下水道の奥から犬の鳴き声が! はたしてその正体は……

私は愛犬2匹の散歩に、信楽にある「陶芸の森」へ頻繁に行っています。蓮池があるので、いつもその周りの遊歩道を歩いたりして散歩を楽しんでいます。

ある日、いつもと同じようにそのコースを歩いていると、池の水を排水する下水道の奥から「ワン、ワン」という鳴き声が聞こえてきます。リーティラはその鳴き声を聞いて耳を立てて警戒しています。彼はとかの犬が苦手なので、犬の鳴き声が聞こえただけでかなり反応を示すのです。

「なぜ、こんなところから犬の鳴き声が聞こえるのだろう」と私は不思議に思いました。下水道の先が川などに繋がっていて、そこから入り込んでしまったのでしょうか? 蓮池側は高さもあり、周りをフェンスで囲われているので、ここから入るということは考えられないのです。

私は「わんちゃん、こっちにおいで」と声をかけてみました。すると鳴き声が止み、歩いてくる気配もありません。私はしばらく声をかけ続けてみました。しかし、何度も声をかけてもこちらへ来る気配がありませんでした。

しばらくするとまた「ワン、ワン」と鳴き声がし始めました。すると、その鳴き声の後に「ピチャ、ピチャ、ピチャ」という音が。だんだんと鳴き声もその音も近づいてくるではありませんか。私は下水道の入口になにか動くものが見えたので、目を凝らして見てみました。するとそこにいたのはなんとカエルでした。

あっけにとられていると、「ワン、ワン」。何度聞いてもその鳴き声が犬の鳴き声なのです。そのたびにリーティラも耳を立てて……。

ネットで調べてみると、なんと犬の鳴き声をするカエルがいました。「タゴガエル」という、茶色っぽい外見を持つ、体長3~6cmのカエルです。繁殖期の3~6月になるとオスはその犬のような鳴き声を響き渡らせ、メスを呼ぶのだとか。どうやら私が聞いた鳴き声はこのカエルの求愛行動だったようです。

でも九州では私と同じように犬だと思って通報し、警察が出動するということもあったようです。あぁ、驚いた(笑)。