室内の空気は外気の2~5倍汚れている!

いきなりですが、みなさんは、室内の空気は外気の2~5倍汚れているということを知っているだろうか。そしてなんと、イェール大学環境大学院とコロンビア大学地球研究所が毎年まとめている「環境パフォーマンス指数(EPI)」の大気環境の国別ランキングにおいて、日本は180カ国中でなんと104位という以外な結果……。

また、私たちが摂取する物質のうち、重量比で83%が空気で、そのうち57%が室内の空気なのだ。そう考えると、いかに室内の空気が体に影響をおよぼすのかがわかるだろう。食べ物や水に気をつかっている人は多いと思うが、このデータから、室内の空気環境の重要性がわかってもらえたと思う。そして、それは何も私たち人間だけでなく、愛するペットも同様なのだ。

ではどうすればよいのか。結論からいうと、次亜塩素酸と空気清浄機で除菌・消臭・ハウスダストを除去することだ。えっ? そんなの当然でもうやってるって? それは失礼しました。でも、次亜塩素酸や空気清浄機も進化していることを知っているだろうか。今回は、私が試して納得したオススメの商品を紹介しよう。

P’s GUARDという除菌・消臭剤

多くのブリーダーさんは「次亜塩素酸水」という除菌・消臭剤を使っている。しかし、効果については、やや議論があるようなのだ。で、先進的なブリーダーさんが使い始めているのが、「P’s GUARD」という除菌・消臭剤。次亜塩素酸水と同等の除菌効果と、より強力な消臭効果を持ちながら、安全で食品添加物としても利用されている。その効果と安全性が認められ、食品工場や公共施設、ホテルや医療保険機関などでも次々導入されているという。空間噴霧器も使えるとあって先進的なブリーダーさんが、次亜塩素酸水から乗り換えているという。

ここでは、ペット向きの次世代除菌・消臭剤「P’s GUARD」と空間噴霧器を、実験とともに性能や便利さをご紹介しよう。

これまでの除菌・消臭剤は、危険だったり扱いにくかったり

数年前に除菌・消臭効果があるとして、少しブームの兆候を見せた次亜塩素酸ナトリウムというものがある。プールの消毒などに使われる次亜塩素酸ナトリウムは、プールのように大量の水で薄める場合は問題ないが、殺菌のために高濃度で使う場合は、刺激臭が強く、手で触れられないほど危険で、金属腐食もあった。

「P’s GUARD」Webサイトより抜粋

そこで、次亜塩素酸水が登場し、ここ数年でブリーダーさんの間で流行るようになった。しかし、それでもやはり議論があった。

一般的に次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウムにpH調整剤を添加するなどして「弱酸性」に調整したもので、ウイルスやニオイの根源に直接噴霧すれば高い効果を得られる。しかし、除菌・消臭力は強いものの保存性が低く、肝心の有効成分である塩素がすぐに蒸発してしまうという特徴がある。そうなると、空中を飛び交い、どこにいるかわからない菌に対しては、効果を発揮しにくいのだ。

「P’s GUARD」Webサイトより抜粋

有効成分=塩素が失効しやすいということは、たとえ買ったばかりの次亜塩素酸水でも、倉庫に長く在庫されていた製品は、除菌・消臭効果もなくなっているということになる。実際に格安で販売されているのも目にすることがあるが、本当に安いのか、効果がなくなって叩き売りしているのかを見極める必要がある。

第三世代の次亜塩素酸ナトリウム製剤「P’s GUARD」は、食品添加物としても認められるほど安心で安全で扱いやすい

多くのブリーダーさんが効果に疑問を感じつつも、まわりで使っている人が多いという理由から、広く使われている次亜塩素酸水。しかし、効果や使いにくさに疑問を持った一部の先進的なブリーダーさんの間で、一躍注目株となったのが「次世代次亜塩素酸ナトリウム製剤」こと製品名「P’s GUARD」だ。

