子猫の食事のスタイルはさまざまです
生後1カ月を過ぎると、子猫たちの離乳食が始まります。その初日には、まずペースト状のウェットフードを少し口のなかに入れてみます。まだ胃腸の準備が整っていない子は、“ペッペッとまずいものを口にした”と言わんばかりに吐き出します。食べる子から離乳食をスタートするのがわが家のスタイルです。
そのうち、全員が食べるようになっていくので、お皿にフードを入れて子猫たちの前に置くようにします。そこで、いろいろな気性を垣間見ることができます。
ウーウー唸りながら取られないように手でほかの子の頭を抑えながら食べる子、一心不乱に口の周りにたくさんフードをつけながら食べる子、フードのお皿のなかに入って食べる子、とりあえずたくさん咥えて別のところに運んで食べる子、落ち着いてマイペースで食べる子、お皿から落ちたフードを丁寧に拾って食べる子、手でフードをすくいながら食べる子(メインクーンならでは?)、ほかの子の勢いに負けてまったく食べられない子など、その食事のスタイルはさまざまです。
ブリーダーは、子猫たちの気性や食事のスタイルを観察しながら、全員が均等に食べられるように工夫をします。食事後にも、子猫の口を拭いたり、足を拭いたりしてケアをします。
まず、この離乳食の時点で、それぞれの子猫の持って生まれた気性を感じることができます。子猫の性格はこの持って生まれた気性と、成長過程にどのような環境で育ったかで形成されていきます。なので、ブリーダーは子猫たちに愛情を注ぎながら、できるだけ多くの時間を子猫と過ごし、話しかけたり、触ったり、お手入れをしたりしながら、穏やかで人懐っこい子に育つようにと手を尽くします。テレビやラジオ、掃除機、洗濯機など生活音のなかで飼育するのも、大事な要素のひとつです。社会性を身に付けるという部分です。
ドライフードを積極的に食べるようになるころには、離乳食時に見せていたさまざまな食事のスタイルを見ることも少なくなり、落ち着いて食べるようになります。特にウーウー唸りながら、取られないように手でほかの子の頭を抑えながら食べていた子がおとなしく食べていると「おっ、成長したなあ」と思います。
そう思うころになると、そろそろ巣立ちの時期です。今いる子猫たちも生後2カ月を過ぎました。考えただけでも寂しい気持ちになりますが……。そんな成長を見ながら、巣立ちまでの時間を愛情を込めて見守りたいと思います。
コメントを送信