愛犬の散歩中に大量のトンボに遭遇した話
昨日、いつものようにわが家の愛犬ジギーとリーティラを連れて散歩に出かけると、田んぼの上を大量のトンボが飛んでいました。びっくりするくらいの量で、散歩をしているときにも体にぶつかります。愛犬もジャンプをして口をパクパク。なんとか捕まえようと必死です(笑)。
私の洋服や愛犬の背中にもとまったりして、それはもうインパクト大でした。警戒心がまるでなしの人懐っこいトンボです。夏から秋にかけてよくトンボは見かけますが、これほど大量のトンボを見たのは初めてです。この日はいつもの散歩コースでしたが、トンボのおかげで、より楽しい散歩になりました。
気になったので、さっそくネットで調べてみました。散歩で遭遇したトンボは、群れで行動する「ウスバキトンボ」のようです。ほかのトンボは群れをなして飛ぶことはほとんどないそうなので、ウスバキトンボで間違いないかと思います。このトンボは熱帯・温帯地方から南風に乗って海を渡り、ほぼ全世界に分布している種類で、ある意味特別なトンボだとか。
お盆のころになると日本各地でみられるので、祖先の霊を乗せて帰ってくると考えられ「精霊トンボ」とも呼ばれているそうです。全長5㎝程度で、お腹はオレンジ色で背面に赤みがあります。成熟時はオスのほうが赤みが強いのですが、よく知られている「赤トンボ」とは種類が違うそうです。
じつは「ウスバキトンボ」は、産卵から成虫になるまでがなんと1カ月! ほかのトンボは通常1年かかるので、それを考えると驚異的な早さです。冷静に考えると、ちょっと怖いですね。
ただ、寒さには弱く、越冬が確認されているのは八重山諸島のみ。では、なぜこんな大量のトンボがここにいるのか? 南風が多い夏の時期に、季節風に運ばれてどんどん渡ってくるそうです。低気圧や台風に乗ってやってくるので、沖縄では「カジフチダーマ―(風吹きトンボ)」という方言で古くから親しまれているとか。雨上がりの水溜まりや一時的な池でも繁殖できるので、どんどん増えるのですね。
冬を越せずに全滅するのに、それでも海を越えて日本に渡ってくる「ウスバキトンボ」。渡り鳥さながらに飛んでくるのかは謎だそうです。しかし、人間が引き起こした地球温暖化で日本の冬の寒さもずいぶんと和らいでいます。もしかしたら、いずれこの「ウスバキトンボ」が越冬できる日が来るのかもしれませんね。でもそうなれば大量どころじゃないですね。それは考えたくないなあ……。
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