【犬飼いTIPS】犬は南北軸に沿ってうんちをする!?

あなたの愛犬はどこでうんちをしますか? 彼らは、トイレや庭、散歩中などいろいろなところで気ままにうんちをしていることでしょう。しかし、そんな行動にも一定のルールがあることがわかってきました。今回は、うんちについてのお話です。

どうやら犬たちは、地球の磁場の南北軸に沿ってうんちするのが好きらしい

これは、ドイツとチェコの研究者が行った、徹底的な研究の驚くべき結論です。彼らは2年間、70匹の犬の排便・排尿を観察し、犬の行動や方向と地磁気を比較しました。その結果、犬は体が南北に整列しているときにうんちをしたがることがわかりました。

これは、性別に関係なくオス・メスに共通して見られる現象でした。しかし、おしっこについては異なる結果が出たようです。おしっこの場合は、メスだけがうんちと同様に北または南方向に向いていたのです。オスは、排尿についてはあまり好みを示しませんでした。南北を向く犬とまったく方向に関係ない犬が混在していました。

研究者によると、これはおしっこのスタイルに関係しているようです。オスは排尿時に足上げる傾向があるのに対し、メスはうんちに似た姿勢で腰を落とすことが多いためではないかと推測しています。

動物の磁気感知能力

2014年に発表された研究では、野生動物でもペットでも地球の地磁気を感知し、その行動を調整できることが示されています。

Google Earthの衛星画像を使って分析したところ、世界中の牛の群れは風向や時間帯に関係なく、放牧時の草を食べるときには、地球の磁力線の南北方向に立つ傾向があることが明らかになりました。また、鹿にも同様の行動が見られました。

鳥類もまた、何千キロもの距離を移動する際に磁場を利用しているという研究結果があります。2013年に発表された報告書によると、ハトの内耳には微細な鉄球があり、これが地磁気に対する動物の感受性を司ると考えられています。

人間も同様の能力を持っている可能性があります。人間の網膜のタンパク質は、人々が磁場を感知するのに役立つ可能性があるのです。ただ、これはまだ研究段階で結論は出ていません。

犬はどうやって方角を知るの?

研究者たちは、ビーグルやボルゾイ、トランシルヴァニアン・ハウンドなど、37の犬種を使って研究を行いました。すべての犬は、野原などでノーリードの状態でいるときに観察されたので、建物や木などに影響させることはありませんでした。

その結果、ほとんどの犬が北か南を向いてうんちをしていました。そして、東か西を向いてうんちをするのを避ける犬が多かったといいます。では、なぜそうなるのか。その答えはまだ見つかっていないようです。

「意識的」に整列するのか(つまり、磁場を感覚的に認識するのか)、あるいは単に感覚的なものなのか(特定の方向にいると「気分が良い・快適だ」、「気分が悪い・快適でない」と感じるのか)は、いまだに謎だということです。

また、太陽フレアや地磁気嵐などで地球の磁場が乱れているときには犬の南北行動に乱れが生じ、磁場が穏やかなときにのみ南北行動が観察できたそうです。

まとめ

犬およびほかの動物が地球の磁場をどのように感知し、利用しているのかについては、さらなる研究が必要です。また、磁気嵐が生物に与える影響についても引き続きリサーチする必要があるとされています。

ちなみに、スマホのアプリにもコンパス(方位磁石)アプリがあります。愛犬と散歩の際に、彼らがうんちをしたら計測してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、研究材料になるかもしれませんよ。