【編集興記】暑い時期の子どもやペットを残したままのキー閉じこみにご注意を!

一般社団法人日本自動車連盟(JAF)によると、昨年8月の1カ月間で子どもやペットを車内に残したままのキー閉じこみによる出動した件数が71件だったようで、車内熱中症事故予防を呼びかけています。

71件の内訳を見ると、子どもが35件、ペットが36件となっています。このうち、緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどしたケースは3件ありました。

現場での聞き取り調査によると、閉じこみの原因には「子どもが鍵で遊んでいたら施錠してしまった」「ペット(犬)が誤って運転席ドアのロックボタンを押してしまった」などがありました。

JAFが実施した真夏の車内温度の検証テストによると、送迎用バスとミニバンを比較したところ車両の大きさによって車内温度や熱中症の危険性に大きな差はありませんでした。

しかし、曇りであってもわずか1時間後には車内温度が40℃を超え暑さ指数は危険レベルに達しました。曇りの状態でも一定の温度までは上昇しましたが、日が出ている時間はさらに温度が上昇しました。

「少しの時間だから」「寝ているから」などの理由で車内に子どもを残したままクルマを離れることは、車内熱中症を引き起こす事故になりかねません。天候や気温に関わらず、絶対に子どもやペットを車内に残して離れないでください。

近年、日本では異常な暑さが続いており、猛暑日が増加しています。特に、今夏は連日気温が35度を超えるており、炎天下での車内はどんどん気温が上昇ます。

フレンチブルドッグ、パグ、シーズー、ペキニーズ、ボストンテリアなどの短頭種は暑さに弱いことが知られていますが、ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーも、熱中症になりやすい犬種として報告されています。

気温が32度を上回ると、すべての犬種が生命の危険にさらされます。以下の表は、タフツ大学が開発した 「Tufts Animal Care and Condition Scale」を元に作成したチャートです。外出の際に参考にしてください。

今回のようなキー閉じこみで愛犬に熱中症の症状が見られた場合は、すぐに水を飲ませ、エアコンで冷やした車内で休息させましょう。さらに、水に浸したタオルで腋窩(脇の下)や鼠径部(足の付け根)などに当ててクールダウンさせます。

応急処置で体温が下がって正常に戻ったように見えたら、動物病院で診察を受けましょう。熱中症は二次的に合併症を引き起こすことがよくあります。