓内に嚢胞が形成され、最終的には慢性腎不全で命を失ってしまう病気です。どちらかの親の遺伝子に異常があると50%の確率で子猫に遺伝します。

「わが家では今までこのような遺伝的疾患を持つ子猫は出ていませんので、特に親猫の遺伝子検査はしていません。万が一、問題があればすぐに対応します」と田口ブリーダー。そのため、毎年のワクチン接種時には血液検査を含めた健康診断をして、親猫の万全な状態を保ちながら繁殖をしています。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなるとリビングに産室が設置されます。母猫はそこで田口ブリーダーに見守られながら出産をします。子猫が自分で動けるようになると、産室の入口を開放して、リビングに出て自由に遊べるようにします。子猫たちに危険がないように、家具の隙間や下には入れないように工夫がなされています。出産日から朝晩2回体重測定を行い、成長を完全管理。体重の伸びが少ない場合には哺乳をしていきます。

そして、飼い主が決まった時点で名前をつけてもらい、以降は田口ブリーダーと家族全員で名前を呼んで育てています。生後50日で1回目のワクチン接種。直接のお迎えであれば、2~3日後から引き渡しが可能。空輸の場合は生後60日以降の引き渡しです。その時期まで田口ブリーダーと家族、親猫の深い愛情を受けながら、兄弟姉妹と過ごし、社会性を身に付けていきます。また、リビングで過ごすことで、ごく自然に人間との共生に慣れていきます。人懐っこい性格も、この環境から形成されるのでしょう。こうして子猫たちはすくすくと育ち、新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

アメリカン・ショートヘアは短毛種ですので、お手入れは簡単です。ただ、被毛に厚みがあるので、スキンシップも含め1日に1回はブラッシングをするとよいでしょう。基本的には自分でグルーミングができますが、しっぽの付け根部分に油分が出てゴワついたり、フケのようなものがあったらシャンプーが必要です。遊びが大好きな猫なので、飼い主が一緒に遊んであげる時間をつくりましょう。アメリカン・ショートヘアはがっしりした風貌で線の太い猫種なので、ちょっとお腹が出ているくらいが理想的。ただし、太りすぎは問題です。理想的な体重を維持できるよう気をつけましょう。猫の生涯にわたって、長年の経験をいかした的確なアドバイスをしてくれるので、安心して子猫を迎えることができます。

猫舎トピックス

母猫の頭数が少ないので、それほど頻繁に繁殖はしていません。この猫舎のアメリカン・ショートヘアに興味のある方はWebサイトをご覧いただき、メールフォームでお問い合わせください。

[編集部]