万が一の事態に備える

太鼓判ブリーダーが猫たちとの暮らしをご紹介。ほのぼのした日常やブリーダーならではの話など、いろいろな日常をお届けします。今回は、メインクーンのブリーダーCattery Amangroupの阪根美果さんです。

「犬猫に迫る餓死や殺処分の危機 住民避難で置き去り、感染不安も 中国」というCNNの記事が目にとまりました。新型コロナウイルスの発生源となった中国の武漢市で、住民避難により置き去りになったペットが餓死しているという内容です。飼い主はすぐに帰れると思い、1週間程度のフードや水を用意してペットを置いたままにしていたらしく、長期化する避難でそのような事態に陥ったようなのです。しかし、それは武漢市だけでなく北京、大連、西安でも同様で、事態が長引けばさらに悪化すると危惧されています。動物愛護団体が救出に乗り出していますが、取り残されたペットは数万匹に上るということで、対応が追い付いていないようです。

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自然災害や、このような不測の事態が起こったときに、飼い主としてどのような行動を取るべきなのかを、いつも考えさせられます。私の住む千葉県は昨年に台風の被害に見舞われました。被害の大きかった鋸南町などに救援物資などを届けた際、その現実を目の当たりにしました。ペットを飼っている方にも話を聞きましたが、避難を余儀なくされたときにペットをどうすればよいのか、その問題が大きくのしかかったようでした。

毎年、勢力を増している台風は今後も同じようなコースを辿るともいわれています。台風をはじめとする自然災害、今回のようなパンデミックが起こったときに、いつも私が思うことは、少し離れた場所にペットを預けることができる場所(人)を確保しておくことが必要ではないかということです。私は何かあったときにお願いできる知人が、北海道、青森県、福島県、愛知県、滋賀県、兵庫県、京都府、福岡県、熊本県などにいます。もしもの場合に必要な支援物資を送ってもらえるように、また必要であればわが家の子たちを預かってもらえるようにお願いしています。

もちろん知人に何かあれば同じように対応します。近くの家族や友人、知人だけでなく、少し離れた場所に住む人にお願いしてあれば助け合えることも多いと思うのです。「困ったときはお互い様」とペットを心から愛する者同士が、支え合えると良いですね。どんな状況であっても、ペットを置き去りにすることだけは避けたいですから。