暑かった夏を過ぎると、冬の換毛期はもうすぐ。「抜け替わった毛」に悩む季節がやってくる。とくに猫ちゃんの場合は、毛が細く軽いのでエアコンで部屋中に毛が舞い上がり「ハクション!」。アレルギーがなくても、くしゃみや鼻のムズムズが止まらない。わんちゃんの場合は太く重い毛が多いので、床のアチコチに吹き溜まりならぬ「毛溜まり」ができる。
どちらにせよ一日に何回も掃除するので、ダストカップは常時パンパン! でもゴミを捨てようと「パカン!」とフタを開けても、毛は引っかかって出てこない。ペットの毛だけならまだイイ。でも、ダストカップ内には粉状のゴミ、なにか蠢く小さな虫までいるので、お箸で取り出すなんて方も多いのでは(わが家もです)。
また、最近の掃除機はヘッドに回転するブラシを搭載し、絨緞の奥に入った汚れなどもキャッチできる、しかし、飼い主やペットの抜け毛がブラシに絡まり、「ブラシがタダの棒」に化すなんていう経験をお持ちの方も多いだろう。
そんなペットと一緒に暮らすみなさんにオススメしたいのが、東芝のスティック掃除機「トルネオコードレス」。ペットブームの数年前からペットのことを考え、バランスがよく筆者が6年間ズーっとオススメしてるシリーズだ。
ペットと一緒に暮らす人のお悩みを解決する掃除機
ペットと一緒に暮らす方向けの掃除機はコロナ禍の2年で急増した。しかし、「ブラシに毛が絡みづらい」というだけで「ペット用」とする掃除機も多く、ゴミ捨てをはじめ、フードの食べこぼしや猫砂の掃除など、掃除機としてバランスのよい製品は少ない。
ここで紹介するのは、数あるコードレススティック掃除機でもパワーと軽さ、運転音の静かさのバランスがトップレベルのVC-CLX51。そして、軽さを重視したVC-CLW31だ。
どちらの掃除機にも採用されているのが「からみレスヘッド」。東芝のトルネオコードレスシリーズは、前述したとおりペットブームになる数年前から人やペットの毛が絡みにくいブラシを開発してきた。今年のモデルもさらに改良を加えた特殊ブラシを採用。毛がブラシに絡みづらく、そのまま吸い込めるようになっている。
ペット用としてよく見かけるのは、ブラシにゴムブレードをつけて絡みづらくするタイプ。こちらはゴムブレードが床や絨緞を叩く音が大きいが、東芝はゴムではなく固めのブラシを特殊加工しているため、運転音がとても静かなのが特徴だ。ペットが怖がることもほとんどないだろう。
トルネオコードレスが長年大事にしているのが、「トルネードプレス」というゴミ圧縮機能だ。一般的なコードレススティック掃除は、吸い込んだゴミがダストカップ内をクルクル回るだけ。ペットと暮らす家庭ではこれがやっかいで、毛ゴミがダストカップに詰まってしまうのだ。
こうなるとカタログに書いてあるように、フタを開けるだけで「ゴミがパッ!」と捨てられなくなる。毎回毛ゴミは指やお箸で取り出すという面倒が起こるのだ。これは飼い主さんの「超あるある!」だろう。
しかし、トルネードプレスなら吸い込んだ毛ゴミは、ダストカップのゴミ圧縮機能のなかでクルクル回りながら圧力がかかる。すると、毛ゴミやホコリはマリモのように小さく丸い塊になる。圧縮率はVC-CLX51が約1/4、VC-CLW31が約1/3だ。
ボール状になった毛ゴミは、カタログや説明書どおりカップのフタを開けるだけで「コロン!」と捨てられるのが特徴だ。カタログなどでは大きく訴求されていないが、これはわんちゃん、猫ちゃんのいる家庭にとって大きなメリットだ。
また、活用範囲を広げてランニングコストを抑えられるのが、カセット式のバッテリーだ。バッテリーをいくつか用意すれば、大掃除中に電池切れして3時間も充電待ちする必要もない。しかも、バッテリーの充電は、本体からバッテリーを取り外した状態でACアダプターをつなくだけ。VC-CLX51ならバッテリーカセット1本あたり標準モードで約35分、VC-CLW31なら約30分のお掃除ができる。なお、充電時間はどちらも約2.5時間だ。
