ヨーキーの愛称で親しまれるヨークシャーテリア

[2019/05/20 6:01 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “健全なブリーダー” です。
掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:ヨークシャーテリア
犬舎名:Bright Treasures Kennel (ブライト トレジャーズ ケンネル)
ブリーダー/動物取扱責任者名:生嶋天弓美
登録情報:生衛 第1093-9640-36722号(販売)
繁殖歴:10年
住所:神奈川県相模原市
電話:090-6022-3656
メール:reimama111@yahoo.co.jp

 

神奈川県相模原市の閑静な住宅地にある「Bright Treasures Kennel (ブライト トレジャーズ ケンネル)」。ここは“動く宝石”といわれる美しい被毛を持った、ヨークシャーテリアを繁殖する犬舎です。ペットとして迎えた数頭のヨークシャーテリアと暮らしているなかで、ブリーダー宅で産まれた1頭の女の子と出会いました。

「誕生日が私と同じでしたので、それを聞いた瞬間にわが家に迎えることを決めました」と生嶋ブリーダー。その後、その女の子を連れてショーに参加。多くのショーブリーダーと接するうちに、本格的な繁殖に興味を持ちました。しばらくして、交配相⼿の男の⼦を迎えたのですが、勉強をするにしたがって、交配に適切な雄でないことがわかり、繁殖のラインから外し新たに男の子を迎えることで本格的にブリーダーとしての道をスタートさせました。なんとその2頭の男の子は誕生日が同じ。わが家に迎えた子たちのご縁は誕生日で繋がっていたのです。以来、約10年間、さまざまなブリーダーと交流を持ちながら、健全さはもちろんのこと、魅力あふれるヨークシャーテリアを産出するために努力を続けています。

ヨークシャーテリアの特徴と魅力

19世紀のイギリスで誕生したヨークシャーテリアは、工業地帯の炭鉱夫の家や農家の作物などを荒らしたりするネズミを捕獲するための使役犬として活躍していました。テリア系のさまざまな犬と交配していくなかで、徐々に小型犬として定着していきました。活発な明るい性格や光沢のある美しい被毛は小型化されるにつれて、貴族などの上流階級で注目されるようになり、愛玩犬として愛されるようになりました。

標準的な大きさは体高18~23㎝ほど、体重は2~3㎏ほどとされ、コンパクトで均整のとれた体型です。この犬種の大きな特徴はなんといっても長く美しい被毛です。滑らかな絹糸のような被毛は光沢をもち、気品と威厳を感じさせます。床に届くほどに伸ばした姿は光輝き、“動く宝石”と称されています。

毛色はスチールブルー&タン。子犬のころはブラックなので成犬の印象とは大きくちがいます。子犬のころはブラックタン&タンの短毛であるため、成犬の印象とは大きく違います。成長とともに長毛になり、また微妙に毛色が変化します。その「七変化」もヨークシャーテリアの魅力のひとつです。性格はテリア特有の賢さと勇敢さを持ち、ときには頑固な一面を見せることもあります。しかし、基本的にはやんちゃで明るく、飼い主と一緒に過ごすことが好きな甘えん坊です。

「わが家のヨークシャーテリアはとても明るく、友好的な性格です。健全さを追求した繁殖をしているので、重量感のあるしっかりとした体格をしています。何といっても愛らしい顔立ちと、美しい被毛が自慢です」と生嶋ブリーダーは話します。

確かに初めての人に対してもとても友好的。吠え続けることや警戒することもなく、すぐに近くに寄ってきます。そればかりか甘えるしぐさを見せる子もいます。また、抱き上げると見た目よりもしっかりとした重さを感じ、それは驚くほどです。とても健康的に育っていることがうかがえます。愛らしい顔立ちが印象的な魅力あふれるヨークシャーテリアです。

飼育環境

一般家庭のなかの繁殖で、犬たちが生活しているのは主に2階の2部屋です。犬たちはその広い空間でそれぞれ自由に過ごしています。室内を走り回るだけでも運動量は足りますが、天気のよい日には散歩に出かけ、刺激を与えるとともに社会性を養っています。部屋にはいくつかケージが設置されていますが、出産や体調不良などそのときの状況に応じて使用しています。

部屋の床はクッションフロア仕様で、足に負担がかからないようにしています。エアコンは各部屋に設置。そのほか、空気清浄機を使用していますが、天気がよく、暖かい日はなるべく窓を開けて自然の空気を取り入れるようにしています。過度な空調管理は行わず、なるべく自然に近い状態で過ごせるようにしています。除菌・消臭には、現在は次亜塩素酸水を使用しています。清掃時はケージも床もすべてキレイに掃除し、除菌して拭き上げていきます。飼育頭数を制限し、しっかりと管理できるようにしています。嫌なニオイもなく、清潔な飼育環境です。

