終活ファミリーフェスタで考えた「ペットの終活」
終活カウンセラー主催の「終活ファミリーフェスタ2019 in 東京」が開催されました。終活カウンセラーとは、終活に必要な幅広い知識を持ち、抽象的な悩みの中身を見極め、専門家へとつなぐスキルを持つ人で、“シニアの困りごと案内人”だそうです。高齢化社会の支える資格として、全国で1万7000人以上が受講しているようです。
展示会場では終活関連企業がブースを出展し、サービスの紹介や来場者の相談にのったりしていました。
そのなかで、ペット向けにも展開している興味深い商品やサービスがありましたのでご紹介します。
「AB3D works」は、3Dフィギュアを出品していました。72台のカメラで360度撮影し、フルカラーの3Dプリンタで制作されます。もともとは人間用で製作していましたが、最近はペットの依頼も増えているようです。静岡県・三島にあるスタジオでの撮影となりますが、全国から依頼があるようです。実際の作品は、リアルで暖かみのある出来映えでした。
「親の雑誌」は、こころみが提供する自分史作成サービスです。インタビューと写真だけで気軽につくることができ、家族の想いが詰まった、世界にひとつだけの宝物です。写真もインタビュー同日に自宅でスキャンするので、破損や紛失の心配がありません。愛犬・愛猫家の人が、歴代のペットとの時間を中心にしてつくることも増えているようです。
そのほか、宅配お弁当屋さんの「玉子屋」のグループ会社「玉乃家」は、墓そうじ代行サービスを紹介していました。お墓が遠方にあったり、高齢やケガなどでお墓参りに行けない人に代わって、お墓を掃除してくれます。もちろん、このサービスはペットのお墓でも対応可能だそうです。
また、日本海洋散骨協会は、「海洋散骨」の紹介をしていました。近年、葬送文化や価値観の変化に伴い、お墓を持たず散骨を希望する人が増えているようです。少子化や非婚化といった家族のあり方の変化も背景にあるとのこと。散骨は法的なルールは策定されておらず、自主判断に任されています。協会では、海洋関係者、環境保全、散骨の安全確保などの観点からガイドラインを策定し、トラブルのない海洋散骨を推進しています。
さらに、コンベンションホールでは、終活や生前整理のセミナーや納棺の実演、遺影の撮影会、終活に関する川柳コンテスト、戦場カメラマン渡部 陽一さんの写真展などが開催され、たくさんの来場者で賑わいました。
今回は人間の終活ではありましたが、「ペットの終活」においても参考になるものがありました。共通しているのは、そのときまでにしっかり準備しておくということでしょう。準備しておくことで、残りの人生を潤いのあるものにし、穏やかな気持ちで毎日を送ることができるようです。私たちの場合は、自分のことなので自分でできます。しかし、ペットの場合は自分ではできないので、飼い主がやってあげなくてはいけません。
ペトハピではペットの終活についての考え方や進め方など、8回に渡って詳細に紹介した「ペット終活のすすめ」をご案内しています。また、必要な項目をすべて盛り込み、すぐに終活を始められる「ペトハピ ライフノート」も販売しています。
ペットの生涯は短く、だからこそ一緒にいる時間を潤いのあるものにすべきです。そのためには、しっかりした準備が必要です。ペトハピの終活は「死」=エンディングのためではなく、生涯をとおした「生」の活動です。家族だからこそしっかり向きあう。それが飼い主としての責任、そして愛情なのです。
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