「冬の妖精」といわれる美しさと、犬のような従順さを併せ持つロシアンブルー
ペトハピ編集部が実際に取材し、自信をもって紹介できる “真の優良ブリーダー” です。
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猫種:ロシアンブルー
猫舎名:キャッテリーSNOW-ISLAND(キャッテリー スノーアイランド)
ブリーダー/動物取扱責任者名:島田有紀子
登録情報:生衛 第200-00153号(販売)第201-00190号(保管)
繁殖歴:22年
住所:神奈川県相模原市
メール:Webサイトのお問い合わせから
Webサイト:http://snow-island.russianblue.net/
神奈川県・相模原市の閑静な住宅地の一角にある「キャッテリー SNOW-ISLAND (キャッテリー スノーアイランド)」。一般家庭内での繁殖で、2年前に新築された家には猫たちが快適に生活できる工夫が満載です。ロシアンブルーとの出会いは小学生のころにさかのぼります。図書館で猫百科を読み、「短毛種の貴族」「冬の妖精」と表現された美しい猫は心の中に強い印象を残しました。
「いつかロシアンブルーを飼いたい」――大学生になりアルバイトをして夢を叶えます。その後、キャットショーに参加したことをきっかけに、美しいロシアンブルーを産出したいという気持ちが強くなり、1994年からブリーダーとしての道がスタートしました。
「CFA(The Cat Fanciers’Association, INC)のスタンダードにのっとった、美しく性格のよい、健康的な猫を繁殖すること。また、流行に偏らない熱烈なロシアンブルーのファンを増やすことを最大の目標としています」と島田ブリーダー。その熱い想いはいま、世界中に広がりロシアンブルーのファンをますます魅了しています。
※CFA(The Cat Fanciers’Association, INC)とはアメリカ、カナダ、南米、ヨーロッパ、アジア(日本含む)、ロシアなどに600以上の所属クラブを持つ世界最大の愛猫協会として活動する非営利団体です。
ロシアンブルーの特徴と魅力
ロシアンブルーの起源にはさまざまな諸説がありますが、ロシアで自然発生した猫種と言われています。ロシアの港町であるアルハンゲリスクの土着猫という説が有力です。18世紀半ばにイギリスや北欧に伝わり、人気が上昇しましたが、第二次世界大戦中に数が激減し絶滅の危機に陥りました。そのため、戦後にはブリティッシュショートヘアとシャムネコの交配により回復が図られ、ロシアンブルーの姿を取り戻すことができたのです。
シルバーのティッピングがなされた美しいブルーの被毛はキラキラと輝いています。柔らかく密に生えていて、シルクのような手触りです。全体的にスレンダーな印象で、筋肉が引き締まり、運動神経は抜群です。大きな耳とグリーンの瞳が印象的な中位の楔形の頭部を持っています。頭部は正面から見ると丸みを感じますが、横顔は平らで、鼻筋、額など、平面で構成されており、コブラヘッドとも言われています。また、口角が上がって見えるため、笑っているようなロシアンスマイルが見られます。
「わが家のロシアンブルーは、いわゆる家庭内ストーカーです。一見クールな印象ですが、かなり人間に対して深入りしてくるところがあります。頭が良く、愛情深いですね。容姿に関してはCFAのスタンダードに沿った高いレベルの子猫が産まれています。冬の妖精と言われるような美しさと愛らしさを兼ね備えたフェアリールックスが自慢です」と島田ブリーダー。
確かに、軽やかな身のこなしと凛とした美しさはとても印象的です。目が合うと鳴きながら飛んでくる姿はとても愛らしく、思わず抱きしめたくなります。愛情をかけて、大切に育てられていることがうかがえます。
飼育環境
自宅兼猫舎は静かな環境の住宅地の一角にあります。2年前に新築された家は、猫たちのためにたくさんの工夫がなされています。1Fの広々としたリビングを子育て部屋として併用。収納の下をトイレスペースにするなど空間をうまく利用しています。2Fには女の子の部屋、男の子の部屋、引退した子の部屋があります。女の子の部屋とリビングは透明の引き戸になっていて、外からでも中の様子を見られるようになっています。ケージは各部屋に数台ずつ設置してありますが、海外から輸入された特大サイズ。多頭が苦手なロシアンブルーのストレスに配慮して、個々のスペースを用意しています。そこにはキャットタワーが設置され、猫達の楽しい遊び場になっています。
