ペットと一緒にお出かけしよう!Vol.3

クルマ旅でもっとも大切なのは「安全」

[2016/10/4 06:00 | 辻村多佳志]

気軽に自由にどこにでも、ペットと一緒に出かけられる。これぞクルマの魅力です。しかしクルマでのお出かけには、思いも寄らない危険が待っているのもまた事実。気軽に出かけられるぶん、飼い主さんがしっかり注意を払わないと、大切なペットが大ケガを負ったり、ときには命を落とすこともあるのです。お出かけテクニックを知る以前に、まず、犬と旅するときの「安全確保」について考えていきましょう。

置き去り厳禁! 犬はあっという間に熱中症にかかります!

愛犬とのドライブ中、もっとも気をつけなくてはならないのは「熱中症」です。犬は人間のように、汗をかいて体温を下げることが難しいため、真夏だけではなく。春先から晩秋まで熱中症対策が重要です。とくに、フレンチ・ブルドッグなどの短吻種や、サモエドのような北方犬種は、わずか数分間目を離しただけでも、取り返しのつかない結果に陥る場合があります。

悲劇を防ぐための基本は「車内を犬が快適に過ごせる温度にする」こと。エアコンの使用は当然必要ですし、設定温度はやや低めにしたほうがいいでしょう。クレートに犬を入れている場合は、クレート内を新鮮で涼しい空気が循環するよう、置き場所選びも大切になります。また、荷物を積むときはクレートのまわりを塞がないように気をつけましょう。

直射日光が当たり続ける場所に置くのも危険です。窓に日よけグッズを張るなどして、クレート内の温度上昇を抑えるべきです。また、犬は顔に風が当たることを好みます。涼しい時間帯などでは窓を適度に開けて走りましょう。ただし、窓から顔を突き出していると、転落や目のケガなどの心配が出てきます。風を多く取り込みたいからといっても、窓を全開にすべきではないのです。

もっとも危険なのは「車内への置き去り」です。クルマは、エアコンを切って駐車すると、車内温度が急激に上昇します。ですから、エアコンを切ったクルマの中に犬を残して車外に出るようなことは、絶対にしてはいけません。ちなみにわが家では、愛犬のサモエドと一緒に家族ドライブをする際に、人間だけで行動することはまずありません。観光地でどんなに見たいものがあっても、たとえコンビニでコーヒーを買うだけでも、エアコンをかけた車内に誰かが必ず残ります。

誤食誤飲は危険! 車内を徹底的に掃除しましょう。

クレート内で過ごしてもらうなら安心なのですが、犬を車内で自由にウロウロさせていると、落ちていたゴミや小物類などをパクッと食べてしまうことがあります。

車内は想像以上に汚れているものです。とくに、シートの下やシートとドアのスキ間、ラゲージスペースなどには、ゴミやホコリがいつの間にかたまっています。食べこぼしなどニオイがするものが落ちていることも多いので、自宅にいるときよりも危険なのです。出発前に車内を徹底的に掃除し、誤食誤飲事故を防ぐとともに、快適にドライブしてもらえる清潔な環境をつくりましょう。

車内のスキ間や金具、シートの段差はケガの元!

これも、犬を車内で自由にさせていると起きがちなトラブルです。クルマのシートは、どんなにフラットに見えても、スキ間や穴があちこちに開いています。このスキ間に犬の足が入り込んだ瞬間にブレーキを踏んだら無事では済みません。また、ブレーキの際にシートから転落したり、シートをフロアに固定するシートレールの取付金具でケガをしたりも、起こりがちな事故です。

車内のスキ間には、タオルを詰めるなどして犬が足を取られないようにするとともに、断作用のクッションを置くなどして危険を防止しましょう。どの部分をケアすればいいかはクルマによって異なりますので、ドライブに出かける前に隅々まで確かめておきましょう。

ドライブコース付近の動物病院を調べておきましょう。

ドライブ中に体調を崩す犬は、案外多いと聞きます。わが家エドも、出発前までは体調良好だったのに、出先で下痢をすることがよくあります。ドライブ中はこまめに休憩を取り、犬を車外に連れ出して遊ばせるなど、ストレス解消に努めましょう。また、排尿排便は決してガマンさせないように。自宅にいるときとは異なり、トイレが近くなりがちだからです。熱中症予防のために水を多めに飲ませていると、車内でシャーッとおしっこしてしまう騒動も増えます。

ドライブ中は、胃捻転やケガなど、想いもかけないトラブルが起きることもあります。勝手のわらない場所で獣医さんを探しているうちに体調が悪化し……という悲劇も考えられますから、できればドライブルート周辺の獣医さんを事前に調べておきましょう。とくに、休日夜間の救急を手掛けている獣医さん情報は必須です。

次回は、犬とドライブするために何を準備したらいいのか、を考えていきましょう。

[辻村多佳志]