エンタメ性も高くて、ペットの健康管理にも役立つウェアラブル
ウチの定吉はいつも寝ている気がする。朝は誰よりも早く起き、朝ごはんを食べるとコタツの中に入ってグー。家族が会社や学校に出かけるときは、その様子を見るためにコタツから出てくるが、今度はフテ寝してグー。昼間は何をやっているかわからないが、たぶんコタツの中でグーしているか、大好きなピンポン玉を自分で投げては取りに行き、飽きるとソファーでグー。
夕方から夜にかけては家族が帰ってきたり、ちょっかいを出すので、ぶっちぎれそうになるほどシッポを振りまくって、部屋中を走りまわる。しかし、21時ぐらいになるともう、まぶたが重たくなってグー。
スヌーピー(snoopy)というかわいいワンちゃんがいるのは知っているが、ウチの定吉はスリーピー(sleepy)だ。
そんなワンちゃんの毎日の生活をさまざまな角度から分析できるのが、ペット用のウェアラブルデバイス「MOTION」だ。
小型カメラを首輪につけると負担になってしまう小型犬、寝てばっかり(笑)で1日の行動のビデオを見ているとこっちが眠くなっちゃう、スリーピーなワンちゃんにオススメ。
MOTIONならワンちゃんのライフスタイルもわかるし
ヘルスケアが楽しくなる
MOTIONの最大の特徴は、1日のワンちゃんの活動がグラフで見られる点だ。映像ではなく数値化されたグラフなので、ライフスタイルがひと目でわかる。首輪につける単3電池サイズの小さなデバイスには、振動センサー(万歩計)や温度センサー、明るさセンサーや時計などが内蔵されている。このデータはスマートフォンと無線でやり取りできて、いつどれだけ運動したか、そのときの気温や明るさなどを1時間ごとにグラフ化してくれるのだ。
次のグラフは定吉のある日の活動。
グラフが高くなっているところは、部屋の中を走りまわったり、お散歩に行ったり、筆者や家族にちょっかいを出されて応戦している部分だ。主に振動センサーをもとにグラフ化しているようで、寝ているときはグラフは低く表示される。
グラフは1日単位、週単位、月単位で表示できるので、いろいろな断面から行動パターンが調べられる。1日の行動パターンでは、ご主人がいないとき、だいたい何時ぐらいに猛烈に部屋を走りまわっているのか、イタズラをしているのかを調べたり、といったことも可能だ。これをもとにペットカメラなどを併用すれば、どんなイタズラをしているかが一目瞭然。週間や月間表示は「最近元気がないなぁ……」「ちょっと足をケガしてるっぽい?」というときに使えるだろう。いつもより運動量が少なくなった日には、きっと何か原因があるはずだ。
棒グラフの下に表示されている曲線グラフは、時刻ごとの運動量を示している。棒グラフを1日単位で表示すると、同じ意味になってしまうが週間表示にすると、1週間の平均的な生活パターンが見えてくる。定吉の場合は、だいたい朝の5~6時あたりでもぞもぞと起きだし、昼の12時まで絶好調で遊びまくっているのがよくわかる。昼を過ぎると、眠くなり4時間サイクルでひとり遊びをして、運動量が少し多くなっているようだ。夜は筆者に付き合ってだいたい0時ごろまで、ちょっかいを出したり出されたりを繰り返し、0時過ぎに寝ているようだ。
これらのデータをもとに、ペットの性格を自動判断してくれるのが楽しい。グラフの下には「フィットネスフリーク」や「怠け者」「マラソン選手」「空想家」などと指摘され、なかなか笑わせてくれる機能だ。
また、気温やまわりの明るさのグラフも表示される。ウチはペットのためにエアコンを付けっぱなしにしてあげるような、やさしい家庭じゃないので、冬でも室温はかなり低めだ。とはいえ、家の中なら外気よりも暖かく、ちょっと長めに毛をカットしているので、これでじゅうぶん! とエアコンをつけない口実がつくれた!?
