犬・猫飼育者の3人に1人が多頭飼い。SBIいきいき少短の「ペットの飼育と支出」調査
SBIいきいき少額短期保険は、「ペットの飼育と支出」に関する調査レポートを発表しました。
調査は、全国の20歳以上のペット飼育者を対象にアンケートを行い、1105名の有効回答を集めました。
調査項目は5項目。まず、飼育状況については下記のグラフのとおりで、52.5%の人が犬を飼育し、猫は36.4%、犬・猫の両方を飼育している人が11.1%となりました。特徴的な点は、犬と猫を2匹以上飼育する「多頭飼育」の比率が、犬(9.9%)、猫(12.9%)となり、犬・猫両方を合わせ、全体の33.9%を占め、3人に1人は多頭飼いという結果になりました。
「ペットの入手先」については、犬と猫では大きな違いが現れました。犬は「ペットショップやブリーダーから購入」して飼育している人が約77%となる一方、猫では「譲り受けや拾ってきて」飼育している人が約77%と高い結果となりました。これは日本獣医師会の調査レポートとも同様の傾向となっています。
より詳細を見ていくと、興味深い結果になっています。犬の場合、1匹では「ペットショップ購入」が過半を占めますが、多頭飼育になると「ブリーダーから購入」の比率が増えます。猫の場合、1匹では「知り合いから譲り受け」「拾ってきた」人が多く、多頭飼育になると「保護団体等から譲り受け」「拾ってきた」比率が増加しています。
犬・猫飼育者の居住環境については、持家一戸建ての人が飼育種類・頭数を問わず、過半数を超え、特に犬2匹以上と犬・猫両方では74%以上の高位となる一方、猫飼育では1匹でも2匹以上でも賃貸の人が20%以上という結果になりました。ペット可の賃貸住宅の供給が増加傾向にあることも要因と考えられます。
では、お金については、どうでしょう。「ペットにかけている1か月の支出」を聞いたところ、全体平均では1万1459円となりましたが、全体の中央値でみると1カ月5000円という結果となりました。犬と猫それぞれの平均値でみると、1匹飼育では猫は犬の62%、多頭飼育でも65%と低い数値となり、一般的に言われている「犬よりも猫のほうが飼育費は低い」という結果がこの調査でも実証されました。年代別の平均値をみてみると、20代がもっとも高い1万4009円という結果となりました。
「ペットを飼い始めてから現在までペット飼育の関連支出のためにほかの生活費を節約したか」という質問ですが、全体的には7割弱の人が「節約していない」との回答となりました。そして、飼育種類と頭数別にみると、「節約していない」人の比率は、猫1匹の78.8%に対して、犬・猫両方だと47.2%と大きな格差が現れており、ペット飼育の種類と頭数によって、節約への意識が異なる結果となりました。
さらに、「今後のペット関連支出の増加にどう対応するか」と聞いたところ、「ペットのためなら増えても構わない(節約しない)」と答えた人が41.4%ともっとも高く、続いて「ほかの生活費を節約する」人が31.7%、「ペット関連支出を節約する(26.9%)」となり、ペットのためならお金を惜しまない飼育者が多いという結果となりました。
これらの結果を踏まえ、ファイナンシャルプランナーの風呂内 亜矢さんは、「人生における支出は、ライフスタイルが変わると優先順位が変わります。ペットは家族の一員と考える人が増えていることから、子どもが生まれたときに生じがちなお金の優先順位の変化が起こっている可能性を感じさせる結果にもなっています」とコメントしました。
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