2月22日は「猫の日」じゃないの?

毎年2月22日は、日本では「猫の日」とされています。日本の猫の日実行委員会が1987年に制定した記念日で、日本全国でさまざまな猫にまつわるイベントが開催されています。じつは、猫の日は日本だけでなく海外でも制定されていますが、それぞれ日にちが違います。ロシアは3月1日、アメリカは10月29日、ヨーロッパの多くの国は「World Cat Day」としているのは2月17日です。

ところが、私が住んでいる滋賀県甲賀市では、2月22日は猫の日ではありません。「ニン・ニン・ニン」のごろ合わせで、この日は「忍者の日」に制定されているのです。毎年、忍者にまつわるさまざまなイベントが開催されています。例えば昨年、甲賀市役所では、観光担当の職員など約30人が黒や紺、赤などの忍者装束に身を包んで執務にあたったそうです。また、甲賀市すべての市立小中学校と幼稚園、保育園では「忍者の日特別給食」を提供していて、忍者もよく食べたと伝わる「黒影米」のご飯に、地元産のにんじんや白菜、みそなどでつくった「甲賀流忍者鍋」、「忍者ぎょうざ」や「手裏剣かまぼこ」など忍者色いっぱいの給食が提供されたとか。

そもそも忍者とは、忍術を使う者やその集団のこと。敵の本拠地に侵入して、情報を集める役割を担っていると聞きました。変装して正体を隠し、嘘の情報を流して敵を混乱させることも。しかし、忍者の本当の役割は、戦闘を軽減し、戦争を未然に防ぐことだといわれています。多くの知識と高い運動能力を持ち、呪術を使って通常ではありえないような力を使うことができるそうです。ただ、忍者の存在は謎に包まれていて、記録もあまり残っていないため、その実態にはわからないことがたくさんあるようです。

甲賀流忍者は、滋賀県甲賀市に根付いた流派の忍者で、日本最古の忍者である大伴細人をはじめとする大伴氏族が起源だとか。普段は農業や行商人として活動し、指令があるとその地へ行って活動していたそうです。また、甲賀には薬草が豊富に自生していたため、甲賀忍者は「薬売り」に扮して情報収集をしていたともいわれています。伊賀流忍者が徳川家に仕えていたのに対し、甲賀流忍者は豊臣秀吉の指示により、徳川家を監視する役目も担っていたということです。

忍者の里と言われる滋賀県甲賀市。今年は2022年で「ニンニン」が続く年となるため、さらに力が入っているようです。今月2月が忍者月間となり、観光インフォメーションセンター「甲賀流リアル忍者館」を中心にさまざまなイベントが開催されます。忍者をモチーフにした作品展示会、「甲賀流忍術の実像~甲賀流忍者と忍術」の企画展示、甲賀流ちびっこ忍者教室、また市内にある5つの図書館では忍者図書コーナーが設置されます。保育園忍者体験・忍者出前講座や昨年同様に忍者の日特別給食が行われます。そして、今年も市職員が忍者衣装を着て公務に従事するそうです。これは見に行かねばと思っています。

ということで、この甲賀市に移住したからには地元に馴染まなければいけません。私の2022年2月22日は「ニン・ニン・ニン」で忍者三昧になりそうです(笑)。