不動の人気を誇る、愛されキャラのトイ・プードル

[2020/01/20 6:01 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “健全なブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:トイ・プードル
犬舎名:TRIANGLE Kennel (トライアングル犬舎)
ブリーダー/動物取扱責任者名:山廣暁美
登録情報:福山市指令保生 第198008号(販売)第198009号(保管)
繁殖歴:15年
住所:広島県福山市
電話:084-991-3165
Webサイト:http://dogsalon-triangle.com

 

広島県福山市にある「TRIANGLE Kennel(トライアングル犬舎)」。大通りから近い静かな住宅地に自宅・店舗・犬舎があります。ここはトイ・プードルを繁殖している犬舎です。20年前、トリマーを目指していた山廣ブリーダーは、トリミングの技術を習得するためのモデル犬を探していました。せっかくならよい犬をと考え、有名犬舎よりトイ・プードルを迎えることにしました。

その後、迎えた犬の血統がよかったため、トリマーの師匠からドッグショーショーへの出陳や繁殖を勧められ、15年前にブリーダーへの道がスタートしました。

「もともと犬が好きだったので、ブリーダーという職業が自分に合っていると感じました。沢山の人に、犬といる幸せを感じてほしいと思い繁殖を始めました」と山廣ブリーダー。飼い主の目線を大切にしながら、愛情あふれる繁殖をしています。

トイ・プードルの特徴と魅力

プードルは古くからヨーロッパ大陸で見られていた犬種で、特にフランスで高い人気を博していたことから「フレンチ・プードル」と呼称されることもあります。そのため、原産国はフランスとするのが一般的とされています。鴨猟の水中回収犬として、また鳥獣猟犬として活躍してきました。しかし、被毛の美しいカットスタイルや、徐々に小型化されていったことで、現在では家庭犬・愛玩犬として非常に愛好家が多い犬種です。

国際畜犬連盟(FCI)の定めでは、その大きさによりスタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類に分類されています。トイ・プードルは体長と体高がほぼ同じというスクエアの構成で、跳ねるような軽快な足運びが特徴的です。独自の巻き毛のコートを持ち、抜け毛が少なく、体臭もほとんどありません。性格は大変聡明で、知能が高いといわれています。また、運動能力が高く、好奇心も旺盛で、躾も入りやすい犬種です。

「特にブラックカラーの子は、わが家のトイ・プードルのなかでも顔立ちの美しさが際立っています。ヨーロッパの国々に交配や輸入のために自分自身で出向き、しっかりと見極めて必要なタイプと血統を入れています。みなさんに憧れを抱いてもらえるような、美しい顔立ちを追求しています」と山廣ブリーダー。飼い主のなかにはショータイプよりかわいらしい顔立ちのペットタイプを求める人もいるので、ニーズに合わせた子犬の作出も試みています。

「いずれにしても大切なのは子犬が健康で、気性が良いこと。第一にその点を追求しています」と山廣ブリーダーは話します。確かに、ブラックカラーの子の顔立ちは凛とした品があり、知性を感じます。また、どの子も元気があり、見ていると明朗快活という言葉が浮かんできます。健全性を追求しながら繁殖に尽力していることが伺えます。

飼育環境

犬たちが生活する犬舎は、トリミングやペットホテルとして営業する店舗の2Fにあります。山廣ブリーダーの自宅敷地内に設置され、何かあればいつでも対応できるようにしています。広い犬舎の一角には頭数分のケージが設置されていて、就寝時のほか、必要に応じて使用されています。

床や壁はふき取り可能な素材を使用していて、1日数回の清掃で清潔に保たれています。エアコンは夏・冬に関しては温度を確認しながら稼働していますが、空気清浄機等は使用せず、窓を開けて新鮮な空気を取り入れるようにしています。

「毎日の掃除は徹底しています。犬舎や店舗は掃除のあとアルカリ性水でふき取りをしています。化学的な薬剤はあまり使用したくないので、こまめに清掃を行うことで清潔さを維持しています」と山廣ブリーダー。

犬舎も店舗も気になるニオイはなく、清潔な空間となっています。トイ・プードルに必要な定期的なトリミングもプロのトリマーが行い、犬たちはつねにキレイな状態を保っています。そのほか、店舗と自宅の真ん中には全天候型のドッグランが設置され、犬たちは日々そこで運動し、健康的にストレスなく過ごしています。

