【編集興記】特定非営利活動法人SPAに見る動物保護団体の闇
ちょっと気になったペット関連のトピックスを、編集スタッフが持ち回りで紹介する“不定期”コーナーです。
昨今は、動物愛護や保護意識が高まり、飼い主だけでなく一般の人たちの意識も変わってきています。動物保護に関するボランティアや任意団体、NPO法人は増加の一途を辿っています。しかし、それらすべてが健全に運営されているとはいい難いのもまた事実です。
その一端が昨日、文春砲で明らかにされました。ご覧になった方も多いと思います。
「クソみたいな人間」朝倉未来、丸山桂里奈が支援 犬の殺処分ゼロを目指す動物保護団体代表のパワハラ音声
記事の内容によると、特定非営利活動法人SPAの代表によるパワハラが尋常でない様子が書かれています。そうした行為は、日常であったことを想像するに難くありません。スタッフの心痛は計り知れませんが、同じスペースに暮らす犬や猫たちにも、少なからず影響を与えていたように思います。
怒鳴り声や物を叩く音などは、自分たちに向けられたものでなくても、確実にストレスになり、それが蓄積するば病気の原因になることもあります。
特定非営利活動法人SPAは、2019年6月に設立され、8月に譲渡・保護のプラットホーム「SPA」を開設しています。この団体には、芸能人が寄付したり、メディアが取り上げたりしたことで、容易に寄付も集まったのでしょう。
しかし、その寄付金の扱いも、感謝という気持ちさえないように思います。純粋に保護活動をしていたのではなく、保護ビジネスをしていたのでしょう。当時のリリースでは活動の素晴らしさを謳い、さらに海外の動物愛護団体とも連携している旨の記述がありましたが、現状ではそういった様子も見られません。
この代表は、自身でも自覚しているように「熱くなっちゃう人間」のようです。今回の件以外にも、経営するペット霊園がそれまで加盟していた「全国ペット霊園協会」を脱退しています。所属する霊園との関係悪化が原因のようでした。
動物に関わる人は、すぐに熱くなってしまうようではいけません。じっくり向き合ってこそ、動物と心を通わせることができると思うのです。
今回のように、保護団体の闇が暴かれるのは過去にもありました。2018年には、週刊新潮が日本最大級の保護団体「ピースワンコ」の偽善を取り上げ、その後書類送検されると同時に告発されたのです。
善意がこのような結果になるというのは、本当に残念なことです。ブリーダーやペットショップにも健全性が必要なように、動物愛護・保護団体においても必須だと思います。
私たちも、協力する際には団体のサイトをチェックしたり評判を確認したりするなど、精査することが大切です。善意の寄付は健全な団体に贈られ、犬や猫たちの幸せに活かされるべきでしょう。
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