世界中から愛される、もっとも美しい日本犬「秋田犬」

[2017/12/25 6:01 am | 編集部]

ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。 掲載基準はこちらからご覧いただけます。

犬種:秋田犬
犬舎名:秋田犬専門犬舎シオン
ブリーダー/動物取扱責任者名:金子初美
登録情報:第005037号(販売・保管・訓練)
繁殖歴:3年
住所:本店/東京都小笠原村父島
   助産所/山梨県南都留郡富士河口湖町
TEL:090-8511-9786 (24時間受付※日曜日午前中は定休)
メール:zion@spice.ocn.ne.jp
Webサイト:https://zion-akitainu.com

東洋のガラパゴスと呼ばれる自然豊かな東京都小笠原村にある秋田犬専門犬舎シオン。ここは日本犬種の中でも最大の秋田犬を繁殖する犬舎です。5年前に番犬として秋田犬を迎えたことが始まりでしたが、家族として生活を共にするうちに秋田犬の神秘的な魅力にとりつかれてしまいました。その後、展覧会に参加したことがきっかけで、より健康でスタンダードに沿った魅力溢れる秋田犬を育てたいという思いから、ブリーダーとしての道がスタートします。

「モフモフの厚い被毛と筋肉質な体格、野性的で精悍な外見と愛らしい表情を持った美しい秋田犬。出会ってからすぐに秋田犬の虜になり、理想の秋田犬を作出したいと思うようになるまで時間はかかりませんでした。初代の秋田犬の血統を繋いでいきたいという思いと、しっかりと社会性を身に付けた秋田犬をつくりたいという思いから、繁殖をしようと決意しました」と金子ブリーダー。

展覧会のシーズンやお産時には、本店の小笠原村父島を離れ、富士河口湖町にある助産所に移住します。飼育環境を重視し、「健全」を追求しながら繁殖をしています。繁殖歴はまだ浅いですが、秋田犬に対する深い愛情と熱意のあるブリーダーです。

秋田犬の特徴と魅力

秋田犬は昭和6年に天然記念物に指定された日本原産の大型犬です。しかしながら、その歴史はまだ浅く、現在のタイプに固定されたのは近年のことなのです。秋田犬の祖先は、熊猟犬として活躍していた大舘犬と呼ばれる犬で、明治時代には闘犬としても利用されるようになります。そのころの大舘犬は中型であったため、闘犬としての活躍には限界がありました。そのため土佐犬などにも勝てるように、土佐犬やマスティフなどの大型犬と交配し、改良が進められたのです。

こうして、秋田犬の基礎犬が誕生しましたが、他犬種との交配は、秋田犬の本来の姿を壊すことにもなりました。その後、愛好家たちにより秋田犬のよき方向への改良が進められ、現在の秋田犬の容姿に固定されていきます。優れた猟犬としての評価とともに、頑丈な骨格と体長と体高のバランスが整った外見はもっとも美しい日本犬と高い評価を得ています。

「忠犬ハチ公」の物語はハリウッド映画にもなり、世界中に秋田犬の人気が広がりました。性格は忠実で従順。飼い主には生涯忠誠を尽くします。防衛本能が高いため、飼い主以外には警戒心を抱くこともあります。

「わが家の秋田犬は大型で、骨量があり、病気に強いです。大自然の中でのびのびと育てているので、いつも表情が生き生きとしています。社会性を重視しているので性格もよいですね」と金子ブリーダー。

確かに、この犬舎の成犬はとても迫力があり、その大きさに驚きます。毛並みもよく、輝く目をしていて、とても美しいという印象を受けます。子犬たちもコロコロした重量感のある体格で、みるからに健康的。人懐っこく、愛情をかけて育てられていることがうかがえます。

飼育環境

本店の小笠原村父島では、犬たちは自宅敷地内に併設された犬舎で生活しています。小笠原は年間を通して温暖多湿な場所です。秋田犬は暑さに弱い犬種なので、犬たちが快適に過ごせるよう犬舎はつねにエアコンを使用しています。また、年間を通じてフィラリア予防やノミ・ダニ対策は欠かせません。犬たちにはそれぞれのケージが用意されています。床面は防水仕様になっていて、水洗いができるのでとても衛生的です。犬舎内の除菌・消臭は次亜塩素酸水などを使用し、嫌なニオイもなく快適に過ごしています。小笠原では敷地全体がフィールドとなっており、大自然の中でのびのびと過ごしています。

また、富士河口湖町の助産所は自然豊かな別荘地の中にあります。犬たちが生活をする広いリビングは、壁や床がすべて木でつくられている温かみのある空間です。大きな窓からは自然光が降りそそぎ、部屋の中にいても日光浴ができます。昼間はケージの扉を開けて自由に過ごせるようにしています。床の上には絨毯が敷かれ、滑ってケガなどをしないよう犬の脚にも配慮がなされています。

