町内にツキノワグマ出没!?
先日、町内で配布されているお知らせ情報にツキノワグマの出没情報がありました。比較的わが家の近くで、よく読んでみると「ツキノワグマの電波を受信した」とのこと。昨年12月17日に京都府和束町湯船地先で放獣されたクマに装着された発信機による電波だそうで、移動してきた個体らしいのです。
現在、世界には8種のクマがいるそうです。そのうち日本国内にいるのは、北海道に生息するヒグマと、本州以南に生息するツキノワグマの2種類。環境省が2000~2003年度に実施した調査によると、北海道の約55%の地域にヒグマ、本州の約45%の地域にツキノワグマが生息しているとか。日本の国土の半分にはクマが生息していることになるので、大自然の中にあるわが家周辺に出没してもおかしくないのです。
ツキノワグマは本州と四国の33都道府県に生息していて、ブナ科の落葉広葉樹林の分布と重なっているようです。西日本では古くから森林開発が進められ、戦後の拡大造林(自然の森林伐採後にスギやヒノキなどの人工林を育てること)が行われたことで、クマの生息域が分断され、他所への移動ができなくなったとか。孤立した森林で生きるしかない状態のクマもいるようです。
限られた生息域が失われる、過剰な捕獲で生息数が減るなどした場合、その数の回復は難しいようです。まして、近親交配が続くと遺伝子の劣化が進み、絶滅する可能性が高くなるといわれています。そのため、捕獲されたツキノワグマは研究の一環も含めて、放獣しているのですね。
ツキノワグマは平均的な個体で頭胴長(頭の先からお尻まで)は110~130㎝、体重はオスが80㎏程度、メスが50㎏程度だそうです。個体差や季節の変動が大きく、小さい場合は約40キロ、大きい場合は体重220㎏もあるクマもいるとか。それでも、世界のクマ類と比べると小さいそうです。
ツキノワグマは雑食性で、冬眠から目覚める早春には、いろいろな植物の新芽や若葉、前年に落ちたブナ類の実やナラ類の実(ドングリ)などを食べています。ほぼ決まった地域を行動しますが、食べ物が不足すると行動域を広げて40~100㎢も移動するとか。山手線の内側が60㎢なので、かなりの距離を移動していますね。今回、わが家の近くで電波が受信されたクマにしてみれば「すぐそこ」だったのかもしれません。
最近は、全国でクマが人里に出てきたというニュースが流れています。豊かな自然が育まれていれば、クマは人里に出てくる必要がないわけで……。人間が考えなければいけないのは、そうした点だとあらためて思ったのでした。
今朝は庭の茂みでガサガサ音がするので恐る恐るに見てみると、大きな雄の鹿でした。鹿が庭にいるだけでも凄いけど、逆にほっとしました。でも、さすがにクマ出没のお知らせが届くと、音がするだけでビビります(笑)。
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