爬虫類にも適正飼育を!

先日、用事で訪れた近所にホームセンターがあったので、ついでに買い物をすることにしました。かなり巨大なホームセンターで、ペット売り場も充実していました。

犬や猫の生体販売をはじめ、小動物、爬虫類、両生類、魚類も豊富。ちょっとした動物園に来たような気分になりました。なかでも、爬虫類の多さに驚きました。トカゲや蛇などがそれぞれ100匹以上。50㎝以上のトカゲやとぐろを巻いている蛇は迫力がありました。

しかし、気になったのはその飼育環境です。トカゲが入っている水槽は、長辺が体長くらいの大きさで、見るからに狭そう……。そこから出たいのか、とにかくウロウロと動き回っています。見ていてかわいそうになりました。

日本で繁殖された個体もいましたが、多くは輸入された個体。捕獲される前は大自然で過ごしていたことでしょう。それがいまやプラスチックの狭い空間に閉じ込められているのですから、相当なストレスを抱えているのだろうと推測します。

犬や猫は改正動物愛護管理法に基づく省令により、飼育ケージ等のサイズが数値化されました。そのため、ペットショップの店頭に並ぶ展示ケージのサイズも以前よりも大きくなり、若干ストレスが軽減されたとは思います。

しかし、犬や猫と同じように「愛護動物」とされている「爬虫類に属する動物」には何の数値化もされていません。前述したペットショップの飼育環境を見る限り、動物愛護管理法の目的である「動物を正しく飼い」からは逸脱していると思わずにはいられませんでした。

爬虫類に関するある団体が爬虫類の飼育環境の数値化等について環境省に尋ねたところ、「視野に入れている」という旨の回答があったと聞いています。できるだけ早く検討してほしいなぁと思うのでした。

とぐろを巻いている蛇の大きさ=飼育容器の大きさでは、思うように動けませんからね……。