ブリードの考え方

「トイ・プードルのサイズ規定は体高25㎝なのですが、それを基準にした骨格構成、顔立ちの美しさ、気性のよさを追求しています。ジャパンケンネルクラブ(JKC)のスタンダードに沿ったトイ・プードルの作出を目指しています。」と山廣ブリーダー。

ドッグショーに自分の繁殖した犬を出陳するのも、自己評価だけでなく第3者にスタンダードに沿っているかどうかを客観的に評価してもらうためだと言います。繁殖はラインブリード(系統交配)が中心ですが、ときどき海外から新しい犬を迎えてアウトブリード(異系交配)を行うことで血を薄めています。最近はフードについても学び、ドッグフードだけでは不足する栄養素などを食材から取ることを推奨しています。基礎の体づくりを考えるうえで、バランスよく栄養を摂取する食事は重要で、繁殖に役立てるだけでなく、オーナーにも伝えて日々の健康をサポートしています。

遺伝的疾患についての対応

トイ・プードルに多い遺伝的疾患はPRA(進行性網膜萎縮症)で、発病すると徐々にものが見えにくくなり、やがては失明に至る眼疾患です。そして、パテラ(膝蓋骨脱臼)です。これは、膝蓋骨(膝のお皿)が本来の位置からずれ、歩行に問題が出る疾患です。

「わが家の犬たちはPRA(進行性網膜萎縮症)、vWD1(フォンウィルブラント病タイプI)、DM(変性性脊髄症)の遺伝子検査をしています。クリアな親犬だけで繁殖をして、できる限り不幸な子犬を産出しないよう努力しています。また、パテラ(膝蓋骨脱臼)については自分で見極めができるので、症状が出た場合には、その親犬はブリードラインからすぐに外します。100%とはいえませんが、わが家ではパテラはほとんど出ていません」と山廣ブリーダー。

海外から犬を輸入することも多いのですが、日本よりもしっかりした遺伝的疾患の検査をしてくるので、間違いがなく安心だと話します。そのほか、健康状態を毎日確認すること、毎年のワクチン時に健康診断等を行うこと、最新の情報をつねに入手することを徹底しています。遺伝的疾患に対してしっかりとした対応をしているブリーダーです。

引き渡しまでの生活環境

母犬は出産が近くなると、犬舎の隣にある山廣ブリーダーの自宅のリビングに移動します。リビングに置かれたケージの産箱のなかで、山廣ブリーダーに見守られながら出産をします。その後、離乳の時期までは自宅のケージの中で過ごします。離乳食は生後1カ月から少しずつ始めていきます。離乳食の食べ具合によって徐々に母犬から離し、問題のない子犬から犬舎に移動します。生後2カ月で1回目のワクチン接種。それまでは親犬と山廣ブリーダーの愛情を受けながら、兄弟姉妹と過ごします。

「お引き渡しは生後2カ月の1回目のワクチン接種を終えてから可能となります。その時期までに犬同士のルールを学び、社会性を身に付けていきます」と山廣ブリーダー。こうして、子犬たちは沢山の愛情を受け、その後、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「トリミングは1カ月に1回するのが理想的です。それが無理という飼い主さんにはお譲りはしていません。トイ・プードルは抜け毛が少ない犬種ですが、伸びすぎると毛玉ができてしまいます。美しくキレイで健康的な状態を保つにはトリミングは必要不可欠です」と山廣ブリーダー。

引き渡し時には、ブラッシング、しつけ、トリミングなどについて詳しく説明をし、飼い主さんに勉強してもらうそうです。引き渡し後のアドバイスやサポートはその犬の生涯に渡り行っているそうで、飼い主は安心して子犬を迎えることができます。

犬舎トピックス

山廣ブリーダーはトリマーA級ライセンスを保有するとともに、フードや行動分析学等の知識が豊富な頼りになるブリーダーです。犬舎1Fでは、とても素敵なトリミングサロン(Dog Salon TRIANGLE)を経営しており、物販もしています。詳細はWebサイトをご覧ください。

[編集部]