次亜塩素酸水と同等の効力をもち、また従来の高濃度次亜塩素酸ナトリウムの危険性や使いにくさを改良した弱アルカリ性の水溶液になっている。これにより、金属腐食の心配もないので空間噴霧器が使えるうえに、漂白作用や刺激臭もなく、肌にも優しい除菌・消臭剤となった。

前述のとおり、次亜塩素酸水の弱点は、蒸発しやすく有効成分が不安定なため殺菌効果が弱まりやすいということだったが、「P’s GUARD」は次のようにして克服・改良している。

いままでの次亜塩素酸水の除菌・消臭イメージ

P’s GUARDの除菌・消臭イメージ

次亜塩素酸水は、噴霧したところにウイルスやニオイの原因菌がいれば除菌・消臭できた。ただし、そこにウイルスやニオイの原因菌がいなければ、蒸発してしまい効果は持続しにくかった。

しかし、「P’s GUARD」は除菌・消臭成分の次亜塩素酸イオンを、たんぱく質に触れると破裂する(例えでわかりやすくイメージすると)特殊カプセルで包んでいる。そのため部屋の隅々まで空気中を浮遊し、そこにウイルスやニオイの原因菌(たんぱく質)がいるとカプセル(イメージ)が破裂し、除菌・消臭するというしくみだ。

いうなれば、戦艦を沈めるため海を浮遊している機雷のようなもの。これなら除菌効果も長持ちするわけだ。

また、いちばん気になるのは、ペットに対して安全なのか? という点。じつは「P’s GUARD」の成分である次亜塩素酸ナトリウム製剤は、食品添加物として認められている。なにより水道水の除菌に使われているということで、わかっていただけるだろう。ニオイもほとんどなく、モノを漂白してしまうこともない、しかも除菌・消臭効果は高いという優れものなのだ。

さらに、「P’s GUARD」のWebサイトを見ると「金属が錆びない(水と同じ程度)」とある。つまり金属の錆びについては、空気中の水分と同程度の影響と考えられ、特に気にする必要はなさそうだ。

パッケージ裏の成分には食品添加物と表示されている

ここまで紹介すればおわかりのように、次亜塩素酸水は、今後加速度をつけて新型次亜塩素酸ナトリウム製剤、つまり「P’s GUARD」に切り替わっていくと思われる。

「P’s GUARD」の消臭効果はどれほどのもの?

実際に「P’s GUARD」を使って、どれぐらいの消臭効果があるかを試してみた。測定に使ったのは、いつもニオイ関係で使っているプロ用のニオイセンサーだ。

プロ用のニオイセンサー

「ニオイがしない」と感じるところで、レベルを0にあわせて(キャリブレーション)、それよりどのくらいニオイがするかを数値で表す。なので数字の値は、絶対的なニオイレベルでなく相対的なものという点に注意してほしい。

まずは、わが家の愛犬、定吉が毎日愛用している毛布。ニオイレベルは85。家族に言わせると、筆者の靴下ほどクサいという(笑)。これに「P’s GUARD」を霧吹きで吹きかけると、どのぐらい消臭できるだろう?

筆者の靴下ほどクサいという定吉くんのご愛用の毛布。ニオイレベルは85

P’s GUARDをスプレーして消臭

結果はニオイセンサーを使わずともわかるほど。まだ「P’s GUARD」が乾かないうちから、センサーのニオイレベルは35まで下がった。つまりニオイはおよそ6割減ったということだ。スゲー!

不思議そうにニオイを嗅ぎまくる定吉

僕のニオイが! ないっ!

かたや定吉の反応は、「ん? 僕のニオイがしないぞ?」とクンクンニオイを嗅いでいる。消臭剤の刺激臭がまったくないので、ニオイを嫌がることもない。ただ、いつものお気に入りのタオルなのに、ニオイがしないのを不思議そうにしているのだ。

次に試したのは、ハウスの中にあるベッド。こちらは「P’s GUARD」を吹きかけただけで、61→21へとダウン。こちらも6割以上消臭できた。

ハウスの中にあるベッドに直接噴霧した

こちらも、ひと拭きでニオイレベルを65%ダウンできた!