また、庭の一角には6畳ほどのドッグランがあり、足に優しい人工芝を敷いてあります。リードをかけての毎日の散歩だけでなく、晴れた日はランで追いかけっこして運動します。みんなお外が大好きです。

ブリードの考え方

健全さを追求し、スタンダードに沿った繁殖をしています。タイプが安定して産まれるラインブリードが中心ですが、ときには遺伝的疾患などの排除のために血統の遠いアウトブリードをしています。

「一般的には2㎏くらいの小さな個体を求める飼い主さんが多いのですが、わが家の子はそれよりも少し大きめです。小型犬でありながらも重量感のあるしっかりとした骨格の子を目指しているので、スタンダード内ではありますが、必然的にそのサイズになります」と生嶋ブリーダー。

食事に関しては、そのときの体格や被毛の状態に合わせてひとつに固定せず、さまざまなものを与えるようにしているそうです。ときには馬肉や鹿肉の新鮮なものを取り寄せて与えています。1頭1頭をしっかりと管理しながら、健康的な子犬の産出に努めている信頼できるブリーダーです。

遺伝的疾患についての対応

ヨークシャーテリアは丈夫で、遺伝的疾患も少ない犬種です。稀にPRA(進行性網膜萎縮症)を発症したという話を耳にします。これは光を感知する網膜が萎縮・変性して正常に動かなくなる疾患で、徐々に見えにくくなり、進行すると失明してしまいます。白内障を併発することもあります。明確な治療法はなく、完治は困難です。親犬からその遺伝子を引き継いだ場合は、発症する可能性があるため、親犬のDNA検査は必須といえます。また、パテラ(膝蓋骨脱臼)はヨークシャーテリアに限らず小型犬に多く見られる疾患で、膝の骨が外れてしまう状態をいいます。こちらも親犬からの遺伝要素が高いので、レントゲンなどで確認し、問題のない個体を繁殖に使う必要があります。

「わが家ではこれらの遺伝的疾患の継承を防ぐために、必要に応じて検査をしています。過去の発症は血統にも関係するので、それらの発症が見られない血統で繁殖することが大切です。これまでわが家の産出した子犬にそのような疾患の発症はありませんが、万が一のことを考えて慎重に対応しています」と生嶋ブリーダー。そのほか、毎年のワクチン接種の際に基本的な健康診断はすべて行い、何かあればすぐに繁殖に詳しい動物病院の診察を受けています。健全さを追求しながら、しっかりとした対応をしているブリーダーです。

引き渡しまでの生活環境

出産が近くなるとふだん生活している部屋のケージに産箱を用意します。ほかの子たちは別の部屋へ移動させ、静かで落ち着ける環境を用意します。そこで、生嶋ブリーダーがしっかりと見守ります。小型犬であるので、事前にレントゲンを撮り、子犬の頭の大きさと母犬の骨盤の大きさを比較します。母犬の骨盤が小さく、通常の出産が無理と判断した場合には、帝王切開をすることもあります。かかりつけの獣医師と十分に相談して決めています。出産後は、母犬のサポートをしながら子犬の成長を見守ります。生後1カ月で離乳食を開始。そのころからほかの犬たちともケージ越しに対面させていきます。

子犬たちは母犬や兄弟姉妹、そしてほかの成犬たちと接しながら、社会性を学び、すくすくと成長をしていきます。1回目のワクチン接種は生後60日以降の子犬の体調がよいときに接種します。飼い主さんの都合に合わせて引渡し日を決めていきますが、生後4カ月までは社会性を身に付けさせるため母犬と兄弟姉妹、そのほかの犬たち一緒に過ごしてもらいたいと考えています。

「小型犬ですし、そのくらいまでわが家にいたほうがしっかりと成長してから飼い主のもとへ行くことになりますし、双方が安心だと思います。性格も癖もいろいろなことがわかりますので、的確なアドバイスもできます」と生嶋ブリーダー。こうして子犬たちはたくさんの愛情を受けながら、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

「ヨークシャーテリアは長く、美しい被毛が自慢の犬ですから、そのお手入れ方法はお引渡し時に丁寧にお伝えしています。1~2日に1回はブラッシングかコーミングのお手入れが必要です。譲渡後もわからないことがあればできる限りのサポートをしていますので、お気軽にご連絡ください」と生嶋ブリーダー。子犬の生涯に渡って全面的にサポートしているそうです。飼い主に寄り添った頼りになるブリーダーです。

犬舎トピックス

飼育頭数が少なく頻繁に繁殖をしているわけではありません。⼦⽝が産まれていないことも多々ありますが、現在は⼦⽝が産まれています。また、ドックショーに興味をお持ちの方のお問合せも常時受けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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