長州小力の法則 〜小麦がダメなら大麦もダメか?

小麦アレルギーは、私たちにもペットにもあります。では、小麦アレルギーでも大麦なら食べて大丈夫かというと、残念ながら一概にOKではありません。どういうことか説明しましょう。

小麦に含まれているタンパク質「グリアジン」と「グルテニン」は、水と混ざるとグルテンに変身します。そのため、小麦粉をこねると「グルテン」ができます。

大麦の主要タンパク質は、「グルテリン」と「ホルデイン」。つまり、大麦には「グリアジン」は含まれていません。大麦は粉にしてこねても、「グルテン」はほとんどできないのです。

では、小麦アレルギーの人でも大麦なら食べて大丈夫と思うかもしれません。しかし、そうはいきません。理由は、大麦タンパク質の一部に小麦と似た分子構造のタンパク質があるため、小麦アレルギーの人が大麦を食べるとアレルギー反応を起こすことがあるのです。

これを「交差抗原性(こうさこうげんせい)」と呼びます。似てるからダメってこと。ダメよ、ダメダメ。例えると、長州力がダメな人は、長州小力もダメみたいな感じ(笑)。

もちろん、交差抗原性には個人差があるため、小麦アレルギーの人でも、大麦を食べても大丈夫な人と、ダメな人がいるのです。