【猫飼いTIPS】かわいいけど痛い! 猫キックの理由と対処法
猫と生活していると、前足でぬいぐるみなどを抱え、後ろ足で蹴りつける行動を目にすることがあります。この行動は「猫キック」として知られていて、ウサギの「足ダン」にも似ていることからBunny Kick(バニーキック)とも呼ばれます。
しかし、この猫キックは手や腕にされると、かわいらしい姿と裏腹に痛みを伴うこともあります。後ろ足の鋭い爪が皮膚を傷つけるためです。
なぜ、猫はこのような行動をするのでしょうか? その理由にはさまざまな説があり、遊びや狩り、防御本能、ストレス発散などが考えられます。
今回は、猫キックの理由と対処法についてもご紹介します。愛猫との生活をより快適にするためのヒントを見つけましょう。
猫キックの理由
愛猫がおもちゃやほかの猫とじゃれ合って猫キックしている姿は、とても愛らしい行動です。でも、なぜ猫はこのような行動をするのでしょうか? 一般的な理由を3つ紹介します。
疑似行動
家猫であっても狩猟本能は残っています。子猫は、母猫や兄弟猫との遊びのなかで、野生で獲物を捕らえる真似をして、猫キックのやり方を学びます。おもちゃで遊んだりほかの猫とじゃれたりするときに、飛びかかったり、噛んだり、猫パンチしたりします。
過剰反応
普通に遊んでいて、突然あなたや遊び相手に猫キックしたとしたら、それは刺激が強すぎるというサインかもしれません。これは、「楽しいけど、ちょっとやりすぎだよ」という猫なりの表現です。
防御行動
防御行動とも考えられます。力強く鋭い爪を持つ後ろ足は敵の脅威を蹴散らし、傷つきやすいお腹や重要な臓器を守るために使われます。
猫同士は問題ない
一般的に、猫キックは正常な遊びの一部と考えられているので、猫が遊びを楽しみ、本能を磨くのは問題ありません。
ただし、攻撃性やストレスの徴候には注意しましょう。以下のような状況になったら、別のおもちゃを使ったり、おやつを与えたりして、猫の注意をそらしましょう。
・イカ耳(耳を後ろに反らす)
・シャーという声をたてる
・毛が逆立っている
・体を硬直させる
・尻尾を素早く振る
・尻尾を膨らませる
猫キックをやめさせる
愛猫と遊んでいるときや抱っこしているときに、突然猫キックをされることがあります。その強烈な一撃に驚かされるかもしれません。そして、それは痛みを伴いますが、大きな声をあげたり、叱ったりしてはいけません。
まずすべきことは、猫キックのきっかけとなった状況を変えることです。おもちゃやぬいぐるみ、猫じゃらしなど、猫の狩猟本能をうまく発散できるものを与えましょう。
猫じゃらしなどインタラクティブなおもちゃを使うことで、溜め込んだエネルギーを発散させ、猫キックを減らすことができます。
また、猫キックを引き起こすきっかけを知ることも有効です。例えば、お腹を撫でると猫キックしやすい場合は、お腹を避けるか、撫でる時間を短くします。猫のボディランゲージに注意を払い、過剰にならないようにしましょう。
最適なおもちゃ
室内で暮らす猫にとって、猫キックは正常な行動であり、遊びの一部です。幸いなことに、猫の内なる狩猟本能を解き放つのに役立つおもちゃがたくさんあります。
もっとも人気のあるのは「けりぐるみ」です。猫が前足でギュッと抱えて、噛んだり後ろ足で思いっきり蹴ったりして遊ぶおもちゃです。いろいろな形があり、またたびやシャカシャカフィルムが入っているものもあるので、いろいろ揃えておくとよいでしょう。
インタラクティブな遊びができる、ねこじゃらしもオススメです。逃げる獲物を真似することができ、狩猟本能を刺激します。スティックタイプや釣り竿タイプが一般的ですが、電動式のシッタータイプもあります。
まとめ
猫キックはかわいらしい一方で痛みを伴うこともありますが、その理由を理解し適切に対処することで、問題を軽減できます。
適切な遊び道具を提供したり、対応を変えることで危険な猫キックを抑えることができます。猫の本能や行動の意図を知り、よりよい関係を築きましょう。