アイペット損保は、ペット保険契約者の保険金請求に関して実施した調査結果「ペットの傷病ランキング」を発表しました。
最近では、医療の進化や室内飼育の増加に伴って、犬も猫も平均寿命が伸びています。今回のアイペット損保の調査では、0~16歳の犬・猫が対象となっており、種別や年齢ごとにかかりやすい傷病(疾患と外傷を総称した呼称)に違いが見られることが明らかになっています。
犬も猫も「皮膚炎」がもっとも身近な病気
総合ランキング(種別、年齢不問)では、第1位が「皮膚炎」となっており、その後は「下痢」や「嘔吐」などが続きます。「アレルギー性皮膚炎」が9位に入っているように、皮膚炎は犬や猫にとっても身近な病気といえます。また、「アレルギー性皮膚炎」は食事が原因であるケースが多いようです。
ちなみに、ランキングに入っている傷病は、請求件数に対して48.4%と半数近くを占めています。この結果からも、これらの傷病は、犬や猫にとって身近なものであることが推測できます。
種別ごとでは、犬は「皮膚炎」、猫は「下痢」が1位に
犬に特徴的な傷病は、「腫瘍」「胃腸炎」「てんかん」「アレルギー性皮膚炎」「骨折」という結果に。一般的に犬の疾患別来院理由は、「皮膚炎」「消火器」「眼」の順で多いと言われているそうです。また、猫に特徴的な傷病は、「猫風邪」「膀胱炎」「結膜炎」「腎不全」「心筋症」となっています。
また、アイペット損保で契約数の多い人気5犬種においては、犬の傷病ランキングに入っている傷病では「外耳炎」「皮膚炎」「下痢」「嘔吐」「誤飲」となっています。猫の場合は、人気3猫種とも「下痢」による請求件数がもっとも多くなっています。
0歳の犬や猫に特徴的な傷病は?
年齢別に傷病ランキングを見てみると、0歳の犬に特徴的な傷病は「ケンネルコフ」(伝染性気管支炎)であるのに対して、5歳以上の犬は「腫瘍」という項目が見られ始めることがわかりました。また、0歳の場合は「誤飲、誤食、異物誤食」が多くなっており、7歳以上では「白内障」、8歳以上では「僧帽弁閉鎖不全症」(心臓に関する傷病)が挙げられているそうです。小さな子には飼い主の注意が必要なこと、年齢を重ねるにつれて臓器に影響が出始めるのは、人間と同じですね。
一方で、0歳の猫に特徴的な傷病は「猫風邪」や「耳ダニ」となっています。5歳以上では「心筋症」や「腎不全」、「膀胱炎」といった傷病が見られます。さらに、7歳以上になると腎臓に関する「腎結石」や「血尿」になる猫も増えています。
また、手術の場合は、上位5傷病ランキングでの平均入院日数(日帰り入院を含む)は犬が2日間、猫が1.4日間となっています。もっとも入院日数の長い傷病は、犬では「椎間板ヘルニア」(5日)、猫派「尿道閉塞」「尿道狭窄症」(8日)となっています。
みなさんの愛犬や愛猫は、体に不調はありませんか? たとえば、体を痒がっていたり、食事の量やスピードに変化があったり、つまづく回数が増えたなど、日ごろからよく観察していることで病気の早期発見にもつながります。また、スキンシップで体に触れることが多いほど、体の異変にも気づきやすくなります。そして、元気で健康であっても、定期的に健康診断を受けたりして、これからも愛犬や愛猫の健康を守ってあげてください。
【調査概要】
- 調査対象:2015年8月1日~2016年3月31日にかけて保険金の請求を直接されたアイペット損保の契約者(保険金の支払い日ベース)
- 調査サンプル数:3万1979件
- 調査実施日:2016年5月16日