謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。

今年は丑年です。よく「今年の干支は」といいますが、干支は「十干」と「十二支」の組み合わせになります。今年の十干は「辛」、十二支は「丑」となり、干支は「辛丑(かのとうし)」となります。

陰陽五行思想では、十干、十二支ともに、木・火・土・金・水と5種の基本要素をあて、それぞれに陰と陽が存在すると考えます。「辛(かのと)」は金・陰となり、「丑(うし)」には土があてられます。その関係は、「土生金(どしょうごん)」で「相生(そうせい)」となります。相生とは創造、すなわち相手を生み出していく陽の関係で、「土は金を生じる」という相乗効果を意味します。

十干の「辛」は、今まで下に蓄えられた陽の活動エネルギーが、矛盾や抑圧を排除して上に出現する形であり、前年の「庚(かのえ)」の革新を意味します。その際、そこに争いや犠牲を含むため、大きな危険が伴う変化の相であると、陽明学者・思想家の安岡正篤は述べています。

十二支の「丑」は、母のお腹の中にいた胎児が母体から出て右手を伸ばした様を表す字だったり、種子の殻を破って芽が出る直前の様子など、生命エネルギーが満ちている状況といえます。さらに、紐と同義であり、束ねる、結ぶ、整えるといった意味もあるように、まさにエネルギーの結合と捉えられています。

では、今年「辛丑」は、どんな年になるのでしょうか。

痛みを伴ないながらも、活動エネルギーを革新に繋げ、新たなものをつくり出すために、いろいろな事を整えるべき年と言えるのではないでしょうか。

上がってくるエネルギーは、既存のものを壊すほどのチカラがあります。昨年から続く、コロナ禍がまさにそうであるように、当たり前だったことが瞬く間に変わってしまいます。しかし、ただ恐れ、避けるだけではその後は脆弱なままになってしまいます。変化を糧に、自らを整え結んでいくことで新しい道が開けるのではないでしょうか。

ペット業界では、動物愛護法の一部改正が施行される年でもあります。当初の規制内容からは大きく後退したように言われていますが、実は大きな変革の前兆とも考えられます。今後を実りのあるものにするために、それぞれが自らを整え、チカラを結ぶ必要があります。その鍵となるのが、「健全さ」ではないでしょうか。ペトハピは今年も引き続き「健全さ」を追求し、倫理的なペットとの共生社会の実現を目指します。

本年もよろしくお願いいたします。

【あわせて読む】
 「激動の2020年、ペットとの暮らしを振り返る」
 https://pet-happy.jp/article/post-43141.html