犬旅・猫旅
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ペットジャーナリスト 阪根美果
“ペットフレンドリーエリア”白馬岩岳マウンテンリゾートを遊び尽くす!【白馬岩岳愛犬満足旅 前編】
日本有数の国際マウンテンリゾートとして、100年以上の歴史を有する白馬村。長野県北安曇郡に位置し、冬には多くのスキーヤーやスノーボーダーで賑わう、外国人にも人気のスポットです。ウインタースポーツだけでなく夏には登山やアウトドアスポーツ、秋には紅葉と温泉を楽しむなど、四季折々に違う表情を見せる白馬村を多くの観光客が満喫しています。
今回「愛犬と一緒にグリーンシーズンの白馬に行くならココ!」と私が選択したのが、白馬岩岳マウンテンリゾートです。愛犬とともに楽しめる、とても魅力的なスポットなのです。宿泊先からサイクリングしながら行ける距離でしたので、e-bike専門メディアの「e-bike Watch」とコラボしました。さあ、わが家の愛犬のジギーベイ&リーティラと1泊2日の旅に出発です。
前途多難、高速道路はあちこち工事渋滞
今回は昼前には現着したかったので早朝に自宅を出発。最寄りのインターチェンジから名神高速道路に乗り、中央自動車道に入りました。しかし、その少し手前から大渋滞。高速道路の工事期間に当たってしまったようで、車線規制で1車線しか走行できない。しかも、まったく動かない……。
クルマが停止すると、降りることができると思ったジギーベイとリーティラは、後部座席でバタバタしています。「まだ、着いてないよ」となだめながら、やっと渋滞を抜けたのは1時間後でした。その後もところどころで工事規制があり、宿の駐車場に到着したのは1時間以上も遅れた12:00過ぎ。
e-bike+犬用トレーラーで愛犬とサイクリングを楽しむ
e-bike Watchのスタッフとは駐車場で合流。どんなコラボなのかというと、「白馬村の魅力的なスポットを愛犬と一緒にサイクリングで巡る」という企画です。ターンの「Vektron S10」という折りたたみ式のe-bikeにバーレーの犬用トレーラー「パークレンジャー」を設置して、愛犬たちと一緒に観光地を巡ります。
e-bikeには20リットルのパニアバックが用意されていて、リアキャリア左右にセットすると40リットル分。私の荷物と愛犬たちのペット用品などを大量に積み込めます。じつは、私はe-bikeに乗るのは初めて。しかも後ろにはトレーラーがあります。「ちゃんと走れるのか?」ということで、まずは私だけで試乗することに。
基本的な乗り方を教えてもらって、駐車場の周辺を走ってみました。「あれ、あれ!? 意外と簡単!」「しかも安定感があってラクラク!!」ということで、さっそく、ジギーベイとリーティラをトレーラーに乗せて、目的地の「白馬岩岳マウンテンリゾート」を目指しました。私同様、ジギーベイとリーティラもe-bike+トレーラーに乗るのは初体験です。まず、トレーラーに乗ってくれるのかどうか心配でした。しかし、どちらもすんなり乗車してくれました。「よし、走るよ!」。
白馬岩岳マウンテンリゾートまでは、1.2㎞ほどの道のりです。風を切りながら大自然の中を走るのはとても気持ちがよく、癒されます。ジギーベイもリーティラもあたりをキョロキョロと見渡しながら、楽しんでいるようでした。e-bikeなので電動アシストとギアを最適なものに変えれば、坂道もトレーラーの重さを感じることなくラクラク走れます。必死にペダルを漕ぐ必要はないので、周辺の景色を眺めることができるのです。初めての体験を楽しんでいるうちに、白馬岩岳マウンテンリゾートの玄関口であるゴンドラ乗り場に到着しました。
ペットフレンドリーが充実した山頂エリアでとことん遊ぶ
標高1,289mの白馬岩岳マウンテンリゾートの山頂は、年々ペットフレンドリーエリアが充実しています。ペットとともに大自然を満喫することを目的に、近年来場者が急増しているそうです。
山頂へは愛犬と一緒に乗車できるゴンドラリフト「ノア」で向かいます。チケット売り場で乗車券を購入(往復:大人2,400円、ペット一頭につき700円)。グループごとに少人数で乗車するので、愛犬をキャリー等に入れる必要はありません。ジギーベイとリーティラもそのまま乗車しました。
