犬との暮らしで知っておきたいこと Vol.100

【犬飼いTIPS】愛犬とのドライブ旅行に実用的なヒント

[2022/09/16 6:01 am | 編集部]

ようやく猛暑も一段落し、朝夕は初秋の気配を感じるようになりました。秋といえば、連休もある行楽シーズンです。愛犬との旅行を予定している人も多いでしょう。

旅行は犬にとっても楽しいイベントです。現地まではクルマ移動という人も多いでしょうが、ある程度の長時間のドライブになるので、ストレスにならないか心配することもあるでしょう。今回は、ドライブを快適に過ごすためのお話です。

犬にとってのドライブ

いざクルマに乗るとなると、慣れない環境のために不安になったり、乗り物酔いや不快を感じる犬もいます。もし、クルマに乗るのが動物病院だけという犬であれば、注射の記憶が蘇り乗車拒否するかもしれません。

子犬でも成犬でも、共通して持っているのは飼い主への信頼です。その信頼と肯定的な強化があれば、「クルマに乗ることは楽しい」という認識になり、その期待感から愛犬を快適な方向へ導くことができます。

事前に準備することで、将来の愛犬とのロードトリップを快適にすることができるでしょう。さっそく、彼らの冒険を興奮できるようにするヒントをご紹介しましょう。

クルマにポジティブな印象を持たせる

ドライブが楽しいということを認識させて、車内で快適に過ごせるように工夫しましょう。まず、車内に愛犬のお気に入りのおやつを用意しておきます。ドアを開けたとたん、シートに飛び乗ってでおやつを取りに行くように促すことができます。ちゃんと乗れたら、追加のおやつや別の報酬を与えます。

そのあとは、車内で音楽を聞いたり、話しかけたり、撫でてあげたりと、いつも部屋でやっているくつろぎのひと時を過ごします。これを何度か繰り返すと、彼らはクルマが快適な場所であることを認識できるため、暗黙のうちにあなたを信頼し、一緒にクルマに乗ることが苦痛ではなくなります。これは、実際にドライブに行く前に数回(最低でも2、3回)は実施してください。

短時間のドライブをする

ドライブの際に、嘔吐する心配があるかもしれません。ですので、おやつはほんの少しでよいのです。はじめのドライブは、家の周辺や近くをまわるくらいがちょうどよいでしょう。大好きな家に帰るというポジティブな気持ちを高めるドライブ程度です。安全であることを確認できるようになるでしょう。

次に、少し距離を伸ばして、近くにある公園やカフェ、ドッグランなど彼らにとって楽しい場所に行きます。楽しい経験が、さらにドライブ=ポジティブという気持ちを高めることができます。

その際に、彼らの様子を確認しましょう。息づかいが荒い、あくびが多い、唇をなめる、よだれを垂らす、嘔吐するなどの症状が見られたら、直ちに停車して落ち着かせたり、家に帰りましょう。

また、愛犬をどのように乗せるかというのも重要です。ドライブシート、キャリー、クレートなど、彼らがリラックスできる方法を試してみましょう。

旅程に余裕をもつ

愛犬とのドライブ旅行には、目的地までのルート上に立ち寄るところを決めておきましょう。高速道路であれば、ドッグランがあるSAやPAを調べておくといいでしょう。一般道でも道の駅や、公園などクルマを止められる場所をリサーチしておくと困りません。

90分ごとにトイレ休憩をとるのが推奨されています。そうすれば、あなたも愛犬もトイレに行けたりカラダを伸ばすことができますし、目的地に着くまでにいろいろな場所の景色を見ることができます。特に、散歩ができる場所に立ち寄れば、愛犬にとって適度な運動にもなります。

緊急事態へ備える

愛犬と一緒に旅行する際には、万が一の事態に備えた心構えが必要です。目的地やルート上にある動物病院や動物関連施設を調べておくことです。事前に電話番号などをスマホに登録しておくのもいいでしょう。

怪我や出血、発作、中毒、発熱、アレルギー反応、過度の嘔吐など、緊急を要する場合もあります。心肺蘇生法やハイムリッヒ法など、犬の応急手当(救命処置)の知識と技術を身につけておけば、適切な対処が可能です。

また、犬が迷子になった場合に備えて、マイクロチップを装着し、IDタグ付きの首輪を着用するなどしていることを確認してください。

乗り物酔いを和らげる方法

愛犬がクルマ酔いをする場合があります。特に1歳未満の子犬は、方向感覚やバランス感覚に影響を与える内耳の一部が完全に発達していないために、クルマ酔いすることがあります。

クルマに乗り慣れていても、吐き気を催すことがある場合は、車内を涼しくして、彼らが落ち着けるようにします。ドライブ前の食事は2~4時間前までに済ませ、胃もたれの可能性を減らすために少量にし、新鮮な水も忘れずに与えます。

通常は、何度か経験するとクルマ酔いは改善されますが、あまり変化が見られない場合は、吐き気止め薬を検討してもいいでしょう。かかりつけの獣医師に相談してみてください。

まとめ

愛犬との旅行やドライブは、犬を飼う醍醐味でしょう。しかし、それを安全に楽しいものにできるかどうかは、私たち飼い主次第ともいえます。しっかり準備をし、彼らが車内でストレスなく過ごすことができれば、旅は最高の思い出になることでしょう。

ただし、迷惑駐車はしない、愛犬のうんちは持ち帰る(認められたゴミ箱に捨てる)などマナーはしっかり守りましょう。

[編集部]