動物介護士&動物介護ホーム施設責任者 編

犬や猫について学ぶことは、仕事として業に携わる人だけでなく一般の飼い主さんにもとても大切なことです。その知識や経験は、日々の愛犬や愛猫との生活に活かせるだけでなく、万が一のときに飼い主さんが力を発揮できることにもなります。愛犬や愛猫にとってそれほど安心なことはありません。犬や猫についての資格取得を目指した学びは、そんな知識や経験を正しい情報として得るために役立ちます。

しかし、インターネット上には数えきれないほどの資格等が紹介されていて、いったいどれが自分に向いているだろうかと迷ってしまいます。そこで、ペトハピのスタッフが実際に資格取得を目指して、体験してみることにしました。

今回は、日本能力開発推進協会(JADP)が実施している「動物介護士」と「動物介護ホーム責任者」を同時に受講し、認定資格取得を目指しました。この資格は、動物介護ホームで即戦力のスタッフとして働ける力を付けることを大きな目標としています。犬や猫の間でも「高齢化社会」が広がっていて、介護する飼い主にも重い負担がかかるケースが増えています。平成25年9月の改正動物愛護法においても飼い主が最後まで看取る責任が明文化されたこともあり、ペットへの介護・ケアの普及と老犬・老猫ホームの必要性が高まっているのです。この受講により、動物介護の知識とスキルが身を身に付けようというものです。

まずはインターネットで申し込み

この講座は通信で学ぶことになります。まずはインターネットで申し込みをします。「動物介護士」と「動物介護ホーム責任者」は同時に申し込みが可能です。受講料はインターネットから申し込むと1万円の割引が適用されるので、4万6000円(税別)で受講できます。

受講料には、学習ガイドBOOK・受講証書・テキスト一式・開業サポートブック・添削問題・質問用紙・添削問題提出用封筒などが含まれています。受講料を支払ったあとに、教材が送られてきます。学習の期間は4カ月が目安になっていますが、最大700日まではサポートが受けられます。

どんなことを学ぶの?

標準学習期間である4カ月間をベースに学習カリキュラムが構成されていますので、それに沿って学習していきます。シニア期の動物を介護するには、まず基礎知識が必要不可欠。1カ月目は、犬・猫の老化のサインや食事、運動に住環境について老犬・老猫に対する基礎知識を学んでいきます。

2カ月目は老犬・老猫介護の基本となる介護方法を学んでいきます。介護の心得や食事、歩行に排泄など、介護者と老犬・老猫の双方が快適な介護方法を画像や動画を活用しながら、知識を深めていきます。

3カ月目はシニア期の動物の病気について学びます。動物介護士としての心構えや動物の異変に気付いて、早期発見・早期対応ができるように病気に対しての基礎知識を深めていきます。また、動物とのお別れやペットロスについても学びます。

4カ月目は開業サポートBOOKを活用しながら、動物介護施設を開業するために必要な知識を学びます。介護現場の現状や必要な設備、管理に関する正しい知識を習得していきます。

それぞれ、学習途中でつまずく部分があった場合には、無料質問サービスを受けることができます。スマホから簡単に講師へ質問ができるので、スムーズに学び進めることが可能です。また、スクーリング研修制度(有料)で開業ノウハウを実際の現場で指導してもらうこともできるので、開業を考えている人にはよい学びとなります。

1~4カ月目に学ぶそれぞれの学習が終了した時点で、理解度や実力を確認するために添削問題を解いていきます。解答用紙に記入し、提出用封筒で日本能力開発推進協会(JADP)に送付します。添削後に解答用紙が戻ってきますので、その点数で理解度や実力を確認し、足りない部分は復習します。1~4カ月目と学習スケジュールが明記されていますが、あくまでも自分のペースで学習が可能です。焦らずに資格取得を目指すことができるでしょう。

合格すると認定証が受け取れる

すべてのカリキュラム終了後に、協会のホームページの検定試験申込から「動物介護士」と「動物介護ホーム責任者」の受験を申し込みます。それぞれ受験料は5600円(税込)でした。受験料の確認ができると、試験問題が送付されてきます。自宅で誰にも監視されずに試験を受けるわけですから、テキストを見ながら解答用紙に記入ができます。しかし、それでは身になりませんので、見ないで受験することをオススメします(笑) 

解答用紙を協会事務局に送ると、約1カ月後に合否通知書が届きます。得点率70%以上が合格のラインです。合格者には合否通知書とともに、資格合格認定証とカード式の資格合格認定証のふたつが同封されてきます。とても立派で驚きました。さらによいのは資格更新がないことです。ですから、生涯の資格として履歴書や名刺に記載可能なのです。

そのほか、開業したい場合には「開業支援サービス(有料)」として、ホームページ作成の手伝いをしてくれます。また、どこかの施設等で働きたい場合には、「キャリアコーディネートサポート」として就職や転職のサポートをしてくれます。サポート体制がきちんと整っているので、とても魅力的に感じました。

まとめ

この認定資格は、自分のペースで無理なく学び進めることができるので、働きながらでも取得可能です。教材も要点がわかりやすくまとめてあるので、勉強をしていても苦になりませんでした。老犬・老猫の介護の知識は、「動物介護士」と「動物介護ホーム責任者」を目指す人だけでなく、ペットを飼う飼い主にも必要な知識です。シニア期に入った愛犬・愛猫のために、飼い主さんが学ぶのにもよい認定資格だと思います。

難易度

★★☆☆☆(やや簡単レベル)