【犬飼いTIPS】自宅でできる神経質な愛犬を落ち着かせる方法
もしあなたの愛犬が神経質だったのなら、自然な治療でうまく彼を落ち着かせることができます。必ずしもペット用の問題行動治療薬や、化学合成成分入りのサプリメントに頼る必要はないでしょう。今回は、神経質な犬を落ち着かせる方法についてのお話です。
まずは専門医の診断を受けよう
神経質な犬を落ち着かせる方法を理解する前に、まず神経質の原因を特定する必要があります。何が問題を引き起こしているのか、正確に把握することです。それには、動物行動学の専門医や行動診療科での診断が重要です。
通院やペットホテルなどの環境の変化は、急性の一時的な不安を引き起こします。しかし、継続的な分離不安やあらゆる種類の恐怖症などは、より慢性的な問題につながります。専門医は、あなたの愛犬の不安の種類と原因を特定するのに役立ちます。
診断の際には、医学的な問題、たとえば関節炎や腰痛などの慢性的な痛み、または視力(夜間視力が最初に影響を受けることが多い)や聴力の低下などは除外されます。
愛犬の不安を和らげる自然な方法
病気が除外され、不安の原因が特定されたら、いよいよ神経質な犬を落ち着かせるためのステップに進むことができます。ただし、犬の不安は複雑であり、単純にワンイシューやひとつの製品やツールで解決できるものではないといういことを理解しましょう。
【おもちゃ】
不安を持つ犬にとって、身体的・精神的な運動はリラックスを促します。人間の場合、運動は薬と同じくらい不安を和らげる効果があるという研究結果がありますが、おそらく犬にも同じような効果があるといわれています。ただし、最大限の効果を得るためには、身体的な運動と精神的な刺激を組み合わせるのがベストです。
お留守番させなければならない時間帯には、インタラクティブトイ(知育トイ)が役に立ちます。これらのおもちゃは、愛犬が自ら考え、ごほうびであるおやつを得るために努力することで、精神的な刺激を与えることができます。
【ストレス解消ウエア】
犬用のストレス解消ベストやケアウエアを着用するのもいいでしょう。人間は重い毛布が落ち着きや睡眠を促すように、不安を持つ犬にもぴったりしたウエアを着用することで、適度な圧力が興奮や覚醒レベルを落ち着かせ、自己調節を助けます。
こうした考え方は、古くからある赤ちゃんの「おくるみ」の習慣と同じです。優しく一定の圧力を与えることで、赤ちゃんと同じように愛犬を落ち着かせることができます。
もちろん服が嫌いな犬もいます。そういった場合は毛布などをかけてあげるだけでも効果があります。きっと自分の好きな格好でくるまることでしょう。
【おやつ】
ストレスと緊張を軽減するトリプトファンやチアミン(ビタミンB1)などを含有するおやつやサプリを与えることも選択肢のひとつです。
これらは、“きっかけ”を解決するものではなく、あくまでも補助的なものです。犬によって向き不向きがあるので、獣医師に相談しましょう。また、与えた時の状態を観察し、与え過ぎないように注意することです。
【ペットミュージック】
不安を持つ犬のストレスを軽減し気持ちを落ち着かせるためには、音楽が有効な場合があります。ペットミュージックは、分離不安を和らげたり、来客や通院時、花火が上がっているときなど、ストレスのかかる出来事に備えるために使用することができます。
ペットミュージックは、専用につくられた効果音にこだわる必要はありません。クラシックなど落ち着いた音楽やあなたが在宅時にいつもかかっている音楽をかけておくことで、リラックスを促すことができます。
【フェロモンフレグランス】
「犬用鎮静フェロモン(DAP)」を利用するのも効果的です。DAPは、出産後に母犬が分泌するフェロモンで、子犬が母親と一緒にいるときに経験する幸福感の元になる物質で、それを人工的に再現したものです。
臨床研究によると、DAPは犬舎や動物病院、花火、子犬が新しい家庭に入ったときなど多くのストレスのかかる状況において、心を落ち着かせる効果を示したということです。
家庭でDAPを使用する際には、アロマディフューザーを使うとよいでしょう。ディフューザーは、DAPを部屋全体に拡散させてくれます。お留守番のときに分離不安なってしまったり、来客の多い家庭など、ストレスの多い環境で有効です。
まとめ
犬はちょっとした環境の変化でストレスを感じてしまいます。それが過度になると問題行動を引き起こすことがあります。ストレスを解消するには、ご紹介したようにいろいろな方法があります。結局のところ、彼らが穏やかに暮らせるような環境を整えてあげることが大切だということがわかります。
そして、あたな自身がストレスフリーな生活をおくることも大切です。リラックスできる音楽を流したり、ラベンダーなどのエッセンシャルオイルで心を落ち着かるのです。あなたがストレスや不安を抱えていると、愛犬は敏感に感じ取り伝染してしまうのです。
愛犬と一緒に、まずあなたが穏やかな気持ちになるような環境をつくることから始めましょう。
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