骨は割り箸…一番人気トイプードル、骨折にご用心
こちらの記事にあるとおり、超小型~小型犬は、中型~大型犬に比べて、骨が細く薄いため、足の骨が弱いのが特徴です。また、トイ・プードルに限った話ではなく、人気のイタリアングレイハウンドなどのサイトハウンドにも同様のことが言えます。
こうした小型犬などの場合は、そんなに高くない場所から飛び降りても、骨折の可能性が高まるので注意が必要です。とくにトイ・プードルに関しては、人気の度合いから、タイニーやティーカップといった、さらに小さいサイズも人気となっています。ブリーダーによっては、通常サイズの親を使って子犬を産ませ、その中でも小さい子犬に食事制限などをして、小さいサイズのままペットショップで販売するケースも見られます。
なぜ、通常サイズの親を使うかというと、産まれる頭数が多いからです。そうして販売される子犬は、必要な栄養が足りていませんので、より骨は弱くなりますし、そもそも健康とはいえません。
では、それは仕方のないことなのでしょうか? 私たちが、タイニーやティーカップサイズのプードルを迎える際に注意することで、ケガや骨折なども防げることを知ってほしいと思います。それはきちんとした繁殖をしているブリーダーから迎えるということ。タイニーであれば、タイニーサイズの親で繁殖をしている。そうすれば、頭数は少ないですが小さい子犬が産まれます。もともと小さなサイズので、食事制限をする必要もなく健康な子犬になります。同じサイズであっても、食事制限をした子犬よりは、格段に健康で強い子犬に育つわけです。
では、どうすれば確認できるのでしょうか? それは、子犬だけでなく親犬を見ることです。その際には、サイズだけでなく、親犬の健康状態や性格も確認するとよいでしょう。そして、犬たちの生活環境をみることも大切です。ドッグトレーナーの藤田先生によると、子犬の性格は親犬のお腹の中にいるときに、ある程度決まってくるので、親犬がストレスなく生活できているのかは、しつけの観点からも重要だということです。
このように一概に「小型犬だから弱い」「体が小さいから弱い」というのではなく、健康であれば、ある程度は担保されるということを忘れてはいけません。また、ペットサロンやペットホテルに預ける際にも、飼い主として配慮するのは当然です。愛犬の性格や行動などの癖をいちばん理解しているのは、日ごろから一緒に生活している飼い主です。そういったことを、ひと言伝えるだけでも、避けられるリスクはあります。現に、筆者の愛犬も一度骨折してからは、「以前に骨折して、骨折しやすくなっているので注意してもらえますか?」とひと言伝えるようにしています。
もちろん、預かる側にも責任があることは当然です。サービスを提供するだけでなく、犬種についての知識も必要なのです。その犬種がどのような使役目的で開発されたのか、どような特性や行動をするのかなどを理解していれば、気を配ることである程度のリスクは避けられると思います。
今回は残念な結果となってしまいましたが、飼い主、事業者それぞれが知識を増やし、しっかりコミュニーケーションすることで、犬たちが健康で安心して暮らせるようになることを願います。
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