ロープウエイは乗った経験がありましたが、ゴンドラは初めて。途中の鉄塔の「ガタンガタンガタン」が苦手らしく、愛犬たちはそのたびにビックリして私にくっついてきます。しかし、後半は慣れてきたようで、景色を眺める余裕がありました。ゴンドラ山頂駅まで約8分間の空中散歩を楽しみました。
山頂ではまず昼食タイムです。秋晴れで素晴らしい天気だったので、芝生に設置されたパラソル付のテーブルでいただくことにしました。まずは、愛犬たちの昼食です。愛犬と暮らすスタッフが自ら企画・考案した3種類のメニューからHakuba DELIの「蒸ささみと温野菜80g(500円)」をチョイス。ささみも温野菜も小さく刻んであるので、とても食べやすそうです。朝食が早かったせいか、あっという間に完食。とてもおいしそうに食べていました。
私たちは「Skyark Deck Café」のカレーにしました。私は、白馬の名店・深山成吉思汗特製「国産ラムの黒カレー」をチョイス。ほかにも「和牛マサラカレー」と「ホウレン草のベジカレー」(いずれも1,210円)があります。カレーの器は紙でできていて、スプーンも端材を利用した木製。見た目のかわいさだけでなく、環境に配慮しています。もちろん味も私好みで、二重丸でした。
昼食後は、絶景テラス&カフェ「HAKUBA MOUNTAIN HARBOR」に向かいました。ここでは雄大な北アルプスの絶景を背景に写真撮影ができるのです。テラスから突き出した撮影場所からの眺めはこの上なく最高! しかもこの日は快晴。圧倒的な山岳景観を楽しめました。とても贅沢な空間です。
この日は天候に恵まれ、愛犬たちと一緒に素敵な写真が撮れました。じつはこのグリーンシーズンには、わんちゃん専用テラス「白馬ワン!テンハーバー」もOPENしています。北向きに設置されているので、栂池高原や新潟県の山々を眺めることができます。ここにもテラスから突き出した撮影場所がありました。
その後は、楽しみにしていた「森のわんわん広場」に向かいました。途中でなんと馬に出会いました。そう、ここでは北アルプスを背景に、体験乗馬やホーストレッキング(野外騎乗)ができるのです。愛犬たちはもちろん乗れませんが、馬たちに興味津々でした。
「森のわんわん広場」は、その名のとおり森の中にあるドッグラン。木々に囲まれ日陰になっているので、とても涼しいのです。森林浴をしながら真夏でも暑さの心配なく遊ぶことができます。このドッグランは山の起伏をそのまま利用していて、木の根っこなどが隆起している箇所も多々あり、まさに自然のアジリティ。
リードを外すと、愛犬たちは楽しそうに走り始めました。ウイペットなどのサイトハウンドは視覚猟に使われていた犬種で、もともと森のなかなどを素早く走るための体型と引き締まった力強い筋肉を持っています。まさに、水を得た魚のように走り回り、楽しんでいました。
次に、バギークルーズ(大人2,000円、ペット無料)に参加しました。ガイドさんの運転するバギーに乗りながら、東西南北を見渡せる白馬岩岳の絶景ポイントを約15分かけてゆっくり巡ります。舗装されていない道を進むので結構揺れます(笑)。
途中には急な坂道を勢いよく下る箇所もあります。はじめは恐る恐る乗っていましたが、しばらくすると慣れてあたりをキョロキョロ見回す余裕も出るなど、意外と楽しんでいる様子でした。ところどころに見られる白馬岩岳の景色もそれぞれに美しく、私も存分に満喫しました。
ここまで一気に体験したので、休憩することにしました。愛犬たちの昼食を提供している山頂カフェレストランHakuba DELIには、ペットと一緒に利用できる店内席(山頂スカイアーク内)があります。席数も多いので、ゆっくりと過ごすことができます。
また、ゴンドラ山頂駅の横の広場にはいくつかのウッドデッキがあり、タープや椅子が設置されています。今回は天気にも恵まれて、白馬村の景色を眺めながらゆっくりと寛げるこちらを選びました。
この山頂エリアからリフトで約200m下った先に、今年のGWにグランドオープンした最新エリア「白馬ヒトトキノモリ」があります。小型~中型犬はリフト乗車中にケージに入った状態であれば同乗可能なため、愛犬と一緒にアクセスできます。ウッドチップが敷かれた広々とした空間やティーラテとスコーンの専門店「CHAVATY HAKUBA(チャバティ白馬)」などを楽しむことができます。今回はいろいろなアトラクションを楽しんだので、次回にとっておきます。
白馬大橋で白馬三山を眺める
白馬岩岳マウンテンリゾートを満喫し、ゴンドラリフトで下山しました。まだ時間があるので、再びe-bike+犬用トレーラーに乗って、白馬大橋を経由して宿に向かうことにしました。
