【イベントレポート】ペットジャーナリストが気になった「第10回インターペット」の製品・サービス
4月1日より4日間、日本最大級のペット産業見本市「インターペット」が東京ビッグサイトで開催されました。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となりました。今年は海外からの出展は控えられ、さらに大手ペットフードメーカーなども出展を見合わせるなど、例年よりも規模が縮小されていました。
そのなかでも、ニューノーマルにおけるペットとの暮らしを豊かにしたり、便利な製品やサービスが見られました。私は初日のビジネスデーに訪れ、各ブースを回りましたので、気になったものを紹介しましょう。
・フリーバード
ベルギーのペットブランド「SAVIC(サヴィッチ)」の猫トイレ、犬猫用クレートやケージを紹介していました。猫用トイレは大型猫まで対応していて、機能的でありながらも日本メーカーにはないデザインとカラーリングが特徴です。新製品の「Reina Sift(レイナシフト)」「Simba Sift(シンバシフト)」は、トレーをに穴が開いているので、傾けるだけで簡単におしっこなどで固まった猫砂を選り分けて掃除できます。
クレート「Andes(アンデス)」シリーズの特徴は丈夫でありながらも、使い勝手に配慮されていること。サイズも豊富で、Mサイズ)以上のモデルには取外し可能なキャスターがついています。中型犬以上の移動の際には嬉しい配慮です。さらに、IATA(国際航空運送協会)の基準をクリアしているので、航空輸送にも使用可能です。
・ダッドウェイ
「PETKIT(ペットキット)」のスマート・ペットハウス「コージー2」は、室内温度・湿度を確認し、自動で最適な温度に調節してくれます。また、ペットがハウス内にいた滞在時間もアプリから確認することができます。また、参考出品ではありましたが、自動猫トイレや爪切りが展示されていました。爪切りは、LEDのライトが内蔵されているので手元が明るく切りやすいだけでなく、血管の位置がわかるので切り過ぎることもありません。さらに、ヤスリもついています。発売が楽しみな製品です。
・オーエフティ-
自動猫トイレといえばオーエフティーということで、5製品を展示していました。大型猫にも対応したモデルがあるなど、ラインナップが豊富です。さらに、飛び散り防止にステップがセットできる「CAT LINK」は、トイレをしたら自動でさっと片付けてくれるだけでなく、アプリに通知してくれるので愛猫のデータを記録して健康をチェックできます。
・ピカコーポレイション
本業は、プロユースのはしごや脚立、作業台などを開発・生産するメーカーで、ペット用品のブランドが「PET’s ADVANCE」です。ペトハピでも紹介した、犬用補助車「ドギーサポーター」をはじめ、犬用ブーツ「Pawtect(パウテクト)」を展示していました。
ここで注目したのはフェンスです。スライド式の「ドギーフェンス」は、支柱がアルミニウム合金、パネル部は強化ガラスを採用し、しっかりガードしながら圧迫感がありません。2枚仕様と3枚仕様があり、旋回収納できるので老化の邪魔になりません。
「セーフテリア」は、スペースに合わせて組み合わせ可能なフェンスです。フェンスとしてだけでなく、サークルやトイレスペースなど、室内・室外ともに使うことができます。パネル部は5㎜のポリカーボネートで、クリア(透明)とマット(半透明)から選べます。
・小田億
小田億は、西日本で最大級の規模を誇る家具チェーンです。今回は、ペット用品を参考出品していました。「手編みペットベッド」は、綿がぎっしり詰まったコットン100%のなめらかな手触りの新素材生地を使い、手編みでつくられています。スムースなので、抜け毛が絡みにくく掃除も簡単そうです。また、カラーバリエーションが10色と多いのでインテリアに合わせて揃えるのも素敵です。
「多機能ペットハウス」は、猫のハウスだけでなく、テーブルやスツールとしても使えます。PP樹脂製で、しっかりしているので、座ったり重ねたりすることもできます。また、汚れたら洗えるので清潔に使えます。
・横村製作所
犬猫用ケージ専用メーカーとして、色・サイズ組み合わせ自由な既成ケージだけでなく、用途やニーズにあわせたフルオーダーのケージにも対応しています。今回は、ケージの展示はありませんでしたが、制作事例のパネルに加えて、オリジナルのゲートを展示していました。
・テラモト
ペット用品ブランド「OPPO(オッポ)」シリーズから、ペットの生活に便利なグッズ類を紹介していました。「KnobLock(ノブロック)」は、ドアノブ操作を防ぐ・ドアの隙間を設けることができる、1つ2役の製品です。猫は器用なので、ドアを簡単に開けてしまいます。ノブに装着するだけで簡単に固定できます。また、ドアに装着すれば、隙間をつくることができるので換気時などの挟み込みを防ぎます。カラーバリエーションも豊富なので、使わないときにはノブに引っかけておいてもオシャレです。
・日本育児
創業45年ベビー用品の日本育児が手がけるペットブランドが「PetSelect」です。高品質なペット用品を紹介していましたが、ユニークなペット知育トイ「DOG’SUDOKU」が目を引きました。コロナ禍におけるペットとの関わりにおいて、このような知育トイを使えば楽しい時間になります。
