【猫飼いTIPS】愛猫がいびきをかいている。もしかして病気のサイン!?

猫のいびきは犬ほど一般的ではありません。でも傍らで昼寝中に、小さな鼻からかわいらしいいびきが聞こえてくることもあります。

私たちの間では「いびき問題」が話題になります。オランダのヘルスケア・医療機器メーカーのフィリップスの調査によると、寝室パートナーのいる女性の約9割が「相手のいびきが気になる」と感じているようです。

いびきが病気のサインや原因となる場合もあり、うちの愛猫は大丈夫かと心配になることもあるでしょう。今回は猫のいびきについてのお話です。

猫がいびきをかく理由

猫がいびきは一般的ではありませんが、いびきをかく理由はいろいろあります。代表的なものをご紹介しましょう。

解剖学的構造

特定の猫種、ペルシャ、エキゾチックショートヘア、ブリティッシュショートヘアのような短頭種は、頭の形から構造的に顔と鼻の骨が短く、鼻の穴も小さいため、呼吸が制限されるのでいびきをかきやすいのです。

また、扁平な顔や狭い鼻孔だけでなく、軟口蓋が細長く、気管の入り口を部分的にふさいでいるなど、いびきの原因となる他の構造的な特徴がある場合もあります。これにより空気が通りにくくなり、猫が呼吸するときに変な音がすることがあります。

寝るときの姿勢

私たちと同じように、猫も寝姿勢によってはいびきをかきやすくなります。例えば、ヘソ天いわゆる仰向けの寝姿の場合、リラックスして筋肉が緩み舌の根元の落ち込みなどにより気道が狭くなることで、いびきをかくことがあります。

また、寝返りをうつなど体を動かしたあと、突然大きないびきをかいた場合、頭や首の角度が空気の流れを妨げ、いびきをかいている可能性があります。

健康状態

いびきには持病が関係している可能性もあります。上気道炎や慢性的な鼻炎を患っている場合、いびきをかく可能性は高いでしょう。

別の原因として、ポリープや腫瘍などの鼻腔内の閉塞が考えられます。異物が鼻腔に詰まっている場合でも、いびきの原因となることがあります。

また、猫も私たちと同じように太りすぎだといびきをかきやすくなります。これは、喉の奥や首など、上気道を取り囲む皮下組織に余分な脂肪がつくためです。

危険ないびき

愛猫が日常的にいびきをかいているなら、あまり心配はありません。ただし、あるとき突然いびきをかくようになったり、そのほかの行動変化を伴う場合は、動物病院で診察を受けましょう。

もちろん、急ないびきの発生だけでなく、猫が起きている間の呼吸困難の症状にも注意する必要があります。代表的な症状は次のとおりです。

過度なパンティング
喘鳴(呼吸時にゼーゼー、ヒューヒューという音がする)
苦しそうな呼吸
口呼吸し続ける


また、鼻水や咳など疾患の徴候にも気をつけるべきです。また、顔の腫れにも注意が必要です。重度の歯周病や歯根の膿瘍である可能性があり、非常に痛みを伴うため早急な治療が必要になります。

猫のいびきの治し方

いびきの原因に応じて、猫のいびきを止める方法がいくつかあります。まず、健康状態が要因となる場合は、適正体重を維持することです。太りすぎの場合は、摂取カロリーを計算して適切な量を与え、十分な運動ができる環境にすることで、いびきを止めることができる場合があります。

また、湿度を管理することで猫がいびきをかかなくなることもあります。湿度が低すぎる=乾燥した空気は、鼻腔を乾燥させいびきの原因になることがあります。猫の寝床の近くに加湿器を置いてみてください。

ただし、湿度60%を超えないようにしましょう。一般的には湿度75%以上でカビが増殖するとされているので注意が必要です。

ポリープや腫瘍、異物などの場合は外科的処置が必要となりますので、動物病院で診察を受けましょう。

まとめ

猫は、本当に具合が悪くなるまで病気の徴候を見せない傾向があるので、危険ないびきには注意する必要があります。

ただ、愛猫が常日頃からいびきをかいていて、しっかり食事をし、しっかり遊ぶなど幸せに暮らしているであれば、あまり心配はいりません。それは、単に癖のひとつかもしれません。