ここは夏でも非常に涼しく快適なため、エアコンを使わず窓を開けて気温の変化を感じられる生活をしています。別荘地内にはドッグランがあり、十分に運動ができるスペースを完備しています。助産所に近い富士山麓の牧場で、自由に走り回ることもあります。ここでも大自然が遊び場です。本店の小笠原村父島と助産所の富士河口湖町。どちらも犬たちにとって快適な飼育環境といえるでしょう。

本店の小笠原村父島
富士河口湖町の助産所

ブリードの考え方

「心身ともに強い秋田犬をつくることを目標に、健全さを追求しています。そのため、繁殖は完全なアウトブリード(異系交配)です。質のよい食事を心がけていて、良質なドライフードに加え手づくり食(米・野菜・魚・肉を煮込んだもの)を与えています。また、小笠原諸島ではアオウミガメを食べる文化があり、そのアラや骨なども与えています。ストレスのない環境や衛生面にも留意し、病気に強い秋田犬を育てるよう努力しています」と金子ブリーダー。

交配は母親となる犬がしっかりと成長する2歳を過ぎてからと徹底しています。さらに、アウトブリードをすることで、健康的で、大きく活力のある子犬の産出に努めています。タイプが安定しないアウトブリードですが、何よりも健康であることが優先と考え実践しています。与える食事も研究をしながら、質の向上に努めています。真摯に繁殖に取り組んでいる、これからの活躍が期待されるブリーダーです。
※小笠原諸島では古くから貴重なたんぱく源としてアオウミガメが食肉利用されています。刺身や煮込みなどが郷土料理として親しまれています。東京都調整規則による認可のもと捕獲されています。

遺伝的疾患についての対応

「秋田犬の遺伝性疾患と考えられているのがブドウ膜皮膚症候群(ホヒト-小柳‐原田病様疾患)です。ただ、検査判定ができない疾患であるため、疾患の発症のない犬同士、あるいは疾患の発症していない系統であることを確認してから交配しています。また、大型犬なので股関節形成不全が懸念されます。わが家の繁殖では出たことがありませんが、万が一に備えて子犬のころに無理な運動をしないよう心がけています」と金子ブリーダー。

毎年のワクチン接種時にしっかりとした健康診断を行い、健康な親犬だけを交配するようにしています。ただ、秋田犬はもともと皮膚が弱い犬種なので、皮膚や被毛、また外耳の状態を見ながら、食事の内容やお手入れの方法を勘案しています。

引き渡しまでの生活環境

母犬が妊娠の安定期に入ると、本店の小笠原父島から「定期船おがさわら丸」とクルマで富士河口湖町の助産所に移動します。出産が近くなると、産出場所となる和室にサークルが設置されます。母犬はその中で、金子ブリーダーに見守られながら出産をします。生後1カ月が過ぎると、子犬たちの離乳が始まります。栄養たっぷりの離乳食を食べながら子犬たちはすくすくと成長していきます。

子犬の成長に合わせてサークルを広げていき、その中で母犬や兄弟姉妹と過ごします。さらに成長をすると、子犬たちはリビングに移動し、ほかの犬とも接することで、しっかりと社会性を身に付けていきます。生後2カ月で1回目のワクチン接種。その後、1週間を経て、子犬の体調がよいときに引き渡しが可能となります。飼い主の要望で引き渡し時期を延ばすことも可能です。こうして、子犬たちはたくさんの愛情を受けながら、新しい家族のもとへ巣立っていきます。

しつけ・お手入れ・アフターフォロー

秋田犬は飼い主には従順ですが、他人を警戒する気質があります。大型犬でもありますので、問題行動が起こらないように子犬のころからしっかりとしつける必要があります。金子ブリーダーは訓練などの経験もあり、飼い主にはしつけの方法などを伝授しているそうです。

春と秋には換毛期があり、1カ月ほどの期間をかけて大量に毛が生え変わります。ダブルコートで被⽑の厚い秋⽥⽝は、月1回のシャンプーが理想です。換⽑期には1⽇2〜3回のブラッシングが必要となります。そうすることで、抜け落ちる毛が少なくなり、お掃除も楽になります。同時に、皮膚の状態も確認することができるので、ブラッシングは秋田犬の大切なお手入れのひとつです。

「当犬舎から巣立っていった秋田犬と、そのオーナー様に対しましては、どんなことがあっても生涯にわたり責任をもってサポートすることをお約束いたします」と金子ブリーダー。飼い主は安心して子犬を迎えることができます。

犬舎トピックス

2017年10月2日生まれの子犬たちは新しい家族のもとへ巣立ちました。沢山のお問合せをありがとうございました。秋田犬をお探しの方はお気軽にご連絡下さい。出産情報を優先的にお届けします。

[編集部]