さらに、予備バッテリーは別売で購入できるので、もし3~4年ほど使って寿命が来たら、バッテリーカセットだけを買い換え、本体はそのまま末永く使える。バッテリー内蔵の掃除機だと修理扱いになるため、バッテリー代に加えて修理費もかかり「なら、本体ごと買い換えたほうが……」なんてケースもある。東芝のトルネオコードレスならバッテリー交換だけで本体をずっと使えるので、環境にもお財布にも優しい。
犬飼いさんにはオールマイティタイプのVC-CLX51がオススメ
トルネオコードレスのなかでも最上位モデルに当たるのがVC-CLX51だ。わんちゃんは猫ちゃんに比べると体臭が強いため、ダストカップに毛を吸い込んだままにしておくと、掃除機によってはフィルターにニオイが移ってしいまい獣臭くなる。しかし、VC-CLX51はサイクロンのみでゴミを分離してフィルターを一切使わないので、ニオイ移りない。
しかも、カーペットや玄関マットなどでも自走式ヘッドが、奥に潜む砂ゴミなどを強力に掻き出し吸い込んでくれる。普段は部屋飼いしているわんちゃんでも、毎日の散歩があるのでどうしても外の泥や砂ゴミ、雑草の種などを部屋に持ち込んでしまうだろう。だから、ヘッドのパワフルさと吸引力が大事になってくるVC-CLX51がオススメというワケ。
また、換毛期や自宅でトリミングしたときの毛ゴミをじゃんじゃん吸い込んでも、トルネードプレスで毛をボール状に約1/4まで圧縮してくれるので便利。とくに大型の長毛種の場合、一般的なサイクロン掃除機はゴミを圧縮する機能を持っていないので、ダストカップの毛を頻繁に捨てなければならない。カップの複雑な構造物に毛が引っかかり、フタを開けるだけでは毛ゴミが出てこないのだ。VC-CLX51なら広告に偽りなく、ボール状の毛ゴミが「コロリ!」と出てくるので、買い換えた人はビックリしてくれる(笑)。
さらに、フードの食べこぼしもしっかりキャッチ。床がツルツルのフローリングの場合はヘッドにあるブラシの回転数を自動的に遅くするので、ブラシがカリカリフードを弾き飛ばしてしまうことが少ない。この機能は猫飼いさんのなかでも、フードの食べこぼしが多い(ボウルから手でカリカリを外に出して食べる)猫ちゃんや、猫砂は掃除機で片付けるという方に重宝するだろう。
なお、付属品の「ピカッとライト」を付けると、暗い家具の下や隙間にたまったゴミがよく見えるようになる。「ピカッとライト」は延長管だけでなく本体にも装着できるので、ハンディ状態でも使える。室内だけでなく車内の清掃などにも使用できるから、クルマでドッグランや病院によく移動するなら便利だ。
さらに、「ピカッとライト」の先にはヘッドだけでなく、すき間ノズルや丸ブラシも取り付け可能なので、ワンちゃん、猫ちゃんが大好きな狭い場所など様々な場所でも大活躍する。
主にワンちゃん用として紹介したが、長毛種の猫ちゃんにもオススメだ。VC-CLW31に比べるとVC-CLX51は毛絡みが少なく、換毛期に「これにしてよかった!」と思う日が来るだろう。
猫飼いさんには高所のお掃除がラクな超軽量VC-CLW31
猫飼いさんに多いのは、細く軽い毛が部屋中に飛び散り空気清浄機や加湿器に吸い込まれてフィルターを詰まらせてしまうことだ。もっとも厄介なのは、家具の上やエアコンのフィルター。ただでさえ手の届きづらい場所なのでお掃除が大変。とあるメーカーのエアコンの開発担当に話を聞いたところ、コロナ禍になって猫の毛と思われるフィルターの目詰まりで故障が増加したとも。
また、猫飼いさんは愛する猫ちゃんのために、見晴らしのいいキャットタワーや壁につくったキャットウォークなど設けている方も多いはず。でも換毛期になると……大変。あるある~!
