73年ぶりに甦った、藤田嗣治とエリザベス・コーツワースによる幻の名著『夜と猫』
求龍堂は、藤田嗣治の挿絵による希少本『Night and the Cat』を『夜と猫』として、73年ぶりに復刊しました。美術関係者の間でも入手が難しいとされ、幻の名著と呼ばれた本書は、日本で初出版になります。
夜のとばりが降りるように、ふわりと現れる猫たちが導く深淵な秘密の世界を、ニューベリー賞を受賞した児童文学者・詩人のエリザベス・コーツワースと世界的画家・藤田嗣治の2人が、美しい34の詩と12点の絵により、夢のような一冊にしました。
人の暮らしに溶け込みながらも、謎めく猫の気高さと親密な様子が、コーツワースの思慮深く温かい詩と、藤田による洗練された線描によって、見事に浮かび上がります。
『Night and the Cat』は、自由な創作活動を求めて1949年に日本を発ち、NY経由で翌年フランスに戻る道中に生まれた奇蹟の絵本です。十数点の猫たちの吸い寄せられるように美しい素描群は、大晦日とお正月のわずか2日間で描き下ろされました。
本書との出会いは、長年、美術館学芸員として藤田嗣治の展覧会も担当した矢内みどりさんが、藤田の猫の絵に惹かれ原書を入手したことから始まりました。藤田の絵と見事に調和したコーツワースの詩に魅了され、70年以上経て長く絶版となっていた名著が蘇りました。
『夜と猫』
【著者】エリザベス・コーツワース(詩) 、藤田嗣治(絵)、矢内みどり(訳)
【判型】上製本B5変型72ページ
【定価】3,080円
【ISBN】978-4763023247
【URL】https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002183/
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