また、まわりの明るさは、南向きの部屋にいるにも関わらず昼過ぎに暗くなっている。これは、定吉が愛してやまないコタツの中で昼寝をしているから。グラフを見ると、家族が帰ってくるまでほとんどコタツの中で昼寝して、コタツの中でもぞもぞ運動しているというのがよくわかる。そりゃぁ~「空想家」ってコメントをもらうだろーさ(笑)。
ここまでは首輪につけるMOTIONが自動的に収集してくれるデータだが、体重を量って入力しておけば、体重の変化もグラフとして示してくれる。のそのそ歩くパグくんや、ちょっと体の重たそうなビーグルくんなどは、体重管理もしっかりしてあげたい。
独自のペットポイントシステムで簡単に健康管理
ワールドランキングにも参加できちゃう
いろいろなデータをもとに、ワンちゃんの行動やヘルスケアをグラフ化してくれるMOTIONだが、お年寄りや子どもには少し難しいかもしれない。そこでMOTIONでは、独自の指針「ペットポイント」というシステムを使っている。これはペットの1日の行動を「怠惰」「アクティブ(活動的)」「ダイナミック(非常に活動的)」の3パターンに分け、それぞれの状態が1日何パーセントになるかを示したものだ。この割合を得点化したのがペットポイントというわけだ。
既定の目標値は1日あたり4000ペットポイントとなっており、小型犬のマルチーズでも、日によっては4000オーバーすることもある。定吉の場合は、平均ペットポイントは2500程度だ。この数値を見れば、ふだんに比べてどれだけ活発に運動したか、寝てばかりだったかがひと目でわかる。
このペットポイントは、世界中でMOTIONをつけているワンちゃんたちと競うことができ、日々や週間、月間のワールドランキングやお友達ランキングが見られる。また、自己ベストなども表示されるので、ちょっとしたゲーム感覚で遊べる。
さらにおもしろいのは、一定条件をクリアするとバッチがもらえる点だ。定吉がもらったのは「1万ペットポイントバッジ」、寒いところに3時間以上いた「ペンギンバッジ」、1日ずっとまったり過ごした「LAZY(怠け)バッジ」などをもらっている。
ほかにもかかりつけの獣医の情報なども登録できたり、SNSサイトにグラフなどをシェアできるので、ペット日記としても楽しめる。
バッテリー内蔵で1回の充電で1週間のデータが取れる
データの収集だけでなくネームタグにもなる
MOTIONはとても小さく軽いため、小型犬でもまったく問題ないだろう。実際に定吉はMOTIONがまったく気にしていなかった。
バッテリーは充電式の電池が内蔵されていて、首輪に取り付けるホルダーからデバイスを外し、専用の充電器にセットすると、スマートフォンのようにUSBから充電できる。
スマートフォンとのデータ通信は、近距離無線通信のBluetoothを使っているので、近くにペットがいればコタツの中にいても、データを収集できる。同時に電池残量もスマホから確認できる。
本体は防水式なので、お散歩で急な雨で濡れても大丈夫。また、ボタンを押すと本体のみでも電池残量やペットポイントを確認できるほか、登録した名前を表示できるので、ネームタグにもなる。
初めてBluetoothデバイスを使う人にとっては、ペアリングという独特の操作が少し難しく感じるかもしれないが、初回起動時に一度設定するだけなので、マニュアルに従っていけば、さほど骨を折らずにインストールもできるはすだ。
大切なペットのヘルスケアアイテムに
ワンステップ上のペットライフを楽しむアイテムとして
これまでペットの様子を監視するカメラや、ペット目線の映像が撮れるカメラは山ほどあった。確かに便利ではあるが、その一方で、映像チェックに時間がかかったり、別の日との比較ができないという側面もある。
このウェアラブルデバイスのMOTIONは、大切なペットの行動パターンを調べられるだけでなく、蓄積したデータを比較することで、ペットの健康状態を一目瞭然で把握できる最高のアイテムだ。
ペットポイントやおもしろい性格診断、一定の条件をクリアするともらえるバッジシステムなど、楽しみながらペットのヘルスケアに役立てられる。ペットライフをよりおもしろく、より魅力的に、ペットとの距離をより身近に感じられる、エンターテインメント・コミュニケーションツールとしてぜひオススメしたい。
商品名:MOTION
サイズ:幅50mm×高さ15mm×厚さ9mm
重量:7g
対応機種:iPhone(iOS 7以降)iPad(iOS 7以降)Android(Version4.3)
日本総代理店:INNOVA GLOBAL
価格:9800円(税別)
URL:http://innova-global.com/jp/tractive/
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