【猫飼いTIPS】猫は“秋の味覚”かぼちゃを食べてもいいの?
ハロウィンの時期になると、かぼちゃのお化け「Jack O’ Lantern’s(ジャック オウ ランターン)」がいろいろなところで見られます。
かぼちゃはほっこりと甘く、料理だけではなくスイーツにも使われる人気の野菜です。この時期は、まさにかぼちゃの旬になります。じつは、ほかの野菜と違って、収穫後にすぐ食べるよりも少し保管して追熟してからのほうがおいしくなり、栄養価も増えるのです。
では、猫はかぼちゃを食べてもいいのでしょうか? 今回は、かぼちゃについてのお話です。
猫にかぼちゃを与えてよいの?
正しく調理をすれば、猫はかぼちゃを食べることができます。実際に、愛猫はすでに毎日の食事でかぼちゃを食べているかもしれません。多くのペットフードには、低カロリーで食物繊維が豊富なかぼちゃが使われており、愛猫の満腹感を長く持続させることができます。
でも、かぼちゃは猫にいいのでしょうか? 猫は完全肉食動物です。つまり、植物ではなく肉を主食とするタンパク質で栄養を摂取するように生まれてきた動物なのです。野生においては、獲物から皮、腱や筋肉、軟骨にキチンなど、腸内で食物繊維と同じ働きをする物質を摂取します。
家庭で暮らす猫の食事は獲物ではなくキャットフードです。家猫にとって、かぼちゃに含まれる食物繊維は利点があります。かぼちゃは、エネルギーや猫に必要な栄養素をあまり含んでいませんが、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がうまく混合されています。この繊維は便通を整え、大腸の健康を改善してくれます。
しかし、どんな特別なおやつでもそうですが、良質なものでも摂りすぎはよくありません。かぼちゃも同様です。与えすぎると、猫の健康にとって逆効果になります。
猫が摂取できるかぼちゃの量
かぼちゃの量は、猫の便の質や量によって異なります。正常な便を定期的に排便している場合、かぼちゃを与える必要はありません。健康な猫にかぼちゃを与えると、消化不良を引き起こす可能性があります。
もし、あなたの猫が便秘や下痢などの消化器系の不調を示した場合、かぼちゃペーストを大さじ1杯(15g)程度からはじめ、必要に応じて1日4分の1カップ(50g)まで徐々に増やしていくとよいでしょう。
猫が食べてもいいかぼちゃ
かぼちゃといっても、さまざまな調理方法があります。しかし、すべてのかぼちゃ料理が猫にとって安全というわけではありません。代表的なものをご紹介しましょう。
【ペースト・缶詰】
プレーンなかぼちゃのペーストや缶詰は、猫にとってもっともよい選択肢です。消化しやすいように調理され、何も加えていないので、愛猫は消化不良を起こすことなく、適度に楽しむことができます。
【生のかぼちゃ】
生のかぼちゃは、ぬるぬるしていて筋があります。また、食感が悪いだけでなく、猫にとって消化しにくいものです。茹でたり蒸したりしてペーストやピューレにするとよいでしょう。ただし、ヘタや外皮は猫に与えないでください。
【かぼちゃの種】
塩や調味料を使わずにかぼちゃの種を炒れば、愛猫に与えることができます。すりつぶして、いつものフードにひとつまみ振りかけると、食物繊維やビタミンの補給になります。
【パンプキンパイ】
パンプキンパイには、塩や砂糖、牛乳が含まれています。最悪の場合、クローブなど猫にとって有害なスパイスが含まれていることもあります。人間にとってはおいしいパンプキンパイですが、猫には与えてはいけないおやつです。
かぼちゃは猫の健康に役立ちますか?
かぼちゃは、食物繊維が豊富でそれほどカロリーも高くありません。実際にペットフードにも使われています。猫の健康にどのように役立つのでしょうか。代表的なものは次のとおりです。
【便秘】
愛猫が便秘の場合、かぼちゃを食事に取り入れるなど、家庭でできる安全な対処法があります。ただし、胃腸の不調が続いている場合は、動物病院で診察を受けましょう。
【減量】
食物繊維が豊富でカロリーが低く、満腹感を長く持続させることができる食品です。しかし、かぼちゃは野菜なので、猫に必要な栄養素はありません。むしろ、炭水化物の少ないウェットフードを使ったダイエットをオススメします。
【下痢】
かぼちゃには水溶性食物繊維が含まれており、消化管を通過するときに余分な水分を吸収する働きがあります。そのため、かぼちゃは猫の下痢に効果のある食材です。しかし、慢性的または深刻なケースの場合には、下痢の根本的な治療が必要になります。
【寄生虫】
かぼちゃの種が、猫の腸内寄生虫の駆除に効果だと信じている人もいます。しかし、科学的根拠はありません。腸内寄生虫を予防する最善の方法は予防薬を投与することで、兆候が見られた場合は動物病院で診察を受けることです。
まとめ
猫の食事に新しい食材を導入する前には、事前に獣医師に相談することが大切です。問題がない食材だったとしても、調理法や与える分量などには注意が必要です。また、はじめは少量からスタートして、愛猫の反応を確認しましょう。
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