続いては、定吉のトイレ。ふだん暮らしているとそんなに気にならないトイレでも、コレまででもっともニオイレベルがきつかった。人間の鼻がいかにいい加減な器官ということがよくわかる。それが、一瞬で半分のレベルに。

トイレや周辺に噴霧してみる

それほど気にならなかったトイレだが、ニオイレベルは115。トイレを中心に部屋全体にスプレーすると、61まで下がった。一瞬でニオイは半分のレベルに

空間噴霧にこそ「P’s GUARD」がオススメ

「P’s GUARD」の消臭効果は実験で明らかになったが、特徴のひとつでもある空間噴霧での活用。部屋の隅々まで浮遊してウイルスやニオイの原因菌を不活性化させる。その際に最適なのが、デザイン性の高い家電製品メーカーcado(カドー)の「PG-E610S」だ。

背は高いが低重心でどっしり重たく、多少ペットが触れても倒れることはない、金属のパイプ(吹き出し口)はおよそ90cmほどあり、細かいミストを広範囲に噴霧する

一般的には加湿器として販売されていたが、「P’s GUARD」専用噴霧器として登場した。超音波式の加湿器だが、機器の下部でミストを生成し、長いパイプを通って上部から噴霧されるため、上部からはきめ細かいミストだけが噴霧されるというもの。通常の超音波式の加湿器と違い、機器のまわりがびしょ濡れになってしまうことがない。

消臭・殺菌に加えて加湿する場合は、「P’s GUARD」を水道水で5~10倍希釈する

使い方も準備も簡単。水タンクに「P’s GUARD」を注いでスイッチを入れるだけで、24時間自動で噴霧してくれるため、つねに部屋の空気は消臭・殺菌される。17畳間まで対応でき、タイマー運転や間欠運転もできるので、「P’s GUARD」を節約したい場合にも便利。多頭飼いの場合は連続運転して、急速消臭することも可能だ。

もちろん、乾燥する時期には加湿器として使い、風邪の流行る季節や、花粉症、ニオイが気になるときだけ「P’s GUARD」で使ったりもできる。

別売の「P’s GUARD」。1パックで2.3リットル

本体価格は「P’s GUARD」が1パック添付され62,640円(税抜)。詰め替え用「P’s GUARD」液剤2.3リットル 4点セットが15,120円(税抜)で別途購入できる。節約モードで運転すると、4倍に希釈し、1日8時間運転した場合、約2ケ月間使用できるという計算だ。ランニングコスト的に見ても、それほど負担にならないだろう。

ただ、この製品は人気のため在庫が少なくなっている。cadoでは現在、花粉症シーズンにあわせて後継機種を検討中とのこと。いますぐに欲しいという人は、ピーズガードのオフィシャルストアへ急げ!

そしてとうひつとつ。もっと小型でコンセントのないところでも使いたいというニーズに応えた製品が「PG-E10」だ。

この製品は電池式なので、卓上や棚に置いたりするだけでなく、壁掛けできるのでコンセントのないような壁の高所から「P’s GUARD」を散布できる。ニャンコやイタズラ好きの子が電源コードを噛んでしまう心配もない。本体価格は1万円(税別)で、交換用P’s GUARDボトルは4本セットでの販売となり、価格は4000円(税別)。

ペットボトルサイズ(480ml)の小型除菌消臭器「PG-E10」

電池式なので、テーブルや棚に置いたり、壁掛けしたりできる

ガス系のニオイは、活性炭を使った空気清浄機で瞬間消臭

ペットとは直接関係ないが、「P’s GUARD」でニオイの強いものの代表例をいろいろ試してみた。その結果、ニンニクがもっとも強烈(笑)で、664(ピークは700越えしていた)。消臭すると270ぐらいまで落ちていた。

でも不思議だったのは、キムチとコーヒーだ。

ニンニクは、664(こんなに強烈とは!)

→270までダウン

キムチは「P’s GUARD」使用前が355→使用後288

少し消臭されているが、これまでのように劇的な変化がない

コーヒーはP’s GUARD前が122

なのに、スプレーしたら逆に175にニオイアップ!