愛犬たちを乗せると合計で40kgのトレーラーを引いているものの、e-bikeは快調に走ります。ときおり、未舗装の道がありましたが、ブレがないので安心して走れます。小回りも利くので、クルマよりも手軽で重宝しそうです。
白馬大橋は、白馬三山を源流に清冽な雪解け水が集まる松川(姫川水系)にかかる橋で、白馬三山のビューポイントとなっています。「日本の道100選」にも選ばれているそうで、そこから眺める景色をぜひ見たいと思いプランに加えました。
ほどなく白馬大橋に到着。橋のたもとにe-bikeを停めて、愛犬たちとともに橋の中央へ行ってみました。「さすが日本の道100選に選ばれるだけある」と、そのダイナミックな景色に魅せられました。松川を覗いてみると水底が見えるほど透き通った水の流れが。清水性魚類のイワナやヤマメが生息していると聞いていたのですが、それは本当だと実感する透明度です。
しばらく付近を愛犬たちと散歩しながら、白馬三山や松川の景色を楽しみました。そして、宿へとe-bikeを走らせました。
旅籠丸八で快適にペットと過ごす
今回宿泊するのは、和とモダンを融合したバケーションレンタルスタイル(貸別荘)の宿「旅籠丸八」です。江戸時代から守り継がれた古民家をダイニングとレセプションを擁するクラブハウスとし、小川と桜並木沿いに宿泊所である「離れ」を点在させていいます。宿泊棟には、壱番館、弐番館、参番館とありますが、ペットが泊まれるのは限られた部屋なので、今回は参番館の「キッチンスイート」に泊まることにしました。
チェックインは、クラブハウス「Funny hours HAKUBA」で済ませます。宿泊名簿に記入をして、利用方法などの説明を受けます。宿泊できるのは1室につき小型犬・中型犬は最大3匹まで。大型犬が泊まれるのはプレミアムダイニングスイートのみになります。宿泊料金は1匹目無料。2匹目からは2,420円です。「同意書」への署名と1年以内の狂犬病予防接種証明書の提示が必要です。日中はバトラーが常駐していますが、19:00以降は不在になるので、不明な点はそれまでに確認する必要があります。
宿泊する参番館には駐車場がないので、荷物を降ろしたら少し離れた駐車場に停めます。宿泊する部屋は2Fで、階段で上がります。階段の床が滑りやすいので、愛犬たちを抱きかかえて上りました。参番館はまだ新しく、部屋はキレイです。50㎡の間取りには、ツインタイプ(セミダブルベッド2台)の寝室、リビング、システムキッチン、シャワー室、洗面・脱衣・トイレがあります。「暮らすように泊まる」がコンセプトなので、連泊の宿泊者用に洗濯機と乾燥機が部屋に設置されています。そのほか、冷蔵庫や電子レンジ、調理用品に食器なども用意されているので、地元の食材を現地で調達して調理することも可能です。
基本的に室内はドッグフリーですが、ベッドに愛犬が上がってしまうようなら、カバーなどを持参するとよいと思います。愛犬用に用意されているのは、トイレ、ペットシーツ、食器2個、水入れ2個、粘着ローラー、ペット専用ゴミ箱、消臭除菌スプレー、散歩用エチケット袋などです。トイレは中型犬には少し小さいので、室内でトイレをする場合には持参したほうがよいでしょう。ケージは、必要であれば事前予約でレンタルすることができます。また、玄関の下駄箱横には、足拭きタオルが用意されています。わが家の愛犬たちは外でトイレを済ますので、そのたびに利用させてもらいました。
丸八ダイニングで創作和食を堪能
夕食は160年以上の歴史を持つ古民家ダイニング「庄屋丸八ダイニング」で頂きます。古き良き日本文化を感じながら、ゆっくりと味わうことができます。18:00に予約をしていたのでダイニングに向かうと、すでに周辺は暗くライトアップされていました。とても趣がありました。日本海側「塩の道」から届くおいしい魚と長野の新鮮な野菜を使った創作和食が自慢のダイニングです。窓からの心地よい風と懐かしい風鈴の音を聞きながら、料理を堪能しました。
このダイニングはペット不可なので、愛犬たちは部屋でお留守番です。私の夕食前に持参した食事を済ませていたので、部屋に戻ると愛犬たちはすでに寝ていました。今日はよく動いたので、疲れたのかもしれません。明日に備えて早く寝ることにしました。
そして、白馬の旅は2日目へ続く。
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