新しい子猫を迎えた友人に、猫種のあとに男の子? 女の子? と聞くことがあるでしょう。ほとんどの場合は性別を確認して迎えると思いますが、その性別は正確ですか?
子猫の性別判断は、思っているほど簡単ではありません。そして、一度性別が決まると、再確認されることはほとんどありません。避妊・去勢手術の際に判明したということあります。
今回は、子猫の性別を確認するための簡単な方法をご紹介します。
性別を判断するために注意すべきこと
子猫の性別を確認するもっとも簡単なステップは、尻尾の下を見ることです。見るときには、尻尾をそっと持ち上げます。決して尻尾を掴んで後ろ足が浮くほど持ち上げないでください。
短毛種の子猫では簡単にできますが、長毛種の子猫の場合は、周辺の毛を分けたりとかす必要なることもあります。
性別を判断するために見るべきポイント
生後8週齢以上であれば、簡単に確認することができます。まずは、食事後など猫がもっとも落ち着いている時間にしましょう。ソファや椅子に座り猫を膝の上に乗せます。少し撫でてあげるとより落ち着くでしょう。尻尾をそっと持ち上げ、猫のお尻を見てください。見るポイントは次の2点です。
・生殖器の開口部の形状
・肛門と生殖器の間隔
まずオスもメスも、尻尾の付け根の近くに小さな穴(肛門)があります。オスは肛門から少し下に丸い形をした陰部(陰嚢)があります。肛門と陰嚢の間には少し間隔があり、その間に毛が生えています。子猫がもう少し大きくなると、精巣が大きくなり、見分けやすくなります。
メスの場合は、肛門のすぐ下に小さな切れ込み線のような陰部(外陰部)があります。レイアウトは、小文字の「i」のように見えます。肛門と膣口はとても近くにあるため、肛門と膣口の間にはほとんど毛が生えていません。
子猫の性別を判断するときに使ってはいけない特徴を2つ紹介します。オス猫の陰茎は、交配時以外は露出することはほとんどありません。また、睾丸は陰嚢内にありますが、小さすぎて識別できない場合があります。また、多くのオスの子猫はスプレー防止のために生後6カ月ほどで去勢されます。したがって、睾丸がないからといって、必ずしも子猫がメスであるとは限りません。
生後8週未満の子猫の場合は、未発達で構造が小さいため性別を判別することは困難です。しかし、その時期はまだ兄弟姉妹と一緒にいるはずなので、子猫同士を比較するで判断することができます。ただし、子猫を確認する場合は速やかに行い、母猫や兄弟姉妹に過度のストレスを与えないように注意してください。
コートカラーで見分ける
特定の性別の猫に多く見られる毛色があります。例えば、三毛(トーティ、キャリコ)は2本のX染色体の存在が必要なので、ほとんどの場合はメスです。
高校の生物でも習ったかもしれませんが、ヒトを含む哺乳類はX染色体が2本ある個体(XX)はメスで、X染色体とY染色体が1本づつの個体(XY)はオスです。
ただし、遺伝子の異常(クラインフェルター症候群)で2本のX染色体と1本のY染色体を持つオス猫もいます。その場合は三毛なる可能性はありますが、非常にまれなケースです。
まとめ
子猫の性別を正確に判断することは重要であり、単に名前の付け間違いを避けるためだけではありません。いくつかの健康問題や行動上の問題が発生する可能性は、性別によって異なります。
例えば、尿路疾患はすべての猫に共通する病気ですが、オスはメスに比べて、致命的な尿路閉塞を発症するリスクが非常に高くなります。