ヒトもワンちゃんも熱中症の危険から守るセンサー

お盆を過ぎても暑い日が続き、熱中症には注意をしないといけない。そこで便利なのが、ヘルスケア製品メーカーのタニタがつくったデジタル温湿度計。ヒト用だが、ペット用にも使えるというものだ。

タニタ製「コンディションセンサー」(TC 200/TC 200DG)。オープン価格(参考価格5400円)

ご存じのとおり、熱中症は湿度と温度が高いときに起こりやすくなる。さらに、地面からの照り返しや直射日光による、輻射熱も関与してくる。つまり身長の低い子どもやペットは、大人に比べて路面からの輻射熱が多く、熱中症になりやすいのだ。

このコンディションセンサーは、国際基準のISOで定められた黒球式温度計を搭載しており、より正確に危険指数を判定できるというものだ。

コレを持ってお散歩すれば、ヒトもペットも熱中症予防に!

大きさはパソコンのマウス程度。大型犬なら首輪にも装着OK

さて、このデジタル温湿度計だが、正確に熱中症の危険度を見極められるが、ヒト向けなのでちょっとサイズが大きい。さすがにマルチーズの定吉君の首輪にはつけられそうになかったが、中型~大型犬なら首輪につけてあげるといいだろう。

小型犬用として使う場合には、リードに引っ掛けて使うのがいい。もし、ワンちゃんが重く苦しそうなら、ワンちゃんの身長に合わせて、ズボンの裾などにクリップで留めて使おう。こうしてお散歩に行けば、ワンちゃんの身長レベルでの警戒レベルが正しく計測できる。

小型犬だと首輪につけると重そうなうえ、本体が大きいため路面にこすりそうなので、リードに引っ掛けてみるといい。重そうにしていたら次へ!

ズボンの横にワンちゃんの身長に合わせた高さでくっつける。でも元気のいいワンちゃんだと、こちらが走らされて取れちゃうのが難点

わが家で落ち着いたのは、お散歩セットのバッグ。ワンちゃんの身長よりも少し高くなっちゃうけど、一番使いやすかった

バッグをいつもより、だらーんと持っていると、ほぼほぼワンちゃんの身長に

警戒レベルは全5段階で、やはりISOの基準に基づいているという。

【安全】ほぼ安全な状態。ただし、体調や個人差により熱中症のリスクがあるので気をつける。
【注意】一般に危険性は少ないが、激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。
【警戒】運動や激しい作業をする際には、定期的に十分に休息を取り入れる。
【厳重警戒】外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。
【危険】高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。

こうして一覧にすると、確かにISOという感じでお堅いイメージだが、実際モニターに表示されるのは「ヒトの顔」と「警告音」となる。確認できたのは、以下の2つだけ。

これより下の「注意」という文字が表示されないバージョンもある。「注意」では10分間隔でピピピッと音が鳴る

今年の東日本は西日本に比べてそれほど猛暑でもなく、ましてや散歩する時間を夕方~夜半にしているので「警戒」が出る程度だった。警戒では10分ごとにピピピッと鳴る

ほかにもマニュアルによれば、こんな顔アイコンが出るらしい。

かわいい! っていうか、このアイコンが出たら、さすがにお散歩する気分になれないと思う

さすがにこの顔アイコンが表示されたら「厳重警戒」や「危険」の文字がなくても、ヤバいのが分かる! さらに「厳重警戒」の場合は、ピピピッの音が連続で15秒間(かなり長い)、「危険」の場合は長い「ピーピーピー」音が3秒、インターバル1秒がセットで4セット鳴り響くという。しかも、通常は音量ボタンで「消音」「小」「大」が選べるが、「危険」は音量調節はできずに、問答無用で大で鳴り響く。

お散歩中にアラームが鳴ったら危険度を確認するといい

最近、耳が遠く耳元で話さないと聞こえない爺ちゃんに音を聞かせたところ、3mほど離れた机の上に置いてあっても聞こえる音量。感覚的には、ドアチャイムの最大音量(およそ75db)ぐらいなので、耳が遠いお年寄りが使っても安心だ。

音量ボタンを長押しすると、消音⇒小⇒大音量に切り替わる

電源ON/OFFは裏面にある電源ボタンを長押し。電池は10円サイズのコイン型電池CR2032なのでどこでも手に入る。1日4時間使ったとして、3カ月の利用が可能だ

ペットだけでなく残暑厳しい人間にも使える!

小型犬用としては少し大きいデジタル温湿度計だが、ヘルスケア製品メーカーのタニタだけに、ぜひヒト、とくに子どものいる世帯にオススメしたい。

また、お年寄りは温度感覚が鈍くなるので、うだるような暑さもさほど感じないという。そんなときにもオススメしたい。耳の遠いお年寄りにも聞こえる警告音で、ペットもヒトも熱中症対策をしてはいかがだろう。