【レポート】「フランセス・メモリアル」が夏の慰霊祭を開催

先日ご案内したとおり、8月20日(日)に夏の慰霊祭が開催されました。フランセス・メモリアルは「ちゃんとしたペット葬儀を執り行う」という考えでセレモニーを行っています。

もちろん、“ちゃんとした葬儀”の定義というものはありません。フランセス・メモリアルは、あとから後悔しないように、遺族とともにセレモニーをつくりあげていきます。

ペットとの別れは必ず訪れます。ただ、悲しみを無理に抑えようとすると、かえってペットロスを深めてしまうことになります。事実の否定、後悔や罪悪感といった感情の混乱。それを少しでも軽減し、「ごめんね」から「ありがとう」へ。そして「泣き顔」から「笑顔」へ。そんな考えからセレモニーを行っているといいます。

慰霊祭は遺族による祭壇の飾り付けからはじまります。司祭が入場しそれぞれがお話しをしました。モレット師による「虹の橋」のお話には、参列者すべてが聞き入っていました。

「虹の橋」のお話

家族に愛されたペットたちは虹の橋のたもとに行くといわれています。そこで、痛みや苦しみから開放され幸せに暮らしています。愛するペットを思い出すとき、その気持ちはペットにも伝わります。ペットはずっとあなたたちを見守ってくれるでしょう。

虹の橋の先には天国があります。ただ、ペットは虹の橋を渡りません。それは大切な家族を待っているからなのです。けっして急ぐ必要はありません。私たちの命がつきたとき、再び出会って一緒に橋を渡って天国に行くのです。

虹の橋のたもとには、愛を知らないペットもいます。彼らもほかのペットと同様に幸せに暮らしています。ただ、愛する家族がいませんでした。それは再会をする家族がいないということになります。家族の再会をを羨ましく見ているだけです。

でも心配はいりません。世の中にはペットと一緒に暮らしてこなかった人がいます。その人の命がつきたときに、このペットと出会って一緒に橋を渡って天国にいくのです。

このように、虹の橋のたもとにはふたつの再会があるのです。

虹の橋にはもうひとつの場所もあります。そこは冷たい雨が降っています。それは、愛する家族が流す涙なのです。彼らはそこでずっと濡れ続けています。家族が悲しみや苦しみを乗り越えたとき、初めて温かく幸せな場所に移れるのです。

寂しいとき、悲しいときにはいつでも幸せだったときのことを思い出してください。

そして、楽しく人生を送ってください。そうすれば、虹の橋のたもとで再会したときに、たくさんの話ができるのです。

続いて、モレット師によるイタリア語による祈りが捧げられ、遺族による向日葵の献花、列席できなかったペット名の読み上げ、さらに納骨堂に眠るペットのために黙祷が捧げられました。

その後、ヒーリングアーティストの秋月こおりさんによる歌が2曲捧げられました。悲しみを癒やすペットロスソングとのことです。曲は「また会おうね…虹の橋で」と「ぼくはここにいるよ」でした。

最後に全員で賛美歌を斉唱し閉会となりました。

今回、夏の慰霊祭に参加して感じたこと。それは、悲しみから一歩踏み出すことでした。それをフランセス・メモリアルが一緒になって考えてくれます。完成されたセレモニーではありませんでしたが、一人ひとりに響く手づくり感のあるセレモニーだからこそ、ペットロスを軽減できるのだと。

昨今、ペットの葬儀は玉石混淆という状況で、実際にトラブルになるケースが増えています。そのような状況において、フランセス・メモリアルのように、親身になって寄り添ってくれる葬儀が増えていってほしいと思います。

なお、フランセス・メモリアルでは、ペットの終活にも力を入れていくとのこと。それは、「亡くなる前」と「亡くなったあと」をしっかりケアしたいという思いからだといいます。ペトハピの「ペットの終活」と同じ考えだと思いました。ペットの終活は年齢を重ねてからではなく、ペットを迎えたときから始めることを推奨しています。飼い主である家族の責任として。