【猫飼いTIPS】「猫バンバン」はドライバーの心得です!

「猫バンバン」は、エンジンルームやタイヤの隙間に入り込んでいるかもしれない猫を追い出すために、クルマのエンジンをかける前にボンネットを叩くことを意味します。万が一、猫が入り込んでいた場合には、猫の命を奪うことだけでなく、重大な事故を引き起こし、ドライバーの命をも奪うことになるかもしれません。それだけ、冬の寒い時期の「猫バンバン」は重要なドライバーの心得なのです。そもそもこの「猫バンバン」は2016年に日産自動車がSNSを通じて啓蒙活動を行い広がった言葉です。今ではドライバーの心得として、多くの支持を得ています。

入り込む理由は「暖かい」だけではない

クルマのエンジンルームやタイヤには、猫の隠れ家として最適な条件が揃っています。猫が入り込む理由は「暖かい」だけではありません。警戒心の強い猫にとって、「狭い」「薄暗い」「人目につかない」などは絶好の休息場所なのです。それに加えて、外敵から隠れられることや、雨風をしのげること、エンジンを切ったあとのクルマはとても暖かいので、冬場は特に入り込みやすいのです。体の柔らかい猫は、小さな隙間であっても体をよじって器用に入り込んでしまいます。成猫だけでなく、小さな子猫も入り込む確率が高いのです。

JAF(日本自動車連盟)の報告によると2020年1月の1カ月間で、「猫が車に入り込むことでのトラブル」が42件あり、そのうちエンジンを始動してからの緊急要請が9件もあったそうです。猫が入り込んでいることに気が付かずにエンジンをかけてしまうと、猫がエンジンベルトに巻き込まれてしまい命を落としてしまいます。それが要因でエンジンベルトの洗浄作業が必要となったり、千切れたりする要因にもなります。猫の命を守るためにも、乗車前にはボンネットなど、エンジンルーム付近を叩く「猫バンバン」は大切なことなのです。

「猫バンバン」はどうやればよいの?

「猫バンバン」は、単に叩けばよいというものではないようです。その名の通り、バンバンと音がなるほど強くたたいてしまうと、その音に驚いてさらに奥に入り込んでしまうことがあるからです。優しい気持ちで、コンコンと軽く叩いてまずは様子を伺います。もし猫の気配を感じたら、ボンネットを開けてエンジンルームを確認してみましょう。クルマの周囲も目視で確認しましょう。

また、「猫バンバン」は猫に危険を知らせるのが目的なので、車体を揺らす、ドアを強く閉めてみる、クラクションを鳴らしてみるのもひとつの方法です。また、クルマの下や車体とタイヤの間、タイヤハウスも猫がよくいる場所です。鳴き声がしないかどうか耳を澄ませて確認することも大切です。駐車場でよく猫を見かける場合や長期間停めたままのクルマを動かす際には、猫が入り込んでいる可能性が高いので、叩く+エンジンルームを確認することをオススメします。

入り込ませない方法はあるの?

残念ながら100%確実な方法はありません。そのため、「猫バンバン」を毎回するなどして猫が居づらい環境をつくる、忌避剤や超音波発生器を用いるなどが効果的とされています。使うことには抵抗がある人が多いかもしれませんが、猫の命を守るためには有効といえます。ただし、忌避剤は時間が経つとニオイがなくなり、効果もなくなります。超音波発生器はキーンという音がなるので、近隣住民に聞こえる可能性があるので、迷惑にならないような状況で使用する必要があるでしょう。

もし猫を巻き込んでしまったら

考えたくないことですが、前日したように巻き込みは実際に起こっています。もし猫を巻き込んだ場合には、JAF(日本自動車連盟)などのロードサービスやディーラー等に連絡をしましょう。自分で救出するのが一番ですが、実際にはエンジンルームなどのしくみを知らないドライバーがほとんどです。状況によっては、素早く対処すれば猫の命を救うことができるかもしれません。猫のためにも、クルマのためにも迅速に対応しましょう。

まとめ

「猫バンバン」はドライバーの心得です。毎日行うことは大変だと思いますが、寒い冬場は特に入り込みやすいので、猫たちの命を守るために思いやりの気持ちで「猫バンバン」をしていきましょう。