やっとセミが鳴き始めました。愛犬も愛猫も夏を感じ始めた!?

わが家のまわりで、セミが鳴き始めました。本格的な夏がやってきました。

夏の風物詩であるセミの騒がしい鳴き声はオスのセミによるものです。オスが鳴くのは交尾のためにメスにアピールするためだと考えられています。

都会に住んでいるときには雑踏に鳴き声がかき消され、じっくりと聞く余裕もありませんでしたが、信楽に来てからというもの夏のセミの大合唱を聞く楽しみができました。セミにはいろいろな種類がありますが、じつは鳴き始める順番があります。

まずは、ニイニイゼミです。日本中の市街地から山地まで見られ、先陣をきって梅雨時期の6月下旬ころから鳴き始めます。体長2~2.5㎝程度の小型のセミで、木の肌と同じ体色をしているので見つけるのは至難の技です。一日をとおして「チィー」と透きとおる高い声で鳴きます。

続いて、クマゼミです。西日本ではとてもメジャーなセミで、クマという名のとおり、黒くてがっしりした体つきの体長6~7㎝の大型のセミです。朝早くから午前中に鳴き、午後になるとほとんど鳴かなくなります。「シャーシャーシャー」と大きくて高い声で鳴きます。

そして、ヒグラシが鳴き始めます。ヒグラシは薄暗い林に生息していて、明け方や夕方に合唱します。体長は4㎝ほどで、「カナカナカナ」とこまかく鈴を振るように澄んだ声で鳴きます。気温が下がると鳴き始めるので、その声を聞くと余計に涼しさを感じますよね。

次に鳴くのがアブラゼミです。茶色い羽根が特徴の体長5~6㎝の中型のセミです。「ジリジリジリジリ」と単調な声で鳴きます。アブラゼミは体が脂っぽく見えるからその名前がついているように思われがちですが、じつはその鳴き声が揚げ物を揚げる音に似ているという説が有力だそうです。このセミが鳴いていると暑苦しく感じるのも納得ですね。

関東では8月に入るとミンミンゼミが鳴き始めるのですが、関西ではあまり耳にしたことがありません。「ミーンミンミンミンミー」という鳴き声が特徴ですが、このセミは寒冷地に生息しています。そのため、関西で見かけることは稀なようです。

最後にツクツクボウシです。晩夏から初秋に鳴き始めるセミで、秋の訪れを感じさせるセミです。「オーシンツクツク」から「ツクリヨーシツクリヨーシ」と途中でパターンが変化する、世界的にも極めて複雑で音楽的な鳴き方をするセミなのだとか。ほかのオスが鳴くとそれを聞いた別のオスが「ギーッ」と鳴くそうです。ある論文によると、前半の「オーシンツクツク」の方が、より高い頻度で別のオスが反応するとしています。

このセミの鳴く順番を意識してみると、短い夏にも季節の移ろいを感じることができます。わが家の愛犬も愛猫もセミの鳴き声を聞きながら、夏を感じているのかなあなんて思います。