ブリードを引退した猫たちは、島田ブリーダーの部屋でのんびりと過ごしています。エアコンは季節に応じて使用し、温度や空気の管理がなされています。窓には網戸と内側に特注のアルミの格子を施工しており、換気時に猫たちが外に出てしまう心配はありません。床はフローリングとビニルタイル仕様で、掃いたり拭いたりと掃除がしやすい素材になっています。ほかにも、2Fには専用のシャンプー台、洗濯機、フードの保存庫等も設置されています。過度な除菌・消臭はしていないそうですが、嫌なニオイはまったくなく、掃除が行き届いた清潔な環境が保たれています。充分な飼育スペースが確保された猫舎です。
ブリードの考え方
「わが家はラインブリード(系統交配)とアウトブリード(異系交配)を中心に行っています。安全に優秀な遺伝子を引き継ぐことができるので、この方法をとっています。気質も重要な要素と考えているので、少し臆病なところがある子には明るい大らかな子を掛け合わせるようにしています。また、出産は年に1回で多くても2年に3回にし、母猫の健康状態に配慮しています」と島田ブリーダー。
そのうえで、ロシアンブルーらしい頭のよさと飼い主への深い愛情を持ち、CFAのスタンダードに則った美しい猫を繁殖することをもっとも大切な目標としています。定期的にキャットショーに参加してタイトルを取得し、繁殖した猫に対して第三者の評価を得るようにしています。さらに海外のブリーダーとも交流を持ち、つねに新しい情報を入手しながら繁殖をするなどワールドワイドで活躍するブリーダーです。
また、フードの重要性も理解しています。ヒューマングレードのナチュラルフードを中心に与えることで、栄養面だけでなく、免疫力を高めることで健康な状態を保つことを心がけています。
遺伝的疾患についての対応
「ロシアンブルーは遺伝的疾患が少ない猫種です。現在遺伝子検査などで調べられる疾患はありません。ただ、繊細な性格から、膀胱炎、尿道結石などのストレス性の疾患に罹りやすい傾向にあります。急性・慢性腎不全にも注意が必要です。新しい猫を迎える時は、できる限り親猫に遺伝性の疾患がないことを確認してから迎えるようにしています。また、尿道結石の対策としては、できる限りお水をたくさん飲んでもらうように、ウエットフードに水を足すなどして食事での工夫をしています。そのうえで、飼い主になられる方にも留意した生活を過ごしていただけるよう、お引き渡し時にお伝えしています」と島田ブリーダー。
毎年のワクチン接種時にはしっかりとした健康診断を行っています。ほかにも、すべての猫において、カラードップラー心臓超音波検査、内臓のエコー検査、FeLV猫伝染性白血病ウイルス及びFIV猫エイズウイルスの検査も行い問題ないことが確認されています。
引き渡しまでの生活環境
母猫は女の子の部屋のケージの中で出産をします。日ごろから出入りしているゲージなので、ストレスを感じることなく出産と子育てをすることができます。子猫たちは、母猫の愛情を受けながらすくすくと育ちます。生後1カ月程度で少しずつ離乳食を食べ始めます。歩行も安定してきて行動範囲も広くなります。ちょうどそのころに母猫と子猫は1Fの子育て部屋に移動します。テレビの音などいろいろな生活音を聞きながら、人との生活環境に慣れていきます。毎日部屋を自由に動き回り、母猫や兄弟姉妹と楽しく過ごします。
「子猫は基本的に生後55日目で1回目のワクチン接種をします。その後、3週間ごとにワクチン接種を行い3回目の接種から1週間後以降に新しいお家にお引き渡しとなります。その間はしっかりと社会性を身に付けてもらいます」と島田ブリーダー。先住猫がいない場合には2回目のワクチン接種後、生後3ヶ月以降にお引き渡しすることも可能。基本的に、子猫は飼い主さんのご自宅まで直接お届けしています。こうして、子猫達は新しい飼い主のもとへ巣立っていきます。
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