一般的な掃除機で天井近くを掃除すると、本体が重いだけでなく、換毛期には何度も床と天井付近を掃除がけするので、腕が筋肉痛なんて笑えないエピソードも。
でも、トルネオコードレスVC-CLW31なら驚きの軽さで、なんと1㎏! これはヘッドと延長ホースを接続している状態の重さ。初めて手に取ると誰もが「軽っ!」と大きな声を上げるほどだ。さらに、取っ手部分が丸い「ラウンド形状」になっている(VC-CLX51も同様)ので、床だけでなく壁や天井近くを掃除するときは、握る場所を変えると手首への負担も軽減される設計になっている。
犬飼いさんに向いているVC-CLX51に比べると、軽量化のためにバッテリーカセットが小型化されているものの、掃除できる時間は5分短いだけの30分と長持ち。別売の交換用バッテリーカセットを用意すれば、年末の大掃除でも大活躍する。
ヘッドも軽量化のために「自走」部分は省略されているものの、毛が絡みづらい構造はほぼ同じだ。ただ、使ってみたところ絡みにくさはVC-CLX51のほうが少し上だろう。吸い込んだ毛ゴミは、トルネードプレスで約1/3まで圧縮されるので、長毛種の猫ちゃんと住んでいても安心。毛ゴミはボール状に丸くなり、ダストカップのフタを開けだけで捨てられる。VC-CLX51に比べると、圧縮率が少し低いものの、軽く細い猫ちゃんの毛なのでまったく問題はないはずだ。
着脱可能なピカッとライトも付属。影になりがちなエアコンのフィルターや家具の下、そして隙間の毛だまりもサッと掃除が可能。もちろん車の掃除用としてはVC-CLX51よりもベストマッチ。なお、部屋の大半がカーペット、フードや猫砂の掃除も掃除機でババッと吸い込むという方は、フードや砂が飛び散らず自走式のブラシ搭載のVC-CLX51も選択候補となるだろう。どちらにするかは、量販店で実際に持って確かめてみることをオススメする。
コロナ禍以前からペットが家族の家庭にオススメの掃除機がさらに使いやすく
もう6年以上にもなるだろう。空前のペットブーム到来前から、毛が絡みにくいヘッドを開発し続け、毛ゴミをボール状に圧縮するなどペットと一緒に暮らす家庭にマッチする掃除機をつくり続けている東芝。このペットブームに遅れまいと急遽「ペット用」と謳って開発した掃除機に比べると、東芝のトルネオコードレスシリーズは圧倒的な使いやすさと性能のバランスのよさが魅力だ。
高回転型モーターでパワーを稼ぐ掃除機もあるが、キンキンという動作音を怖がる子も多い。そのなかで東芝は、静音性とキンキンしない動作音、吸引力のバランスが非常にいい。今回はわんちゃん向けのVC-CLX51、猫ちゃん向けのVC-CLW31とで分けて解説したが、もちろん普段使いのスティック掃除機としても「バランスがよく、誰がどんなシーンで使っても合格点になる掃除機」だ。つまり、ペット用に特化しているのではなく、掃除機として非常にバランスがいい。それでいてペット用として便利な機能が多数あるというワケ。
老犬のマルチーズ「定吉」君、そして世界一大きな猫として知られるメインクーンの「ドミ」ちゃん、新入りのノルウェージャン「こえび」と家族が多いわが家。仕事柄いろいろな会社の掃除機を使っているものの、メインで使っている掃除機は6年間ずっと東芝のトルネオコードレスだ。
それはなぜか? ここまで読んだいただいた方には、もう説明するまでもないだろう。
提供:東芝ライフスタイル