・ハナカラクサ
オシャレなフードボウルを見つけました。インドの職人が一つひとつ絵付けしているとのこと。陶器と磁器の中間にあたるストーンウェア製で、耐熱・耐寒性、保存性はもちろん、水分を吸収しにくいため匂いや汚れにも強い素材です。重さがあり倒れにくく、高さもあるのでフードの逆流も防ぎます。ウォーターボウルとしても使えるので、セットで並べておくのもおしゃれです。
・THE BESS
ありそうでなかった、上半分をなくした「ハーフエリザベスカラー」。本体は硬すぎないハード芯、ほどよい厚さのクッション、速乾・耐久性に優れた内側生地、軽量でソフトな外側生地の4層構造になっています。開放感に加え機能性も高く、硬すぎず・厚すぎず・軽いので、ストレスに配慮されています。また、撥水加工もしているので、散歩でも使うことができます。
・フリーステッチ
シンプルで良質なペット用品を自社開発し、ペットの暮らしをトータルコーディネイトする製品を多数紹介していました。オリジナルのフードも同様で、“人間が食べても安心な食品”をコンセプトにして、動物性タンパクの比率を高め、すべての食材を信頼できる農家やサプライヤーから仕入れてつくっています。また、人工着色料・保存料は不使用で、PFMA(イギリスペットフード工業会)による、厳格な安全基準により、厳しく規制されるイギリスの工場で生産されています。
・パーパス
健全なブリーダーに支持され、ブリーダーの紹介で愛用者が増えているい総合栄養食「Wish(ウィッシュ)」のキャットフード、ドッグフードの全ラインナップを紹介していました。このフードは、日本特有の気候、住環境、生活環境等を考えて日本専用のオリジナルフードとして開発されました。優れた栄養バランスと厳選された米国産の原材料のみを使用し、合成保存料・着色料・人工香料は一切使用していません。また、食品安全衛生管理の手法であるHACCP、食品安全規格のISO22000、医薬品や一部サプリメントの適正製造規範であるGMPの認証を取得している米国の専用工場で生産されていますので、安心・安全です。
・アイディール
ドッグフードブランド「INUMESHI(イヌメシ)」から、世界初となる「ワニ肉」を原材料に使用したドッグフード「SEBEK(セベク)」を紹介していました。ワニ肉は、低カロリー高タンパクで、オメガ3脂肪酸をはじめ、ビタミンB6やビタミンB12不飽和脂肪酸なども多く含む食材として、健康志向の人やアスリートの間でも人気が高まっています。一般的な多くのドッグフードに使用される鶏肉と比較しても、カロリーは約1/3で脂肪分は約1/5。さらに、ワニ肉はアレルギーを引き起こしにくい“超”低アレルゲンなタンパク質でもあります。グレインフリーで人工着色料・保存料は不使用なので、体重が気になる、アレルギーを持っている愛犬によさそうです。
・リードバディ
トライプを主原料としたペットフードのパイオニアとして北米で支持される「PetKind(ペットカインド)」の、世界初となるグリーントライプを主原料としたドライフードやウエットフードを紹介していました。トライプは、犬や猫にとっての「本来食」で、身体づくりの基礎となる必要な食材です。食材は、カナダ政府管轄下にある科学的根拠に基づいた食品規制の執行組織である「CFIA(カナダ食品検査庁)」の認可を受けた、人間の食用(ヒューマングレード)として承認されている安全なものしか使用しておらず、合成着色料、合成保存料などは一切使用していません。
・オバイトラーク
アルコール、塩素不使用の自然由来の抗菌・抗ウイルススプレー「天然フルボさん」と、犬用サプリメント「いぬにも麹」を紹介していました。フルボ酸とは、植物が数千年以上堆積し、地中で発酵と分解を繰り返してミネラル、アミノ酸、ビタミン、補酵素などを豊富に含んだ腐植土から抽出した有機物です。
「いぬにも麹」は、国産麹100%の麹パウダータイプのサプリメントです。麹には、消化を助ける天然の酵素、体をつくる材料となるアミノ酸、善玉菌の栄養になるオリゴ糖、健康維持に必須のビタミンB群が豊富に含まれています。健康維持やシニア犬のサポートにも使えそうです。
・ミヤリサン製薬
ペトハピでも紹介したペット用ブランド「HuPele(ヒューペル)」の犬猫用健康補助食品「Fil Plus+LP28」を紹介していました。広島大学の杉山政則教授によって「龍眼(ロンガン)」という果物から発見された植物由来の乳酸菌(LP28株)を配合したサプリメントです。厚さわずか約0.06㎜の水溶性のフィルムタイプなので、粒タイプや粉末タイプが苦手な犬や猫にも与えやすくなっています。
・丸石サイクル
ペットバッグ付きの自転車「pet porter(ペットポーター)」の新製品、電動アシストタイプを展示していました。重心がハンドル軸の真下にある設計なので、ペットが動いてもふらつきを抑えられるので、安心して運転することができます。一回の充電で、標準モードで約44㎞、エコモードで約64㎞走行可能です。
バッグの前方には小窓があり、ペットが顔を出して風を感じて走ることができます。後方の開口部は大きく開くのでペットの出し入れが楽です。窓はメッシュになっているので換気や中の様子を見ることができます。バッグ内装は、飛びだし防止のリードフックが2本ついており、底面に取り外し可能な厚手のクッションシートが敷いてあります。
コメントを送信