これまでペット臭は半分ぐらいまで取れていた「P’s GUARD」なのだが、キムチのニオイはそれほど消せなかった。コーヒーにいたってはニオイが逆に立ってしまうという……。おそらくコーヒーは、お湯を入れて香が立つあの状態になってしまったらしい。

いろいろと実験や取材をしてわかったのは、ニオイには2タイプがあり、コーヒーに代表されるニオイは、ペット臭とは違う「ガス系」があるという。次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウム水溶液での消臭は、このガス系のニオイが消臭できないということだ。

そんなニオイに効果を発揮するのが、冷蔵庫の消臭などで有名な活性炭だ。家電量販店などには、活性炭フィルターをもつ空気清浄機が発売されている。その代表例がcado(カドー)やBlueAir(ブルーエア)の空気清浄機だ。一部のメーカーは別売のオプションだが、cadoの製品は標準で活性炭フィルターを採用しており、経年劣化を抑える光触媒機能も備えているので、消臭性能が長持ちする。イオン系の空気清浄機でも消臭はできるらしいが、時間はかかるという。

実験に利用したのはcadoの空気清浄機「AP-C710S」。活性炭フィルターになっているので、ガス系のニオイの消臭も一瞬。活性炭の内容量も世界でトップクラスなので、消臭性能は世界トップレベル

実際にcadoのフィルターを使って、コーヒーのニオイで実験してみた。まずコーヒーを淹れニオイを測定、カップの上に空気清浄機の活性炭入りフィルターを乗せてニオイを測定したときの違いだ。

コーヒーにお湯を注いだときのニオイは272。お湯を注いだためか「P’s GUARD」をスプレーしたときより、さらに香りがたっている

活性炭を通すとニオイレベルは37まで瞬間的に激減!

ペット臭のほとんどは「P’s GUARD」で消臭できるが、それ以外のニオイや不活性化したウイルス、ハウスダストや花粉、PM2.5といった有害物質を浄化するのは、、活性炭フィルターを搭載した空気清浄機だ。選ぶ際には、世界基準の性能を持つことが重要だ。その基準となるのが、アメリカ家電製品協会(AHAM)が定める「CADR(Crean Air Delivery Rate)」という指標。このスコアが高いほど、クリーンエア供給率が高い=キレイな空気をたくさん供給できるということになる。今回テストしたcadoの空気清浄機は、CADR認定を獲得した日本で初めてのメーカーなのだ。

ペットもご主人も安心できる空気環境をつくろう!

食品添加物としても認められている「P’s GUARD」は、これまでの高濃度次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素製品の使いにくさや不安を解消した、除菌・消臭剤。その安全性と除菌・消臭効果が認められ、食品工場や公共施設、医療機関などに多数導入されている。ペット用としては、まだ一部の先進的なブリーダーさんの間でしか使われていないが、おそらくこれからかなりの数が「P’s GUARD」にシフトしていくだろう。

これからの乾燥する季節は風邪やインフルエンザ対策、そして2月くらいからは花粉症、ゴールデンウィークくらいからは大陸から黄砂やPM2.5……。そう考えると、除菌・消臭機や空気清浄機は一年中活躍するアイテムと言える。ペットとの理想的な空気環境を実現するには、次世代除菌・消臭剤「P’s GUARD」空間噴霧器、活性炭フィルター採用し世界基準(CADR)を達成した空気清浄機との併用がオススメだ。衣類を毎日洗濯するように、これからは空気を毎日洗えるようになるだろう。

理想の空気環境にはcadoの空気清浄機と除菌・消臭機がオススメ

また、言い方は少し悪いが、ペット用品や家電製品でデザインが洗練されているモノは非常に少ない(笑)。1年中部屋に出ているのだから、インテリアのようなデザインの製品がいい。そう考えると、性能とデザイン性をあわせもつcadoの除菌消臭機と空気清浄機は一択といっても過言ではない。

(協力/cado)