ペットに関する知識があれば避けられる悲しみもある

昨年末に「子犬や子猫をちゃんと育ててくれるとよいなあ」という題名で、ブリーダー日記を書かせていただきました。コロナ禍で癒しを求めて犬や猫などのペットを飼う人が多くなりましたが、手放す人も多いため、しっかりと飼ってほしいと思いながら書いた日記です。

しかしな、心配していたことが顕著に見られるようになりました。「やっぱり無理」と飼育放棄をする人が急増しているのです。しつけや世話ができずに困っていたり、仕事の再開で家族が留守にすると犬が吠え続けて、近所から苦情がきて困っていたりと、犬や猫などのペットを飼うことの大変さを理解しないまま飼ってしまった人が多いとか。いわゆる、安易な衝動飼いですね。

飼う前に、犬や猫を飼うことで自分たちの生活にどのような変化があるのかということ、きちんと育てられるだけの金銭的余裕があるのか、また育てるだけの時間的余裕や精神的余裕があるのかを考え、犬や猫を飼うための知識をしっかり得ていれば、もしかしたら飼うことを思いとどまっていたかもしれません。そのうえで飼ったとしたら、さまざまな困難があったとしても乗り越えられたかもしれません。

犬や猫にしてみれば、新しい家族ができて嬉しかったのに、「やっぱり無理」と安易な考えで手放されてしまうのは、なんとも悲しいことです。飼い主にしてみれば癒しを求めて飼うことにしたのに、うまくいかないことばかりでイライラしてしまい、飼ったことを後悔するのは、これまた悲しいことでしょう。そうなれば、どちらもが辛い思いをすることになります。

私は、「知識があれば避けられる悲しみがある」と思っています。これから飼うことを検討されている人は、どちらも悲しい思いをしないように、飼うために必要なことを事前にしっかりと調べてから迎えることを検討してほしいと思っています。お互いの幸せのために必要なことだと思います。