犬に行く?“go to the dogs”

英語にも慣用句がありますが、動物が含まれるイディオムが頻繁に使われます。「ん?」と思うものから「へー!」と納得できるものまで、意味がわかると楽しさもひとしお。そんなイディオムを紹介していきますのでお楽しみに!

知らなきゃわからない動物の入ったイディオムの第5回目は“go to the dogs”です。

直訳すると「犬に行く」です。意味を知らなかったらまったく検討がつかないですね。このイディオムの意味は、「堕落する」「ダメになる」「落ちぶれる」などです。なぜこんな意味になるのだろうと思いませんか?

日本では、犬のイメージは「忠誠心が強い」「癒やしてくれる」「かわいい」ですが、海外では野犬のイメージが強くマイナスイメージがあります。前にお話しましたが、ネガティブな意味で使われているイディオムがたくさんあります。

今回のイディオムの起源はいくつかあります。16世紀ころ、いらない食べ物や悪くなった食べ物、つまり人間には適さないと思われる食べ物を犬にあげていたことから始まったという説がもっとも多く伝えられています。“go to the dogs” の前に人や物、国などを置いて使われるようになったそうです。

そのほか、18世紀ころに犬のレースで稼ぐ目的でお金を賭けるが、結局負けて大損をしてしまうことを表現するのに使われていたという説もあります。

このイディオムは下記のように使います。

A:I heard that Tom was a very successful businessman. Do you know what happened to him?
B:He started drinking alcohol a lot, and his drinking habit caused his career to go to the dogs!

A:トムって、かつてはやり手なビジネスマンだったんですって。彼に何があったのか知ってる?
B:お酒をたくさん飲むようになって、それで彼のキャリは台無しになったんだって!

なってしまったことを表現したかったら、“went to the dogs” 、なり得るときは “will go to the dogs” と変化させて使ってみてください。

あまり使いたいイディオムではないですが、みなさんも使う場面に遭遇してしまったら是非使ってみてくださいね。

Hope you enjoyed reading this!