サメ肉は犬の低アレルギー食となりうるか?
2019年に『Journal of Allergy and Clinical Immunology』に掲載された「Patients Allergic to Fish Tolerate Ray Based on the Low Allergenicity of Its Parvalbumin」という論文によると、硬骨魚にアレルギーのあるヒト食物アレルギー患者のほとんどは、サメやエイなどの軟骨魚においてアレルギーのリスクが低いということがわかりました。
魚アレルギーの原因となることが多いのは、パルブアルブミン(魚類のアレルゲン)と呼ばれるカルシウム結合タンパク質。特にコイ、タラ、サケなどの硬骨魚類の「β-パルブアルブミン」が原因となります。
一方で、サメやエイなどの軟骨魚類に含まれるのは「α-パルブアルブミン」です。これは、ワニなどの爬虫類、カエルなどの両生類にも存在しています。
「α-パルブアルブミン」と「β-パルブアルブミン」はかなり違いがあり、アミノ酸配列同一性は50%未満とされています。
パルブアルブミンは、120~140℃で60分ほどの加熱により多くが減衰します。また、水溶性タンパク質であり、水にさらすことでパルブアルブミン量は低減します。ただ、自宅で処理・調理するのは難しいので、手づくり食の場合は高温加熱処理されたものを使うのがよいでしょう。
むしろ、サメやエイ、最近話題のワニ肉などを与えるのもオススメ。オメガ3脂肪酸も含んでいるので、アトピー性皮膚炎や関節炎、心臓病や腎臓病の悪化を防ぐ効果も期待できます。
コメントを送信