なぜ猫は空中をジッと凝視するの?
猫の目は大きい。そしてキョロキョロとよく動きます。“目は口ほどに物を言う”といいますが、猫の目からもいろいろな感情が感じられますよね。
でも、猫と人の目が合うことはそーんなにないような気がします。猫を呼ぶとコチラを向いたりしますが、視線は“コチラのほうに向ける程度”のことが多く、目と目を合わせないようにしている感じです。
目と目を合わせないのは、猫同士で不要な争いを避けるための猫の習性だそうですね。室内飼い猫だと、コチラのほうに視線を向けつつ、目を細めたりします。アレは「好き」という意思表示でもあるそうです。
でも室内飼いの猫、というか自分の愛猫とは、そこそこ目が合うような気もします。コチラを“ガン見”していることも少なくない。飼い主が猫の目をジッと見つめたりするから、慣れちゃってそうするんでしょうか? 目が合うと飼い主が喜ぶからそうするんでしょうか?
ちょっと不思議なのは、猫が空中をジッと見つめること。例えば、自分の背後のやや上、何もない空間をジッと見つめていることがあります。そこに何があるの? 何かいるの? 何かを感じるの?
さらに、天井を凝視していることもあります。一瞬ではなく、けっこう長めに。も、もしかして、人間には見えない存在が、猫には見えている……!?
それが深夜だったりすると、ちょっとゾッとします。お盆やお彼岸の深夜だったりすると、かなりゾッとしますよね。霊的存在に視線を向けているのかもしれません。
あるいは、音が聞こえているのかも。猫の視力はあまりよくないといわれていますが、聴力が凄いそうです。人間の可聴周波数が20~2万Hzであるのに対し、猫は20~10万Hz。人間には聞こえない非常に高い音である超音波まで聞こえている。これは獲物の音を頼りに狩りをするために備わった能力だといわれています。
で、猫がアサッテの方向や天井をジッと見つめているのは、そこに虫がいたり、何らかの音が響いているからかもしれません。小さな虫がカサカサ歩く音とか、照明器具が出すわずかな音とか、かも。
でも、そういう“何もない場所”をジッと凝視されると、やっぱりなんか怖いですよね。霊的存在云々でないにしても、もしかして梅雨から夏に出がちな走るのが速くて飛んだりもするあの虫の音が……とか考えると、空中を見つめる猫の視線にいろいろゾッとしてしまいます。
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